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ROCK AND ROLL HERO

前書き

昨日は、サザンの最後の夏フェスが大盛況だったようだ。御年68歳。
でも僕が小学生の時、ドラマの主題歌だった「愛の言霊」を聞いた時から何も色あせない。本当のヒーローだ。

ROCK IN JAPANが5年ぶりに、茨城県ひたちなか市で行われた、ということでも大きなニュースになった。

僕は社会人になりたての頃、あの近くに住んでいたので、若い頃にはもちろんロッキンに通った。
大学時代のバンドサークルの友達たちがこぞって泊りに来る、夏の大イベントだった。

あの大ステージで、当時はソロで出演した桑田佳祐を拝むことが出来た。彼は完成されている。天才が歌い、踊っているのだ。ただただ圧倒されるばかりであった。その時の話です。


生で桑田を拝んだ(本文)

 夏休みは教員にとっても幸福な時間である。もちろん、部活動や夏期講習などはあるのだが、授業やホームルームはないので、普段よりも相当にゆっくりと時間が流れていく。

おかげで、じっくりと本を読んだり、バスケ部の戦術を考えたりすることができる。とりあえず、いつもよりも僕が家にいるので、奥さんと2匹の犬たちは喜んでいた。

年に1度の大イベントといえば、毎年ひたちなか市で行われるROCK IN JAPAN Fes.である(※執筆当時)。いつもは閑散としたあの公園が、大好きな音楽とビールにまみれることのできる、ディズニーランドよりも遥かに「夢の国」と化すのだ。こんな素晴らしいイベントはなかなかないだろう。

敬愛するエレファントカシマシはどこまでもカッコよかった。
中高生のころ、大好きだった175RやMONGOL800はすっかりオッサンになっていた。自分もオッサンになったのだから当然である。
しかし、あのころと変わらぬ疾走感。自分も中高生のように疾走できる(ような気分にさせられる)。

最大の目玉は、何と言っても桑田佳祐である。
本物は初めて見たが、歌もギターもとにかく上手い。完成された圧倒的な「本物」であった。生で聞いてもCDと変わらないボーカルって、すごい。

中学生のころ、サザンオールスターズと桑田佳祐がとにかく大好きだった。湘南出身の桑田は、「海」にまつわる歌をたくさん書いている。

デビュー曲の「勝手にシンドバッド」や大ヒット曲「TSUNAMI」もそうだ。ソロでの代表曲「波乗りジョニー」も該当する。そして彼らはその曲を引っ提げて夏に帰ってくるのだ。

これは日本人の精神性に深く根差したものである。

彼らの音楽の中には、「彼岸」と「此岸」が描かれている。サザンオールスターズの曲を愛する行為は、一種の「盆参り」なのである。
そのように考えてみると、夏になって桑田がテレビに顔を見せたりすると、何となく懐かしい気分になるのも頷ける。

要するに、もはや彼はとうの昔から「神」として日本の音楽界に君臨しているのだ。一度は拝んでおきたいものである。合掌。

眠れない街に愛する女性(ひと)がいる 
お前だけが死ぬほど好きさ 秋風のSHADOW
終わらない夏に誰かと巡り合う
夢の中で彷徨いながら 涙も枯れ果てた

桑田佳祐「祭りのあと」

 「風」と「影」、「秋」と「夏」。

矛盾しつつも融け合いながら、桑田の「夢」は憑依している。


若かったなあ(あとがき)

月並みですが、あの頃は若かった。
部活に入試広報にでバタバタの中、泊まりに来た後輩たちと夜中まで飲んで、ロッキンで遊んで飲んで、帰ってからもまた飲んで。

そして、次の日には部活に行く。あんなことはもう出来ないですね。

でも、息子が大きくなったら、3人でロッキン行きたいなあ。もうオジサンだからのんびり後ろの方で飲み食いしながら、がっつかずに音楽聞きたい。

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