スタートアップに転職して人生初の育休を取得した話
こんにちは。Turing HRの立石です。2023年12月中旬に第二子を出産し、出産の立会いに加えて12月23日から1月8日まで育休を取得しました。結論として、育休取得は人生においてかけがえのない経験ができました。この機会をくれたTuring、そして出産を頑張ってくれた妻や娘、サポートしてくれた家族には本当に感謝しています。この取得にいたる背景から育休を経て感じたことをまとめます。
第一子出産時の反省
前職パーソルキャリアに第一子が生まれたのですがその時は、リモートワークができることを言い訳に育休は取得しませんでした。もちろん、家族で話し合って決めた意思決定でしたが、今振り返っても大きな後悔がありました。妻の心身へのダメージを充分にケアできなかったこと。そして育児のパートナーとして自分の心技体のレベルが低かったことの2点が後悔の理由です。
交通事故級のイベントを終えたのパートナーをどう支えるか
出産や育児にまつわる本をこの数年で数十冊読んできましたが、出産後の女性の身体は交通事故に遭った人並みの状態と言われています。子どもが身体の中から外へと出てくる過程で、内臓の位置や状態はズタズタになり、1年近くをかけて作ってきた胎盤などが一気に排出されます。
また、出産のイベント自体が12時間から長くて数日。心身ともに相当な負荷がかかっています。その後に充分なケアが得られないまま育児というハードシングスに向き合うのは大変です。
第一子出産後にリモートワークだから大丈夫と思っていた私たち家族でしたが、仕事の合間の数分のサポートで上記ダメージを返済するのは不可能でした。当時、妻にはかなりの負荷をかけてしまったと反省しています。そのため、少なくとも2〜3週間は妻が回復に集中しやすい状況を作りたいと考えていました。
育児という場面でもパートナーになれるか
もう一点の理由として、私自身の育児のレベル上げです。妻は家事・育児において無数のタスクを日々進めています。ここの抽象度・解像度をできる限り妻に近づけ、妻の脳内の家事・育児タスクにかかる負荷をどれだけ下げることができるかをテーマとしていました。
第一子出産時に産後クライシスの本や育児に関するインプットはしていたつもりでした。ですが、実態は妻に言われた通りに動く指示待ち人形でした。哺乳瓶を洗って欲しい・とって欲しい。〇〇を掃除しておいてほしい。そういった指示なしに家事・育児を進めることができなかったのです。
例えば仕事において、自分の指示なく期待通りの動きやアウトプットをしてくれる人がチームにいると安心感が違います。自分は当時、育児というミッションにおいては、まさにその逆でした。指示がないと動けない・指示があっても妻の期待値以上のアウトプットが出せない状態だったのです。結果として、妻は面に出しませんでしたがかなり負担をかけてしまっていたと思います。その反省点から、第二子の育児においては妻の期待以上に先回りして動き、サポートできるパートナーになることを意識していました。
夫婦で話し合って子どもを育てていこう。家族をつくっていこうと決断しましたのだから、夫婦で同じミッションに向き合っていくことはマストだし、そういったパートナーシップを作っていきたいと思ったのです。
なぜ育休を取得できたのか
上記の反省があり、育休取得をしたいと思っていました。ただ、ビジネスパーソンとしての自分をメタ的に見てみるとシード期のスタートアップにジョインしていること。1人人事として年間100名規模の採用目標を追っていることから、正直難しいと思っていました。ただ、これを実現できたのは大きく3つの理由がありました。
家族からも応援される人でいてほしいというTuringの思い
Turingに入社する際に山本一成さん(Turing CEO)とのオファー面談の会話を今でも鮮明に覚えています。各種条件などをすり合わせしている中で、こう聞かれたのです。
そこから第二子を授かる可能性や、そうなった時に働き方や動きが変わるかもしれないこと、もちろん会社への貢献はしっかりとした上で可能であれば育休の取得をしたいという話などをしました。
私がよくカジュアル面談で働き方やそのスタンスについて説明する際に下記の説明をよくします。ただ、その背景はオファー面談での山本一成さんとの話がベースとなっており、がそのスタンスを体現していました。
青木さんからの歩み寄りと田中さんの背中
HRは現在、CTOの青木さんがCHROを兼務する体制になっています。そのため、青木さんと二人三脚で採用を進めている状態です。第二子を授かったことを青木さんに伝えると、おめでとうと心から祝福してくれました。また、育休取得を決めるまでの間、少なくとも5回以上は育休をとりましょうと伝え続けてくれました。
青木さんの組織づくりや家族と向き合うことを大事にしてほしいというスタンスを強く感じましたし、丁寧な歩み寄りが非常に嬉しかったです。
