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10【書評】「自分の行動には責任をとらなければならない」自閉症スペクトラム障害のある人が才能をいかすための人間関係10のルール テンプル・グランディン ショーン・バロン著

最後の内容になりました。最後は自閉症に限ったことではないのですが、最後にこのことを強調しているのは、テンプルらしいなと思います。ここで、レオ・カナーが「社会にもっともよく適応している人は、社会にとけ込むためにはじぶんの行動をいくらか変える必要があることを知っている人である」という報告を引用しています。自閉症の人がどれくらい自己洞察できるのかは各個人によって異なってきますが、個人的な感想としては困った感からくる自己洞察は思春期以降によくあることのように思います。しかしこれを認識するためには一人だけでは難しく、手厚い支援が早期から必要ということになります。
この章では自閉症に限ったことではないテーマが多く記載されています。行動修正を促すIF―THEN行動、アンガーコントロール、感覚過敏への対応などです。またここでは服薬についても述べられています。このルール10は人生の長期にわたって有用なスキルを多く含んだ内容となっています。

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