石川 淳一

福岡在住のゲームデザイナー。PC-98/88の『大戦略』シリーズの時代から35年くらい…

石川 淳一

福岡在住のゲームデザイナー。PC-98/88の『大戦略』シリーズの時代から35年くらいやってます。ここでは最近注目している体験型ゲームやARG、イマーシブエンターテイメントを中心にまとめていきます(一部リンク先でアフィリエイトを使用する場合があります)

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  • 体験型エンタメ

    石川がARG(現実侵食ゲーム)やイマーシブシアターをはじめとする体験型エンタメについていろいろ書くマガジンです

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    大戦略と体験型エンタメの同人誌を作っている「エレメンツ工房」のサポートマガジンです

最近の記事

【ARGよもやま話】パッケージ型ARGの源流『Cathy's Book』

石川はTwitter(X)で時々 #ARGよもやま話 というハッシュタグで、ARGのおもしろギミックやARGのプチ紹介について投稿していますが、それらの情報が分散しないよう、改めてnoteにまとめ直したいと思います。なお取り上げる題材は投稿順とは関係なく、まとめやすい&他のnote記事や『ARGガイド2024』と被ってないものを優先したいと思います。 第1回となる今回は『Cathy's Book』(2006年)という書籍形式のARGを紹介したいと思います。 『Cathy's

    • 【ニュース2024/9/15】第四境界 9月に3つの発表予告/京都で大規模宿泊型イベント など

      今日はお月見ですね。ということで先週の気になった体験型エンタメ関係の気になった記事やトピックです。今回は2024年9月9日~9月15日の情報から取り上げます。 ■山手線の改札をSuicaで通るだけで謎が届く山の手線の周遊謎解き『FUN!TOKYO! 山手線謎めぐり2024』の連動企画で、 山手線の改札をSuicaで通るだけで、謎解きにチャレンジできる無料企画。 改札から出るときのタッチで、南エリア(新宿~品川~有楽町)、北エリア(東京~上野~新大久保)それぞれの謎がメールで

      • 観光周遊謎解きの理想形『奈良謎解き寺巡り』

        2024年6月に体験して、とても良かったSCRAPの周遊謎解き『奈良謎解き寺巡り』が2025年7月31日まで会期延長となりました。めでたい! そこで、ぜひ多くの人に体験してもらいたいなあという願いを込めて、なぜそこまで石川に刺さったかという視点で『奈良謎解き寺巡り』をネタバレなしで紹介したいと思います。 石川が観光地謎解きに求めるもの『奈良謎解き寺巡り』は公式サイトに書かれているように、周遊系の中でも観光を意識した内容かと思います。 こういった観光地の周遊謎解きに石川が

        • 【ニュース2024/9/8】コンビニプリントで売上還元/『Project:;COLD』コミック発売 など

          9月になりましたが、まだまだ真夏かと思える暑さですね。先週の気になった体験型エンタメ関係の気になった記事やトピックです。今回は2024年9月2日~9月8日の情報から取り上げます。 ※なお、この記事は「体験型エンタメ情報局」とのクロス投稿となります。 ■TRPGは自閉症の人々に有益な効果をもたらす?学術誌「Autism」に掲載された論文で、テーブルトークロールプレイングゲーム(TRPG)が自閉症の人々の孤独感や社会的孤立の解消に役立つ可能性がある、とする研究結果。 D&Dが昔

        【ARGよもやま話】パッケージ型ARGの源流『Cathy's Book』

        • 【ニュース2024/9/15】第四境界 9月に3つの発表予告/京都で大規模宿泊型イベント など

        • 観光周遊謎解きの理想形『奈良謎解き寺巡り』

        • 【ニュース2024/9/8】コンビニプリントで売上還元/『Project:;COLD』コミック発売 など

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        • 扱う範囲が広すぎる悩みとARG『アートと少女を巡る冒険』

