『色と形マスターガイド』
良い内容の本ってウワサを聞いて、『色と光マスターガイド イラスト上達のための理論と実践』を手にしてみた。
メモ代わりに内容を軽くまとめてみる。全体的に主観が強いです。
内容
色について、光について、作家の作品のだいたい3部構成。
どういう理由でこう見える(こうなる)っていうのがいっぱい書いてある。
色
色については、「色は単体で見るものじゃないよ」「同じ色でも使う場所や使い方によって違って見えるよ」ってことを辛抱強く言ってた気がする。
色相環とか等色相面とか、色んな色の表(?)も適宜載ってる。
光
光については、光の種類や質感、角度についてとかが書いてあったかな。
光の種類は
光のやわらかさとか、色とか。
天気ごとの光とか環境光とかの具体的な話もあったりする。
質感は、光が当たる対象の質感。
艶があるとか無いかとか、透明か不透明かとかで、光がどう反射したり通過するかみたいなところ。
角度は、光が当たる面の角度と、光の角度や反射について。
鏡みたいに反射するものの見え方とか影はどうやってできるかとかから、
反射する面の角度がいっぱいある(表面がでこぼこ・ざらざらしてる)と、拡散するからマットな質感になるよってところまで、いろいろ書いてある。
(この内容の切り分け方は本の順番とだいぶ違うので、目次をみたら「違うじゃん!」ってなるかも)
作家の作品
作家の作品は、それらをどうやって実践で使ってるかを、完成した作品とかメイキングを通して見る感じ。
数人のメイキングや完成作品のギャラリーを、解説とともに見れる。
感想
第一印象は、「科学的だ〜」。
模型を作るのが好きだったり、頭の中で立体を組み立てられるような人の頭の中を覗いてる感じ。
「え!そんなこと考えて絵を描いてるの?!」みたいな内容がたくさん書いてあった。
絵を描くための色や光についての知識は、
①絵にしたときにどんな効果があるか(演出)
②どういう理屈でそう見えるのか(理合い)
の2種類がある気がしてる。この本は②の理合いの本っぽい。
理科の教科書を彷彿とさせるところがあるのだけど、
計算がいらないし、図や写真が洗練されてるので直感的に見れる。
そういう感じの本だから、「こういう影を落としたい」とか、具体的にやりたい演出がある人が読んだら楽しそう。
反対に、「絵の勉強がしたい」っていうモチベーションだけで読むにはちょっと理論的だったり、テーマが大きすぎる気がする。実践重視で書いてある本を探すか、「これを持ってるワタシ格好いい」で手に取るのがおすすめかも。
光のところを多めに書いちゃったけど、どうやって絵を描くかっていうのの資料としては、作家の作品のところが一番発見があるかもしれない。作家によって大事にするところや考えてることが違うのがおもしろい。見比べられるので、自分の価値観を発見とかもできそう。
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