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アフターコロナの新世界~ネットワークが真に使われ、遂に世界が変わる(仕事編)~

 今日はエンジニアとして、未来予測的な内容としたい。新型コロナウィルス感染拡大に伴う緊急事態宣言と共に、本格的な在宅勤務が4月1日より実施となった。4月8日には出社原則禁止となり、出社原則禁止の完全な在宅勤務となる。社会が強制的に公共機関を利用した移動を自粛させる状況となった。(註:書いていると分量が多くなったために仕事編とプライベート編とに記事を分けて2部構成にします。)

 これまで在宅勤務に関連して運動不足にならないための運動量の話や、居酒屋で飲みに行けなくなって、オンライン飲み会(ZOOM飲み)について感じたことをnoteに書いた。

 在宅勤務やオンライン飲み会などは、既に多くの人が話始めているが、コロナ禍による様々な変化により、元に戻れないぐらい世界は変る、アフターコロナと呼ばれる新世界になるという。
 何十年も前に臨場感あるビデオ電話や多地点会議の実現を夢見て仕事を続けてきた自分も大いに感じる。一体何をもってしてこの大きな変化を感じるか、今後どうなるのか、について私見を並べてみたい。皆さんのご意見も伺いたいし、noteのプラットフォームが誰かとつなげてくれるに違いないと期待して...

四半世紀以上前から技術が目指した世界にやっとなった

 ワシの若い頃はなぁ、、、みたいにはなりたくないが、インターネットを使って企業等の仕事用途ではなく、一般の人もビデオ電話・ミーティング(飲み会含む)や個人でストリーミングを簡単に即時で配信することは、四半世紀前は夢の世界だった。もちろんお金を掛ければ出来たのではあるが、そのためのビデオをエンコード(符号化)する装置が500リッターの冷蔵庫並みのサイズだったり、皆さんが今VODで見る映画よりも低い品質で送る通信回線を使うのに、従量制で月に何百万円もの回線費用がかかる時代だった。
 従って、その当時のインターネットや携帯網を使って多地点ビデオ会議をやるなんて、夢のまた夢だった。

 技術の進歩と共に、HDTV品質で送信することも可能となり、かつての夢は実現したものの、普及しているとは言えない。未だに海外出張、国内出張で長い時間移動して、フェースツーフェース(対面)の会議をすることはコロナ前は当然だった。ICT業界の研究者・開発者は通信を使った、臨場感ある「テレプレゼンス」が自然に価値が認められて普及すると思ってやってきたのに、成功したとは言える市場規模には届いていない。

 そして、緊急事態宣言。原則在宅勤務・リモートワークをせよ、新幹線も飛行機も使わず不要不急の外出自粛となる。そのため、強制的にネットワークを使って会議・打ち合わせを行ない、これまで難しいと言われたブレストすら何でも出来る事はネットワークでやる試みを行った。

 結果、皆が口々に言っているのは、職務内容によったり、課題はあるものの、ネットワークベースでも仕事が成り立つ、ということが分った。

 もっと大事なことは、今までの慣習に捕らわれていたことに気づき、むしろさらに活用方法によってはこれまでよりももっと効率化できるという可能性まで見えたことだ。リアルな会議等をただ置換えただけはないメリットがあることを、体感・実感させてくれた。

在宅勤務をやってみて得た気づき【リアルの置換え編】

私の周辺含めて、在宅勤務で得た気づきのリストアップと一言コメント(※行)を挙げてみる。

・通勤で疲れないので体力的に楽
 ※出張でホテル泊まりで会議する時は、確かに体力があって仕事が捗ったのと同じ感覚
・集中できて仕事が捗る
 ※受験勉強時代のように目の前の事に集中できる。会社だと、いろんな人と会話を即時対応していて、まとまった時間が取れなかったと言うことか?
・ネットワーク会議でリアルと同じ事が出来ている
 ※プレゼン資料を見て、発表を聞き、ディスカッションするので、音がちゃんと聞こえて会話できれば変らない

在宅勤務をやってみて得た気づき【リアルを越える編】

・時間に縛られない業務スタイル。在宅での私用も休憩として勤務時間から引けば、効率良く公私両立できる
 ※今まで出社時間の逆算と電車時間に縛られた毎日だったことに改めて気付く。
・意外に規則正しい生活ができる
 ※食事のタイミングが安定して、残業しても帰宅より早い時間に仕事終了。飲み会もなく、あってもオンライン飲みで23時には終わる。身体が楽なので朝も起きられる
・会議室探す時間ゼロ、離れた相手と移動時間考慮不要、外出している人が少なく大幅にスケジュール調整時間削減
・短いミーティングが気兼ねなくできる。なんだったら、15分のミーティングを1時間に4本できたりする。
 ※別事業所から1時間半掛けて来てくれたのに15分で会議終われず、無理に他の話題で長くなるように話したことありませんか?
・ながら会議が出来る
 ※悪い意味ではなく、自分の全然関係ない報告の時間もあったりして、そこはマイクをミュートして思いっきりPCのキーを叩いて別作業ができる
・社外の人も入ったミーティングを容易に開催
 ※物理的に社外の人との会議は会議室も別だったり、TV会議システムでの接続は手間だったけど、Web会議ならすぐに出来る。
・ワイヤレスヘッドセットで中断なしの会議参加も可能
 ※パソコンのマイクが雑音を拾いがちなので、ワイヤレスヘッドセットにしたら、自由に動ける!会議中お茶取りに行ってもトイレに行っても(マイク切ってますよ、さすがに)大丈夫。

