「鴨川食堂 しあわせ」を読んで
安定のシリーズ、12作目でございます。
「思い出の味」を探す探偵事務にはさまざまな場所からさまざまな人が、さまざまな味を探しにやってきます。一話完結のストーリーが一冊に六話収録されているので、どの巻のどこから読んでもほぼ問題ナシ。つまり12作目のこの本から読んでも大丈夫。
基本的に「水戸黄門」と同様、お決まりのパターンがあります。オープニングがあり、登場人物が探偵事務所にたどりついて、美味しい食事を頂いて思い出の味の話を語り、数週間後に(たいていは二週間後)に答え合わせをして、自分の中で何かを決断するという形式。
12作目なのに、相変わらずこいしちゃんは男女の話になると潔癖すぎる(そろそろ慣れてもいいんじゃないのか)。あっ、でも、12作目のこの本では、私の好きなキャラの妙さんの出番がなかったなあ(残念)。そうそう、これまでの作品ではこいしちゃんが「ペロッと舌を出す」という描写がこれまで頻繁にあって、その都度「マンガじゃあるまいし、ホントに舌を出してる人なんてほとんど見たことないぞ」と内心でツッコんでいたのですが、12作目にしてその描写がなくなりましたね。私以外の読者からツッコまれたんでしょうか。
さてさて、今回は私も馴染みのある場所が多くて、「ふんふん、あの辺か」と一緒に話を聞いているような気分になりました。それにしても、これまで米沢には何度も行っていたのに「置賜風のすき焼き」なんて聞いたことなかったーーーー。今度行く機会があったら、すき焼き出しているお店を探してみよう。