見出し画像

SNSと報道

竹内記者や太田記者の記事が楽しみでスポーツ報知のWEBを読む機会が多いのだけれども、トップページのランキングを見て「うーむ」と考えさせられた。アクセスのランキングがこのようになっているからだ。

1位 木村拓哉のTシャツ絵柄が「相変わらず色っぽい」と反響
2位 辻希美、梅雨明けし自宅バルコニーの巨大プールで水遊び
   「こんなご時世ですが家での夏楽しみます」
3位 木村沙織さん、パーマをかけた新ヘアスタイルに
        「色気がすごい」「どんどん綺麗になっていく」
4位 ゆいP、30キロダイエット成功からさらにスッキリ
        「めちゃ痩せてる~」「益々綺麗になってる」
5位 市川海老蔵、ベランダに設置のプールが大き過ぎて大反響
       「さすが」「相当、水入るでしょうね」

ランキングに入ったすべての記事がツイッターやインスタグラムの投稿をもとに書かれた記事だ。昨日は土曜日。コロナ禍とはいえ、各地で野球やサッカーといったスポーツイベントが目白押しであったはず。現場にはたくさんの記者やカメラマンが配置され、記事を配信してたはずだ。しかし、スポーツ新聞WEBで読まれる記事にはスポーツがページビューランキングには入ってこないのだ。

ページビューだけが評価ではない。という見方もある。だが、リアル紙面とは違い、WEBにおける評価はページビューだけがすべてだ。WEB記事にはスペースの限りはないというが、記事を作る労力やコストはリアル紙面とさほど変わらない。だとしたら、ネットやテレビに張り付いて拾ったことをもとに記事を作ったほうが、現場できめ細やかな取材を経てかきあげた渾身の原稿一本よりも、サンジャポやワイドなショーを見ながら作って番組から拾った記事を切り口を変えて何本もあげたほうが取材費もかからず、コスパよくページビューをかせぐことができる。そうやって芸能記事でページビューを稼いでおいて、スポーツの記事を作る原資とする考えもあるだろうが、この場合、WEBページの「場」としての求心力は落ちていく。

もはやどの会社の記事かいうのはさほど大きな問題ではなく、単体で読めるWEB記事の場合はその記事が誰が書いたものか?ということのほうがフォーカスされてくる。つまり、会社ではなく、記者の切り口に読者がつく。例えば、スポーツ報知の箱根駅伝記事にしても、東洋大学や青山学院大の記事を読むなら竹内記者、順天堂大や福島出身選手のことは太田記者だというカラーがある。短距離なら産経新聞の宝田記者だし、もっとピンポイントに井上大仁選手は甲府市局時代から追い続けているスポニチ河西記者の記事に尽きる。競技結果と選手のコメントで構成された記事よりも、記者によるインタビューやコラムがもっと読みたい。

ここからが本題なのだが、ページビューを稼ぐことを目的とすると、陸上競技ではずっぽりと抜け落ちてしまうジャンルがある。それは「世界の陸上競技」だ。過去3大会世界陸上やダイヤモンドリーグなどを現地から配信してきたけれども、海外選手のツイートすればするほど、フォロワーが減るという現象がおこる。逆に大学駅伝といったドメスティックな競技であればあるほどフォロワーが増えていく傾向にある。そのほとんどが海外選手で占められる東京オリンピックが逆に心配になるくらいだ(笑)

ここから先は

617字 / 1画像
ツイッターや「今日の一枚」では掲載するタイミングをうしなった写真やテキスト、これからやってみたいことなどを、ここでこっそりとはじめています。ちょっとびびって月10回と書いてますが、一日10回更新する日もたまにあると思います(笑)情報誌のようなことを期待している方はやめておいたほうがよいかも。ツイッターやオープンなネットとは違ってクローズドかつバズらない場を作ろうと思います。

月刊 EKIDEN NEWS

¥700 / 月

月刊といいながら、一日に何度も更新する日もあります。「いつかビジュアルがたくさんある陸上雑誌ができるといいなあ」と仲間と話していたんですが…

サポートと激励や感想メッセージありがとうございます!いただいたサポートは国内外での取材移動費や機材補強などにありがたく使わせていただきます。サポートしてくださるときにメッセージを添えていただけると励みになります!