アフターコロナの働き方・社会変化未来予測

以上体感したことから、アフターコロナ時代にはこうなると予測してみる。

・週休3日制へ移行

首都圏の平均通勤時間は都県にもよるが43分~48分。早めに駅に着いたり、自席までの移動時間も考えて片道50分としましょう。100分x4日で400分、7時間弱になる。4日在宅勤務でこの通勤時間を充てれば、約1日の勤務分働けることになる。週休3日なら、身体も楽だし、プライベートも家の用事1日、趣味1日、休息等1日といった使い方ができ、経済的にも休み中の活動が盛んになってプラスに働くだろう。極力在宅でできる業種では週休3日を推し進めるようになる。

・部署毎ではなく、目的毎にテンポラリに集まるプロジェクト体制による業務

職場内だけではなく、色々な部署のスペシャリストや、外部の知見ある人と一緒に意見交換をネットワークでできる環境下でプロジェクト体制を組んで、よりスピーディかつ深い議論をしながら目的を達成するスタイルが増える。

・劇的にリモートミーティング化が進む
まず海外出張で物理的な試作品やデモなどを見せる必要がない打ち合わせはすべてリモート化する。出張に行くことでの移動時間・交通費・宿泊費等の負担が大きいし、何よりも貴重な時間が奪われてしまわないように、ここが徹底される。

次に通常の会議もリモート化する。会議室・移動時間・メンバー・社外社内限らず、効率をあげられる会議はリモート化する。逆に、集まらないと出来ない会議は厳選して、雰囲気作りも含めたリアルな会議になる。

・テレビ番組の内容変化~ネットで出来ないことをやる
ニュースもバラエティも、同じスタジオに集まらずにリモート接続して、ライブ中継で番組が成り立つことが証明されて、このことは今後大きな変化になるはず。若い人はテレビ番組をほとんど見ず、YouTubeを楽しんでいる。コロナ禍でテレビの番組も出演者の家とをつないで、画質もこれまでの放送品質に比べて下がった訳だが、多少フレームがカクついたり、音が途切れても対して気にならなくなった。
 それよりも、内容が大事だということに改めて視聴者が気付いた。となると、電波という限られた資源を使うテレビは、ネットで出来ない内容を考えてやるべきではなかろうか?BSのチャネルがほとんどショッピングだけど、今やるべきは替りに学校の授業の衛星放送ではないか、と思うのは私だけでしょうか?ネットワークは環境依存、機器の性能依存で皆が使うと品質が下がってしまう。衛星放送なら片方向だけど、しっかり届けられるし、質問はインターネットを使ってチャットで返すなどすればリアルタイムでもできる。

・印鑑・サインの電子化、証明書発行電子化の本格化
役所に行けない事態になって、これは本当に必要なことで、確実に既に技術的に出来ることなので強力に推し進められるようになる。

・遠隔診療・遠隔手続
伝染病は医療関係者を危険に晒し、診察に病院へ行くこと自体がリスクとなることが分ったので、直接会わずに出来る事がどんどんリモート化する。

・オンラインで電子マネー支払い
すでに行われているが、ZOOM等で対面で相談して、相談料や何か購買した場合に、QRコードを見せて、画面でやり取りして電子マネー払いをするといった、なんら設備を必要としない購買方法が増える。

・オンライン結婚式
コロナ以前はあり得ない、と思っていたが最近のオンライン結婚式のニュースを見て単なる苦肉の策ではなく、寧ろあるべき姿なのかと見直した。お披露目はしたいが、100人読んだら云百万、参加する方にも交通費含めて費用がかかる。呼びたいけど呼べない、行きたいけど行けない、国際結婚ならなおさらだ。しかし、オンラインで中継しても、今やリアルタイムにリアクションが得られ、本来のお披露目&祝福という形が、今まで以上に多くの人に対して容易にできる。あとは、ビジネス的には撮影・演出に費用を1部振るとか、同じ料理を配送するとか、選べるようにするとか、会場を区切って中継部屋を作って、同時に何組も行うとか、工夫でなんとでも出来るだろう。

・ジェダイ会議(バーチャル会議)
ICT系技術者の夢、スターウォーズのジェダイ会議が積極的に使われるようになる。実空間に実物大ホログラムで登場するか、仮想空間の中にみなが集まる形でVRでお互いを見て議論する世界になる。その場にいるかのように、様々な映像・音声処理が行われ、同じ空間にいることが実感できる。

楽しみな世界が来る

ICT技術は人の能力を拡張する技術だ。物理的に会うことは距離的にも時間的にも費用的にも制限される。地球環境的には、飛行機や車によるCO2の排出も問題だ。距離の制約をなくすことを目指して通信技術は発展してきた中、リアルの置換えだけでなく、通信があることでより積極的に出来る事がある予感を近々の変化で感じる。まだ他にも様々な、予想もしない世界が来るようで楽しみだ。

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