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【連作短編】世界の終わり

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【完結】群像劇。― end of the world 01 ― 連作短編小説です。
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2021年4月の記事一覧

世界の終わり #5-1 グール

 あとには退けなくなったからとか、たしかめなくちゃ気がすまないからとか、とことんこだわる…

世界の終わり #5-2 グール

          *  わたしの住む大木町のマンションに、見知らぬ三人の男が訪ねてきた…

世界の終わり #5-3 グール

 そして現在、わたしは九州の地で市民団体〈TABLE〉の人が運転する車に乗っている。  …

世界の終わり #5-4 グール

 涼は本当に九州へ逃げたのだろうか。藤枝の言葉を鵜呑みにはできなかったけど、九州に上陸し…

世界の終わり #5-5 グール

「待て——妙だ。なにかおかしいぞ」  視界にとらえたフォレストホテル。  だけど丹田さんは…

世界の終わり #5-6 グール

「――?」プレハブ小屋の中は血なまぐさくて、嫌な腐臭が満ちていた。「ど、どういうこと? …

世界の終わり #5-7 グール

          *  息が苦しい。  もう走れない。  だけど容赦なく、白石くんはわたしの手を引く。  もう走れない。  走れないのに――           *  かわいた音が鳴り響いた。  銃声だ。銃をもった男たちがわたしを狙っている。  走らなきゃ。  走って逃げなきゃ。  でも、どこに? どこまで? いつまで?  手が痛い。  もう、いい。  引っ張らなくてもいい。  平気。  走れる。  自分で走れるから、  お願い。放して。  でも、手は離さないで。

世界の終わり #5-8 グール

          *  どのくらい時間がすぎたろう。  時折聞こえてくる銃声と、怒鳴る…

世界の終わり #5-9 グール

 違う。  こんなんじゃない。  こんなはずじゃない。  こんなはずじゃなかった。  わた…

世界の終わり #6-1 メメント モリ

〈 SUV車内 / 福岡 久留米 〉 「ところで——きみはどうするつもりだい?」  国道3号線…