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        • Majesticの全貌は手強い

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        記事

          日本語で読めるARG入門・書籍編

          ARGだけを取り上げた日本語の本は同人誌「ARGガイド2024」しか今のところありませんが、いくつかの書籍では一部でARGについて取り上げているので、ここではそういった書籍を紹介したいと思います。 (ARGを取り上げた本が新たに見つかったら随時追加していきます) ※本記事はもともと「日本語で読めるARG入門」の一部として書かれていたものですが、該当する書籍も増えてきたので独立した記事とし、最新の情報に更新しました。オリジナルの方は「日本語で読めるARG入門・ネット編」としま

          日本語で読めるARG入門・書籍編

          【体験型エンタメニュース2024/9/1】文化祭のお化け屋敷の作り方/サントリーが仕掛けた自販機からの夏休み体験 ほか

          今回から毎週気になった体験型エンタメ関係の気になった記事やトピックをまとめようと思います。(三日坊主ならぬ三週坊主にならなければよいが……) 「体験型エンタメ情報局」でやっていた、URLだけをたくさんのせる形式だと苦労の割に読み物としてあまり読まれないし、後で参照もしにくいなと反省して、この時点で注目すべきトピックや、あとで見返す価値があるものを中心にピックアップし、簡単なコメントもつけていくつもりです。 今回は2024年8月24日~2024年9月1日の情報から取り上げます。

          【体験型エンタメニュース2024/9/1】文化祭のお化け屋敷の作り方/サントリーが仕掛けた自販機からの夏休み体験 ほか

          もう1つの元祖ARG『Majestic』③

          最終回となる今回はARG『Majestic』の失敗の原因と、評価ポイントについて書いてみたいと思います。 1回目と2回目の記事はこちら 伸び悩んだ課金ユーザーゲーム開始時のエピソード0には80万人のプレイヤーが興味を示したようですが、実際に課金してエピソード1をプレイし始めたのは7万人あまり、そして第1シーズンの最終課金者は1.5万人に留まりました。『Majestic』の累計赤字は500万~700万ドルに達したと言われています。 2001年11月、EAは『Majestic』

          もう1つの元祖ARG『Majestic』③

          もう1つの元祖ARG『Majestic』②

          ビデオゲームの大手エレクトロニック・アーツが2001年に発売した、月額課金型のARG『Majestic』を紹介する記事の第2回です。 今回は『Majestic』が具体的にどのようなARGであったかについて書いてみたいと思います。 前回の記事はこちら↓ そもそもどんなゲームなのか『Majestic』は前回も書いたようにビデオゲームの大手エレクトロニック・アーツ(以下「EA」と表記)から2001年7月に発売されたオンラインゲーム型のARGです。 最初のプログラムは無料でダウンロ

          もう1つの元祖ARG『Majestic』②

          『ARGガイド2024』はこんな同人誌です

          2024年8月のコミックマーケット104に合わせ、念願のARG同人誌『ARGガイド2024』を発刊しました。 ARGについて書きたいことをどんどん積み重ねていったら、A5版で150ページを超える分厚い冊子になってしまいましたが、よく考えてみたら内容の詳細についてまとめたものがなかったので、改めて紹介記事を書いてみたいなと思います。 なお、各頁の写真はPDF版のものを使っておりますのでカラーです(冊子版はモノクロとなります) 制作した理由この同人誌を作ろうとした理由については

          『ARGガイド2024』はこんな同人誌です

          もう1つの元祖ARG『Majestic』①

          もう一つのARGの元祖ともいうべき『Majestic』についていろいろ調べています。『Majestic』はビデオゲームの大手パブリッシャーであるエレクトロニック・アーツ(以下「EA」と表記)から発売された2001年発売のオンラインゲーム風ARGです。 なぜ『Majestic』をもう一つのARGの元祖と呼ぶかというと、最初のARGである『The Beast』の開始が2001年3月、『Majestic』の発売が2001年7月ということで、その後の他のARGが『The Beast

