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# 28 株式投資の関心度の高まりについて

コロナバブルが後押し

コロナショックから1年が経過し、世界各国の中央銀行が量的緩和政策を打ち出し続けていることにより、相場は相変わらず絶好調ですね。S&P500にいたっては、大台の4000台を超え、資産が増えている方も多いのではないでしょうか。

そうした背景もあり、例えば楽天証券株式会社は2020年12月15日、証券総合口座数が500万口座に到達したと発表しました。下記グラフのとおり、口座開設数は今年3月に15カ月で100万口座増となる400万口座に到達してからもさらに加速し続け、過去最短を更新する約9カ月で100万口座増となったようです。

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口座開設数が急増しているということは、それだけでも十分に株式投資の関心度合いの高まっていると言えると思いますが、ここでは別の観点から考えてみたいと思います。

「会社四季報」&「業界地図」の需要も急増?

皆さんは、投資先を決めるために「会社四季報」を読んでいますでしょうか。私は、株式投資を始めてまず読んだのが、「ファンダメンタルズ投資の教科書」で、その後この本に書かれていた参考指標をもとに「会社四季報」(「業界地図」も併せて)を読み漁りました。

「会社四季報」を読み漁り、私なりにスクリーニングし(かなりマニュアル作業です・・・汗)、おおよそ優良と考えられる当先企業が絞り込まれてからは、そこまで細かく読むことはなくなったのですが、投資の最初の入り口として四半期ごとに購入し、時間をかけて分析していたのでどこか愛着があります。(CD-ROM 版も購入するほど熱中していました。そういえば、某投資漫画のキャラクターも、会社四季報が大好きで、お弁当箱に例えていましたね(笑))

また、「業界地図」も個別の会社だけでなく、その会社が属している業界全体の動向を把握するために活用していました。

このように、私は「会社四季報」&「業界地図」を大変重宝していたのですが、正直2000円以上しますし、楽天証券などで簡単な情報は公開されていますので、そこまで読んでいる方は多くないのかなという印象でした。

しかし!ですよ。Amazonのレビュー数を見て、衝撃を受けました。この衝撃があまりにも大きかったので、紹介せずにはおけなくなり、この記事を書いています。(笑)

下図は、Amazonのレビューを「会社四季報」と「業界地図」の推移をグラフ化したものです。※会社四季報について、ワイド版のレビューは除いています。

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2020年 - 2021年の伸びがすごくないですか?レビュー数が増えているということは、それだけ皆さん「会社四季報」&「業界地図」を購入し、熱心に株式投資について勉強されている証拠だと思います。

コロナバブルで世界の株式市場は絶好調ですが、「会社四季報」&「業界地図」の売り上げも絶好調のようです(笑)

企業分析のメリットは株式投資だけではない

「会社四季報」&「業界地図」を購入する目的は、主に企業分析をすることだと推察します。もちろん、そうした分析をすることで、自分なりの優良企業を見つけ出し、投資することができるようになります。

実際、私自身、個別銘柄を選定し、投資していた時には、こうした分析をして判断しているので、多少の値動きで動じることがなくなりました。投資の神様ウォーレン・バフェットも次のように言っています。

リスクとは、自分が何をやっているかよくわからない時に起こるものです。

誰よりも企業分析をしている人(バフェット氏は、毎朝出社して、新聞やファイナンスレポートを読むのが楽しくてしょうがないようです)の言葉だけあって、とてもシンプルかつ力強い説明ですね。

企業分析には、もちろんこうした株式投資におけるメリットがありますが、下記のような別のメリットもあると思っています。

例えば、個々の財務データの意味を理解することで、どういった企業が成長してるか、どういった企業が安定しているか、どういった企業の成長が止まっているか分かり、こういった観点は仕事選びの時などにも役立つと思っています。(よく言われる、同じ仕事でも、会社や業界が違えば給料が変わるということを考えれば、この観点は大切ですよね)(よく言われる、同じ仕事でも、会社や業界が違えば給料が変わるということを考えれば、この観点は大切ですよね)

また、東証に上場している会社(4/3時点では3,762社)について知ることができ、普段買っていたものが、○○会社で作られていたものだったんだといった発見があり、日常生活を別の観点から楽しめるようになります。

さらに、○○社の利益率を考えると、この商品の原価はこれくらいかな?と考えられるようになりマネーリテラシーの向上に繋がると思います。(利益率が高い会社から少し購入したくなくなる副作用もあります(笑))

さらに、少し大げさですが、「業界地図」を読めば、世界主要企業のうち、どの企業と企業が競合しているか、もしくは資本提携しているか等が分かるようになっており、世界の経済動向や社会動向をある程度理解できるようになります。

このように、企業分析には色々なメリットがありますので、時間はかかるかもしれませんが、勉強されてみることをおススメします。そして、企業分析をするにあたって、「会社四季報」や「業界地図」は日本が誇る優良な教材だと思います。(回し者でも、某投資漫画のキャラクターよりも愛着があるわけではありません(笑))

この記事が、投資をしている、また投資に興味がある皆さんにとって面白い観点を得るいいきっかけになれば幸いです。