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no.23 発案 - コミュニケート(アイディアの伝達)I



主要パートナーへの発案/プレゼンテーション

キーパートナーへのプレゼンテーションは、構築された目的の有効性を確認した上で、理解しやすくし、ワラスの言うところのアイディアのデモンストレーションを完了することだ。
 
キーパートナーは、プロデュースを実現するために必要な人である。
実現の過程ではこのキーパートナーに目的を共有してもらいたい。
 
この発案の重要ポイントは、相手にその趣旨を受け入れてもらい、できれば「これは放っておけない」と自分の問題として自発的に認識してもらうことである。
このような協働をつくりだせれば理想的だ。
 
重要なパートナーのもう 1つのタイプは、プロデューサーの教師またはコーチである。つまりプロデューサーの成功を願う、プロダクションに関する有用なヒントを提供できる経験と知識を持っている人だ。
 
顧客やターゲットとする消費者の立場から意見を言える人がいると助かる。
 
こういったことから、重要なパートナーへのプレゼンテーションでは、プロデューサーは彼らの意見に真摯に耳を傾けること。場合によってはアイディアの内容、プロデュースの目的、さらにはテーマ自体を彼らのアドバイスによって再設計する必要があるかもしれない。
 
それを考案したプロデューサーにとって、成功のためのオリジナルなストーリーとクリティカルコアは、何も変更したくない芸術作品のようなものだ。それはまるで自分の分身みたいであることもあり、これはかなり危険な状態でもある。
 
どんな人間でも、自分自身がコネクト、貢献のアイディア開発、クリエイトにかなりの時間をかけ、クリエイションについて、さまざまな角度から考え、目的を構成している場合、それについて何の変化も望んでおらず、場合によってはそれに対する批判や誹謗中傷も受け入れたくない。
 
特に懸念されるのは、発案者がキーパートナーより上位である場合、たとえば会社の上司などのケースである。
 
この場合は、相手の意見を尊重するというよりは、教えたり伝えたりするようなプレゼンテーションになりがちで、 「素晴らしいだろう?」などの自慢げなカッコイイものになりやすい。これはかなり頻繁に発生する傾向がある。これは、キーパートナーを最初からパートナーとして認めていないのと同じである。
 
あるいは逆に、キーパートナーが親族で甘やかしの対象である場合(発案者が息子や兄弟で、キーパートナーが親・兄の場合)や友人の場合もそうである。
 
プロデューサーが甘やかされていると、プレゼンテーションを行わない、とにかく自分の思うままに走り始める、という傾向がある。これでは、まずパートナーの協力が得られないだけでなく、人間関係を維持することが苦手な場合、パートナーが大きな抵抗要因となる。
 
また、パートナーが友人の場合、あなたと友人は、お互いでインプットの効用とプレゼンテーションの強みだけを見てしまい、楽観的でバラ色の未来を描くことになるかもしれない。そして、プロダクションの目的を考慮することは置いておいて、個人的な興味やお互いの利益が議論の中心になっていく。
 
そして、これらすべてのケースで、顧客や消費者などの他の利害関係者は脇に置かれ、考慮されない傾向があるのだ。
 
これらのケースは、私自身の経験でも起こったことがあり、それは辛い経験だった。
 
重要なパートナーは、もちろん、会社の上司、部下、家族、または友人であることもある。
 
あるいは、尊敬する教師やコーチであれば理想的だ。
 
これらの人々のアドバイスや意見を完全に理解するように努めてほしい。それはとりもなおさず、自分の立場を客観的に理解しようとすることでもある。
 
本当に自分の意思を理解してもらいたい場合は、お互い理解をより深めることもできるので、プレゼンテーションを仕切り直し、再度プレゼンテーションする機会を見つけることもできる。最初のプレゼンテーションでは、重要なパートナーの意見を率直に検討し、心を開いて耳を傾けるという姿勢を特に維持するようにしてほしい。
 
ここで、この姿勢についていくつかの点を述べたいと思う。
 
プレゼンテーションの最初の数分間は、プロデューサー自身がプレゼンテーションを行う必要があるに違いない。しかし、次に、相手に意見を述べてもらう準備をしておく必要がある。会議はそのように進めるべきだ。
 
自分のイニシアチブを受け入れてもらいたいときに自分の話に酔って話が止まらなくなり、エンドレスな話が続いた結果パートナーを得ることができないことがある。
最初の数分間を除いて、自分の発言は会議の20~30%、相手の発言が70~80%になるように注意してほしい。
 
自分が欲しいと思う相手の意見を得るために、その呼び水となる質問を準備することをお勧めする。
例えば、
 
これまでの経験からどのように見えますか?
このアイディアについてどう思いますか?
これは可能でしょうか?
私が考えていることに大きな問題はありますか?
この話を裏付ける、または欠陥を指摘するデータがあれば教えてもらえますか?
あなたがこの立場だったらどうしますか?
 
などなど、たくさんの質問を用意し、適切なタイミングで投げかけ、会議の残りの部分は相手の反応に集中し、静かに耳を傾け、心を開くようにしよう。
 
時には、沈黙で会話を中断する必要がある。沈黙は、プロデュースについて、考えられる多くの方法を検討するのに役立つ。プレゼンターは、この沈黙を意図的に作る必要があるのだ。必要に応じて、数秒または数分間、プレゼンテーションを控えることが重要だ。そして、お互いに考える時間を共有しながら続けよう。
 
起業に必要なキーパートナーは、単に「私に従ってください」「私を信じてください」と言うだけでは作れない。