          もう1つの元祖ARG『Majestic』①

          体験型エンタメ情報のメンバーシップ始めてみました

          Noteで体験型エンタメ情報のメンバーシップ(月額500円)をやってみることにしました。 以前からnoteでのマネタイズをやってみたいなとは考えていました。 記事の有料化、もしくは定期購読も考えたのですが、石川の記事の中心になる体験型エンタメ関係の記事は、そもそも比較的マイナーなこのジャンルを広く知ってもらうために書いているところもあり、それを有料化して読者を限定するのは本末転倒です。 また、本文と関係ないおまけ記事を文末につけることで、そこを有料読者が読める方法も考えたの

          体験型エンタメ情報のメンバーシップ始めてみました

          石川のCEDEC体験型エンタメ講演一覧

          今年もゲーム開発者向けのカンファレンス「CEDEC」が横浜で開催されています(今年は2024年8月21日~23日) 「CEDEC」とは、コンピュータエンターテインメント開発者を対象とした、ゲームに関する技術や知識を共有する国内最大級のカンファレンスです。 毎年3日間にわたって開催し、エンジニアリング、プロダクション、ビジュアルアーツ、ビジネス&プロデュース、サウンド、ゲームデザイン、アカデミック・基盤技術の7分野で約200ものセッションが行われます。 石川も、主に体験型エンタ

          石川のCEDEC体験型エンタメ講演一覧

          コミケ104お礼と今後の頒布について

          もうコミックマーケット104が終了して1週間以上経ってしまいましたが(汗)、改めてエレメンツ工房に足を運んでくださった方、ありがとうございました。 コピー誌を気軽に売ればよかった前回のコミケと違い、きちんとしたオフセット印刷で新刊2冊ということで前回とは違った緊張感がありました。 大戦略同人誌の第2弾『PC-98版大戦略 開発対談ノート』はほぼ予想通りの売れ行きでした。前作の反響や売れ行きである程度想定できたのが大きかったかと思います。 一方で、既刊である『PC-98/88

          コミケ104お礼と今後の頒布について

          鹿児島の体験型ホラー制作団体は要注目

          ちょっと前の話になりますが、2024年5月26日 石川は新幹線で鹿児島に向かっていました。 鹿児島市内でどうにも気になる体験型イベントが行われていたからです。 その名は『群衆』。鹿児島市電内で行われるホラーイベントだとか。 ただ、あまりにも情報がなさすぎて、最後まで行くかどうか迷っていました。同じ九州内といっても福岡~鹿児島間はけっこう遠い。更に石川はホラーコンテンツが大の苦手w それでも、九州でこういったイベントが開かれるのはまれで、その応援の意味でも行こうと決意したので

          鹿児島の体験型ホラー制作団体は要注目

          「エレメンツ工房」コミックマーケット104の新刊

          石川は同人誌のために「エレメンツ工房」というサークルを作っていますが、そのサポートページがまったくなかったので新しくマガジン化しました。今後ともよろしくです。 コミックマーケット104 「エレメンツ工房」は8/11日-西う21bとなります。 以下、当日に頒布する同人誌です。 ARGガイド2014(新刊) A5版 152ページ C104での頒布価格1,000円 『Project:;COLD』や『人の財布』『かがみの特殊少年更生施設』などでようやく日本でも認知が広がってき

          「エレメンツ工房」コミックマーケット104の新刊

          『森鷗外と出会う 劇場列車(イマーシブトレイン) 鷗外号』の旅

          ちょうど体験型エンタメのフリーマガジン『ATOMO』2024年5月号で「広がるイマーシブシアター」というテーマで『森鷗外と出会う 劇場列車(イマーシブトレイン) 鷗外号』を少しだけ取り上げたので、連動企画という訳でもないですが、もう少し詳しくイベント部分と現地のオプションツアーがどうだったかを紹介したいと思います。 そもそも『劇場列車 鷗外号』とはどのようなイベントなのか。プレスリリースから引用します。 すなわち、貸切列車を使った観光ツアーにイマーシブシアターの要素を取り

          『森鷗外と出会う 劇場列車(イマーシブトレイン) 鷗外号』の旅