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中小企業が海外展開するということ

こんにちは、エレガントウッドの石井です。

久しぶりにnoteの筆を取りました。以前は週に一度ウェブのコラムを更新していたとは思えなくなってきました。

今回は福岡県の大川市(佐賀県に近い、柳川市の隣とよく言ってます)、人口30,000人ちょいしかいない、ど田舎にある中小企業が、2019年から海外展開スタートして、どおなっているのかをまとめてみました。

2019年に海外展開スタート

初出展は世界中にコロナが広まるの前の9月、欧州の中でも有名な展示会、Maison&Objetです。

出展前に「一度会場で海外の製品をみて研究して出展した方がよい」と多数な方にご意見をいただきましたが、「見る」のと「出展」では大きく違い(当たり前ですが)、「見ても結局出展しないとわからない」と判断し、欧州初上陸でそのまま出展しました。

結果、開催後にもたくさんの見積り依頼もいただき、スイスのデザイナーが使用する、とのことで会場の出展者専用のおしゃれなブースでところで打ち合わせした記憶を鮮明に思い出します。

出展しないとわからないことだらけ

当然ですが、日本と大きく異なります。会場の広さはもちろん、ブースの高さもどでかいです。まずここに驚きました。展示する製品のスケールはこれでよかったのか?受け入れられるのか?などなど不安は募ります。

名刺交換も日本ほど盛んではないのはわかっていましたが、こうも交換しないものか、と感じました。(元々私は積極的に名刺を交換をする人間ではないので、興味がある人だけ名刺交換すればよい、にしてました)

海外とのやりとりはわからないことだらけ

ほかにも、輸出やブースのことだけじゃなく、海外取引のこと、送金や入金、全部が把握できてないところだらけです。サンプルをフランスに送るのにFedExを使ってみるとか、振込をPaypalでお願いするとか、なので最初にまず海外送金がいける法人口座をつくりました。

海外で勝負したい!と思って数年前から動いてました。

海外リサーチなしで2019年にフランス出展したわけではなく、事前リサーチしました。2016年、2017年とニューヨークで実際に販売することができるのかを確認するために、設計事務所にお話をお伺いに行きました。毎年5月にジェイコブ・ジャヴィッツ・コンベンション・センターで行われるICFFにも訪問し、デザインや建材のトレンドを見学。うちみたく、デザインパネルなどはないので、アリなのか、需要がないと思い進出を諦めるのかは、判断です。

中でも2017年に訪問させてもらった企業とは気にかけていただきいまでも連絡があり、2023年の春にニューヨークの案件で製品を納める話を進めています。

少し余談ですが、初のニューヨークの上空から、進出すると世界が変わる、と強く感じたことを思い出しました。

本気で意識すると入ってきます

だいぶポジティブに聞こえるかもしれませんが、本気で販売したいと思ったら自分からも周りからも情報が入ってきたり、「使いたいけど、いくらするの?」とか話が入ってきます。自分の中では想いが磁石になる感じと思っています。

実際に2019年出展後、Maison&Objetの展示をみた人ではない方から問い合わせがあったり、国内の知人を通じてシンガポールの方とオンラインして繋がりができ、オンラインファクトリーツアーして実際に納品させてもらったこともあります。想いが引き寄せます。

でも地味な努力は必須

地味では無くとも当然努力は必要です。ウェブサイトもENページを用意したり、問い合わせからの窓口をどうするかなどの動線も大事です。ほかにInstagram(@ElegantWoodCo)は全部英語表記で投稿するとか、ハッシュタグも現地の同じようなメーカーが使っている言葉を調べたりとか。結構地味ですがこれがあとでしっかり効いてくると思っています。

https://www.instagram.com/elegantwoodco/

コロナの連続出展が叶わず

最低でも3年は連続出展を目指してました。1年では結果は絶対出ない、2年目は昨年よりも良かった、3年目で掴んできて対応できる!と思って挑みましたが、コロナで展示会が延期になり、叶わずでした。いつか来る出展のためにネタや情報を整理してました。

後押しも大事

海外へ!という気持ちが強くなるとこれまでなかったところにも目線がいくようになります。中でもJAPANブランド補助金は非常に後押ししてくれて助かりました。2021年に初の採択。現地のパートナーと組み、あれこれ施策を行い、2019年のメゾン・エ・オブジェ出展時に繋がってたSブランドと繋がりが再度持てたことが大きく、国内で使用していただき、継続して数店舗進行しています。また2022年の本年も採択いただき、TradeMission Tourと題し、展示会だけではなく、直接、欧州の設計、インテリア事務所に訪問、企業、製品のPRをおこなってきます。こういう海外販路に向けた動きは、本当に海外で挑戦したい、と思わないと動けません。

11月6日から10日まで、フランスのパリ市内で開催されるEQUIP HOTELに出展します。

2年に一度開催され、欧州最大級、来場数は11万人、出展者は1,200社以上の展示会に出展します。2024年はフランスパリオリンピックというイベントもあり、ホテル需要も多く、今回はアートパネルをメインで出展します。

やりたいことをやる

まとめになっていないかも知れませんが、しっかり想いでやりたいことを信じてやる、です。後にも先にもここがないと海外の展開は一生できません。

弊社は、地道な活動はもとより、絶対にやる!の精神論、人とのご縁でこういう舞台で挑戦しようと思って進めてきました。一生は一度、自分の考え、働く社員の幸せや仕事のやりがい、ものづくりの製品や自分たちの技術を信じて、可能性あるなら挑戦を続ける、思考は現実化する、と信じて進みます。また、地元の仲間にも少なからず影響を与えていく存在になれればと思います。

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