また、COOの田中さんの存在も非常に大きかったです。田中さんは3人のお子さんがいる中で、入社後の広報機能立ち上げから、THE FIRST TURING CARの販売、プレシリーズAの資金調達の推進、シリーズA資金調達成功に向けたCFOミッションを進めています。
多くのミッションを進める中でも、お子さんの送り迎えや家族行事に取り組むスタンス、仕事もプライベートも全力で取り組む姿勢にめちゃくちゃ励まされました。率直な思いとして、自分よりも仕事・家庭面で貢献している人を見ると「自分まだまだだな。負けられない!」と思えます。田中さんを見る前は恥ずかしながら、「家事もそれなりにできるようになってきた」「育児もサポートできてきているかもしれない」と思っていました。
ですが、田中さんを見ていると、そういう気持ちにはなれない。もっと精進しないと恥ずかしいと思っています。仕事と家族に高い基準で向き合う背中は最高の福利厚生です。
会社のみんなに助けられた
CXO陣だけでなく、車両開発責任者をしながら育休を取得した徳地さんの存在や、育休に向けた各種対応を迅速かつ丁寧にサポートしてくれたバックオフィスのみなさん、そしてHRチームをサポートしてる業務委託のパートナーのみなさんの存在も大きかったです。育休を取得しますと伝えた時に、みんなが前向きに応援してくれました。
毎月100件以上の面談対応や、候補者対応、各種オペレーションがある中でも背中を預けられたことやみんなの献身にこの場を借りて感謝を伝えます。ありがとうございます。
育休を取得して
出産の立会い、育休の取得を経験できたこと、本当に感謝しています。生涯振り返っても貴重な経験をさせてもらえました。
実は第一子の出産は、コロナ禍だったこともあり立会いができませんでした。そのため、今回の立会いが初めてだったのですが、妻が出産と向き合う姿を間近で応援できたのは一生の思い出です。生命の誕生を目の前にして、自分はなんて無力なんだと感じましたし、これだけ貴いことを成す妻に恥じないよう自分も頑張らないと思えました。
また、出産をサポートしてくださった医療従事者のみなさんへを心強く感じましたし、この場を借りて改めて感謝をお伝えします。
とある本に書いてあった育児の金言
育休期間中は、第二子の育児を全力で行うことはもちろん、第一子と向き合うことも意識していました。第二子が生まれることで、息子に寂しい思いをさせてしまうのではないかと思っていたのですが、とある本に書いてあった言葉が刺さったので実践しました。
第二子の娘は首も座ってないですし、よく泣きよくミルクを飲むので手がかかります。息子も最初は戸惑っていました。ですが密度を濃く過ごすことを意識したことで今まで以上に息子と触れ合えたと思います。気付けば育休前は息子と遊ぶ時間に、息子だけに精いっぱい向き合えていたか?と聞かれると違ったかもしれません。考えることがたくさんあることを言い訳に、息子だけに集中することができてなかったかもしれないと反省しました。
育休最終日に息子を寝かしつけする時に感謝の気持ちを伝えたのですがこんな会話になりました。
この育休期間は私だけでなく家族にとっても非常に大きな価値をもたらしてくれたと思います。改めて育休取得の背中を推し、サポートしてくれたTuringのみなさん、無事出産を終えた妻・娘、育休期間中に支えてくれた義父母・父母などには心から感謝します。
なぜ私は仕事に行くのか、それは息子や娘たちが20〜30代になった時に世界で戦い勝つ日本を見せたいからです。その思いは入社前から今に至るまでどんな時も忘れたことはありません。
3歳の息子になぜ仕事に行くのか?そう問われた時に、彼にわかる言葉で伝えるのは難しかったです。だから、息子はなぜ父は仕事に行くのだろうかとモヤモヤしているかもしれません(忘れていそうな気もする)。
ですが、その答え合わせを20年後に家族でできるように頑張ろうと沸点超えのバキバキな気持ちになりました。育休最終日の夜に息子がハートをさらに熱くさせてくれたのです。
もちろん、育休期間は終わりますが育児はずっと続いていきます。今後も妻や子どもたちのよきパートナーであれるようレベルアップしていきます。大きな目標があること、そしてそれを家族から応援されながら達成していくこと。この2つを引き続き頑張っていきます。
さいごに
Turingでは、We Overtake Teslaというミッションに真っ正面から向き合っています。仕事とプライベートにいい意味で区切りなく全力で向き合う集団です。もし興味を持ってくれた方はカジュアル面談やオープンオフィス、オフィス・工場見学に来てください!私のXへのDMでも大丈夫です!
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