マガジンのカバー画像

えいしょ・評

91
メンバーによる評が読めます。
運営しているクリエイター

2023年7月の記事一覧

長谷川麟『延長戦』 自分からの遠さの短歌

長谷川麟の短歌集『延長戦』という本を読んだ。 歌集のひとつの側面として、「遠さ」を題材に…

中本速
11か月前
6

『現代短歌の鑑賞101』を読む 第七回 齋藤史

齋藤史は二・二六事件の首謀者の一人と幼馴染だったということである。 短歌からは作者の呼吸…

中本速
11か月前
4

『現代短歌の鑑賞101』を読む 第六回 佐藤佐太郎

佐藤佐太郎の項の書き出しが「いうまでもなく佐藤佐太郎は斎藤茂吉の弟子である」と書いてあっ…

中本速
11か月前
2

『現代短歌の鑑賞101』を読む 第五回 葛原妙子

葛原妙子は名前はよく知っており、葛原妙子歌集という詞華集も持っているが、まだ読んでいない…

中本速
1年前
5

『現代短歌の鑑賞101』を読む 第四回 坪野哲久

坪野哲久は好きな歌人である。しかし、「坪野哲久」という名前にも通じる、ストイックな印象が…

中本速
1年前
5

『現代短歌の鑑賞101』を読む 第三回 木俣修

木俣修は、私にとっては、しばしば名前が出てきて戦争との関連で語られるものの、よく知らない…

中本速
1年前
4

『現代短歌の鑑賞101』を読む 第二回 柴生田稔

二人目は、柴生田稔。私はなじみのない歌人である。 鬼面人を驚かすようなことは言わないが、「そうかもしれない」と納得するような作風だ。 一首目、まとまらない思いが重なって疲れて眠るというのであるが、「重なりて」の実感と「ほとほと」のおふざけがうまくバランスを取っている。 二首目、私はこの一首にうなずいた。卑怯な傍観者でなかった、しかしそれは「せめては思ふ」のであり、傍観者でなかったからそれでよいと満足はできない。 年齢とともに心がこわばってしまうことを、亡き父だけではない

『現代短歌の鑑賞101』を読む 第一回 前川佐美雄

小高賢の編んだ詞華集、『現代短歌の鑑賞101』を読んでいこうと思う。前から順に読んでいく…

中本速
1年前
5