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【ARGよもやま話】パッケージ型ARGの源流『Cathy's Book』
石川はTwitter(X)で時々 #ARGよもやま話 というハッシュタグで、ARGのおもしろギミックやARGのプチ紹介について投稿していますが、それらの情報が分散しないよう、改めてnoteにまとめ直したいと思います。なお取り上げる題材は投稿順とは関係なく、まとめやすい&他のnote記事や『ARGガイド2024』と被ってないものを優先したいと思います。
第1回となる今回は『Cathy's Book』(2006年)という書籍形式のARGを紹介したいと思います。
『Cathy's Book』は私が知る限り、いつでもプレイできるパッケージ型のARGの元祖といえる作品です。
『Cathy's Book』の制作者はインタビューで「一般的なARGは終わってしまうともう誰も体験できなくなるのが残念で、いつでも遊べるように書籍型にした」と語っています。
パッケージはキャシーという女の子の日記という形式の読み物部分と、リアルなアイテムたち(キャシーが日記内で手に入れたもの)で構成されています。
書籍部分の本文は読みやすさ優先のためかきちんとしたフォントですが、そこにさまざまな手書きの走り書きや落書きなどが散りばめられて日記の雰囲気を醸し出しています。
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同封されているアイテムは日記の行動に連動していますが(例えば食事に行ったレストランのメニューや家探しで発見した写真など)単なる追体験のものだけでなく、日記の裏に隠れている物語にも繋がっており、店のサイトや電話番号などを使ったARG的なトランスメディアストーリーテリングを楽しめます。
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また、キャシーはFacebookやMySpaceをやっているという設定で当時個人アカウントがあり、フォローすることもできました。今なら架空アカウントということで規約に触れそうですが、当時はまだ緩かったのかもしれません。もうアカウントは存在しませんが、当時の外観はこちらのblogで見ることができます
実は2008年に主婦の友社から『キャシーの日記』というタイトルで日本語版が出ています。
しかしアイテムは1枚のポスター状に写真として掲載されているだけでとても残念。ヒントを含む 外部メディアももうほとんど確認できませんが、日本語で読めるのはありがたいので、古本を見つけたら買ってみるのも良いかもです
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『Cathy's Book』はいつでも遊べるARGのお手本となりました。
その流れは日本における『DETECTIVE X』シリーズや、『人の財布』『人の給与明細』などにも受け継がれていると思います。
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