king
裏道を通ってみよう
って
想って
細道に進んでみたら
お父さんに似ている男性が
お仕事していた
あ、お父さん、、
あのタオルの巻き方、、
あの服装、、
あの資材の持ち上げ方、、
あの肩
あの腕
あの香り
ぱぱちゃんだ、、
3mくらい進むと
自動販売機に
king
って
artされていた
ぱぱちゃんは
king
いくつかの記憶が
蘇ってきた
それは
ぱぱちゃんのマイナス面ではなく
kingな一面だった
うちは自営業だったから
お仕事のお客さんが
よく来客してきていた
夕飯の時にも
おじさん達がよくきていた
そして
お酒を呑んで
陽気に笑って
語りあっていた
正直うるさかった
酔うとおじさん達は
声が大きくなるから
おうちのどこにいても同じだった
母がいなかったから
夕食と一緒に
おつまみ的なものを作って
出した
ありがとな!
って
お父さんもおじさん達も
嬉しそうだった
夕飯を終えて
TVを見ていて
思わず
「いつもいつもみなさん陽気に呑んでますが
そんなにお酒は美味しいのですか?」
と言ってみたら
うまいに決まってるだろ
ayaも呑むか?
と返してきたので
え、呑んでいいの?
いいぞ
牛乳で割れば美味しく呑める
と、呑んでみることに、、
兄や妹にはそんなこと
一度も言わなかった
それじゃあ
頂きます❤️
って
わたしはこの時初めて
ホステスになった
(中2です)
そして
それは
美味しかった
その話しを
大人になってから
大人の男性と
話したことがあった
お父さんのこと
だいすきなんだね
繋がっていたいから
お酒好きなんだね
って言われた、、
(そう、わたしはザルです)
私は自分の子供に
そんなことできなかったな
呑んでみたい
って言われて
ダメと言えば
余計やりたがるものだから
ほんの少し舐めさせたことはあったけれど
そういえば
近所のスナックにも小学生の時に
連れて行かれて
ステージで歌を歌わされたな
わたしは小さい頃から
たくさん不幸になって
たくさん幸せになって
愛の中に生きていた
やっぱりお父さんは
king
—
貯めておいたお年玉で
ギターを買いに
少し離れた街に
ひとりで電車で行った
このときも
お父さんは
心配も何もしなかった
行ってることにも
気づいていなかった
お父さんのタバコをぱくって
吸いながら
自分の部屋で
買ってきたギターを弾いていたら
いきなり
お父さんが入ってきて
心臓どきっとして
(ノックされなかったことに)
そのまま普通にしていたら
用件だけ伝えて
頼み事だけされて
出て行った
笑
そこ、いちを
何かしら言ったほうがいいとこ!
って
想ったけれど
やっぱりお父さんは
king
なんだと想った
お父さんは
他の家族に
よくこう言っていたそう
“ あいつは大丈夫だから
ほっといても大丈夫だから “
って、、
いや、大丈夫じゃないし
って
寂しかった
でも、あれは
信頼だったのだな
って
想った
寂しかった
けど
信頼されていたんだ
って
お父さんは
私だけよくご指名してきて
リビングに呼ばれて
話しをされていた
その中で言われた言葉が
ずっと大人になっても理解できなくて
引っかかっていて
たまに思い出していた
“ ayaは白か黒かだからな
グレーってものがあるんだよ “
と、、
まったく何がいいたいのかも
何を言っているのかも
この時はわからなかった
何年か前から
やっと
あぁ、あの時のあの言葉の意味って、、
って
わかりはじめて
やっぱり
お父さんは
kingなのだと
想った
赦せないこと
まだたくさんあるけれど
きっと
それもこれから
そのすべてが
やっぱり
お父さんは
kingなんだ
って想う日が来るのだと思う
わたしは
こんなにすごい人を
今世、お父さんとして
kingとして
選んで
生まれてきたんだ
ごめんね
ありがとう
お父さん
ぱぱちゃん
は
king
きらいだけど
だいすきで
愛しい
king
祈って、描いて、唄って、舞って、写真を撮って、自然と美と奇跡を愛する芸術家です。a lily~純粋さを保つ研究~をはじめ、その時その瞬間を愛する様々な活動を行っています。♡に、あたたかくやさしく穏やかなエネルギーと情熱を届けることが得意技です。