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小津安二郎【非常線の女】|アメリカ的な小津

日本映画 無声|1933年|100分

■小津は日本的なのか
世界中の映画好きから、ずっとリスペクトされ続けてる日本の映画監督・小津安二郎といえば、日本の風景を撮った、いわゆる『日本的』な映画を撮る人と連想されがちやと思うけど、意外とそうでないかもしれん。

■アメリカの暗黒街映画のような
というのも、戦前のサイレント期の小津作品【非常線の女】なんか、日本映画とは思えないモダンなアメリカ暗黒街映画のやな、雰囲気満点な画面になっとる。
主役のアウトロー・襄二は元ボクサーで、ボクシングジムが出てくるんやけど、ジャック・デンプシーのポスターなんか貼られてるねん。

■小津はバウハウスって言ってた
「小津安二郎ってバウハウス*じゃないか」という対談を読んだことあるけど、あれは坂本龍一と武満徹の対談でやったと思う、”確かに”っと思ったもんや。
*バウハウスは、世界で初めて「モダン」なデザインの枠組みを確立した美術学校で、その思想は、さまざまなデザイナーや芸術家に影響を与え続けてるし、なんかよくわからんけど、バウハウス的なものって、なんとなくわかる人多んちゃうかな。

つまり、思うねんけど、小津映画の独特な建築的な画面は、外国のモダンなデザインの枠組みを通してやな、日本を捉えたからちゃうかなと。
そういう、文脈みたいなもんもあって、世界中から受け入れらたんやと思う。

【非常線の女】ええで。
*内容はWikipediaを参照下さい

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