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積極的にひきこもろう!!

“ひきこもり”はダメなのか?

いつも木曜会にご参加頂いている方から、このようなメッセージを頂きました。
その方は元々、社交的で海外旅行なども楽しみ、友人と出かけるのも苦ではない方でした。
しかし、コロナ禍の影響で意図せず引きこもり生活になり、数ヶ月過ごしてみると、今では外に出るのが嫌だな、と感じるようになってしまったとの事です。
現在では、少し外出した方が良いかな、と思いつつ二の足を踏んでるのです。
とこのようなメッセージでした。
私は「無理に外出する必要はないと思いますよ。また自然に外に出たくなったら外出をしてみれば良いのではないでしょうか。慌てる必要はないと思います」とお答えしました。

コロナ禍の生活から少しづつ新しい生活に移行してくる中で、実はこのように感じている方も多いのではないかと思います。
外に出るのが怖いな、人に会うのが少し面倒に感じる、などなど。
実は私もその一人です。
家にいる時間が以前より充実し、いわゆる“ひきこもり”時間を楽しんでしまっています

では、本当に“ひきこもる事”はダメな事なのでしょうか?
外に出て人とコミュニケーションをとる事がそんなに大切な事でしょうか?

確かに一般的には“ひきこもり”というと、好ましくない、良く無い状態だから、早く社会に出てコミュニケーション出来るようになるべき、と思われがちな言葉です。

しかし私はむしろ逆で、人にとって“ひきこもり”という時間はとてつもなく大切な時間だと思います。
“ひきこもり”という時間は誰にも邪魔されない自分だけの時間です。
周りに分断されずまとまった時間、というものが人を成長させ、様々な価値を生み出していくのだと思います。
現代では、SNS、スマホなどテクノロジーの進化により、常に個人の時間は分断され続けています。細切れの時間では、タスクの処理は出来るかもしれませんが、何かを生み出す事は難しいでしょう。私たちは今、あえて“ひきこもり”を見直す必要があるのかもしれません。

修行者と“ひきこもり”

古代インドの修行者たちも“ひきこもり”を大切にしていました。
お釈迦様の時代、僧侶は遊行(ゆぎょう)といってインド各地を歩き回りながら教えを説いたり、相談に乗ったりしながら修行していました。
しかし雨季の時期は歩き回るには危険が伴う為、時期が近くなると一箇所に定住し、瞑想修行に入ります。いわゆる“ひきこもり”です。

この修行期間を「安居(あんご)」「雨安居(うあんご)」と呼びます。
「安居」の間は必然的に回りの情報がカットされ、自分自身と向き合う時間となります。

インドの僧侶達は乾季の間は色々な場所へ出て行って話をしたり聞いたりしながら修行を深め、雨季の時期には情報を遮断し、自分自身と向き合う時間にする。
このようなサイクルで修行をしていました。

インドの気候を上手に利用し「社会と関わる時間と自分と向き合う時間」をバランス良く保っていたようです。
お釈迦様もこのバランスを保つ事を大切にされていました。
情報や理屈だけでは心は落ち着かず、自分と向き合うだけでは独りよがりになりがちです。
どちらもバランス良く保つ事で、心も落ち着き、そして上手に社会と関わっていく事が出来ると教えてくれています。

現在の私たちの日常を振り返りますと、情報は十分得る機会があります。むしろ情報の洪水に飲み込まれています。
朝起きてから寝るまで、メールや電話だけでなくSNSなども含めると、起きている間は常時情報に接続しているといっても過言ではありません。
今日1日というスパンで考えても「情報の時間」と「心を調える時間」をバランス良く保つ事は、日常生活の質を向上させ、心身ともにスッキリと過ごす事が出来る秘訣ではないかと思います。ぜひ、自分の生活に合わせて賢く“ひきこもり”をしてみましょう!!

ひきこもり生活にオススメの本があります。

『ひきこもれ』吉本隆明

マインドフル瞑想@オンライン
この本はまさに“ひきこもり”の入門書です。
「ひきこもれ」と命令形の言葉で、私たちに分断されない時間をつくれ!と呼びかけています。
必要な時には籠る、必要な時には出る、うまく選択しながら、心に素直に生きていきたいものですね。

続きは随時更新していきます。
ご興味のある方は、ぜひ「マインドフルネス瞑想@オンライン」にもご参加下さい。
https://note.com/eikan/n/nce50c4dc8079

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