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LOOP:200以上のブランドが採用するクローズドループパッケージングシステム

今世界では、「リサイクル」から「リユース」へという潮流になってきている。そもそもの捨てるという概念を捨てリサイクルする必要すらも無くし、再利用を促進することこそ、真の意味でサステイナブルといえるのではないかという考え方だ。Loopは、従来使い捨てされていた洗剤やシャンプーといった日用消耗品や食品などの容器・商品パッケージを、ステンレスやガラスなど耐久性の高いものに変え再利用を可能にすることで、使い捨てプラスチックを削減する画期的な商品提供システムを構築している。アメリカの起業家Tom Szaky氏が、使い捨てプラスチック包装の環境問題に取り組むために2019年に立ち上げた。顧客は容器を購入するたびにデポジットを払い、返却すれば返金される仕組みであり(業界平均の返品率は40%に対し、ループの返品率は80%)、一見イギリスのミルクマンや日本の豆腐の流通を思い浮かべるかもしれないが、Loopはそれよりもはるかに複雑なシステムを構築している。ブランドや小売業者と協力し、本質的な “Packaging as a service”を提供しているLoopのその秘訣に迫る。

1. 財・サービスの優位性

photo credit: LOOP

Loopは、FMCG(Fast Moving Consumer Goodsの略、日用消費財)向けと小売向けの2つのアプローチでエコシステムを構築した。ネットワーク効果を生み出すためには、Loopのパッケージを使ってくれるFMCGブランドだけでなく、商品を提供するチャネルである小売ブランドも並行して開拓する必要があったのだ。
特に、Loopがターゲットにしていた大手FMCG企業(P&G、ユニリーバなど)は世界的なグローバル企業なので、彼らを口説き落とすにはいち早く国際的になる必要があった。そこでフランスを皮切りに、日本、イギリス、アメリカ、オーストラリアといった様々な国のメーカーや小売業者と取引を拡大し、国際展開に努めた。
具体的には、2020年12月にフランスのカルフールで初めて導入された後、2021年5月に日本のイオン、2021年9月にイギリスのテスコ、アメリカでは2022年2月にウォルグリーンとクローガーのフレッドマイヤー、オーストラリアではまもなくウールワースで導入が開始される予定だ。

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