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「オープンイノベーションの潮流は止まらない」ーコンサルタント成富が語るeiiconの可能性

eiiconではたらく様々なメンバーにインタビューする #eiiconなひとびと 。今回は、2021年にeiiconにジョインしたエンタープライズ事業部 セールス/コンサルタントの成富一仁が登場。

重工メーカーのエンジニアとして社会人生活をスタートさせた成富。日本のモノづくりへの思いから、世界を相手にしていたキャリアを経て、eiiconにジョインしたことで実感するオープンイノベーションの可能性、さらに、仕事のやりがいについて語ってもらいました。

Enterprise事業部 Incubation Sales/Consulting 成富 一仁
新卒で、重工メーカーに入社し、技術職として従事。世界での日本製造業の立ち位置に危機感を覚え、広く産業界全体に関わるために経営支援団体へ転職。主に製造業の経営課題解決に資する情報提供や教育支援に従事。イノベーション領域としてはアメリカ、中国、ドイツ、イスラエルなどの海外事例を調査し、国内企業の意思決定支援を実施してきた。その後、大手メーカーが立ち上げたDXコンサルティングファームのManagement Planning部門に初年度メンバーとして参画し全社活動の計画策定・実行支援に従事。2021年にeiiconに参画、セールス/コンサルタントとして自治体や大手企業のオープンイノベーションの企画・実行支援に従事。


生産技術エンジニアで社会人スタート、常に頭の中にあった日本のモノづくり

ーーまずは成富さんのキャリアについてお聞かせください。新卒で造船の生産技術エンジニアをされていたとか。どのようなキャリアを歩まれたのかとても興味深いです。

1社目は生産技術者として船を造っていました。もともと船を造りたくて、大学でもそういった勉強をしていたんです。ただ当時の造船業界のトレンドは、中国メーカーや韓国メーカーのシェアが増えてきて、日本のシェアはどんどん減っている状態。同じモノづくりでも、自動車業界のような力強さはありませんでした。

ただそのような中でも日本のモノづくりの世界での立ち位置や未来にむけての可能性は知りたいと思っていて、ひとつのメーカーだけでなく日本のモノづくり全体を俯瞰して見てみたいとは感じていました。

ーー2社目となる経営支援団体へ転職された経緯は?

そうですね。先の話にも通じますが、もっとモノづくりの世界を自分の目で見て、そして、いろんな業界に対して価値発揮をしたかったので広く産業界・ビジネスと関わりを持っている経営支援団体に転職しました。

担当としては、主に製造業の経営課題やCXOアジェンダに対しての調査・研究と情報発信、さらに教育プログラムをつくって人材開発支援なども手がけていました。国内だけでなく海外へ調査に行く機会も多く、海外での事業の立ち上げも担当していました。2社目には10年ほど在籍し、世界の情報、また国内の現場や現物を見ることができ充実した日々でしたね。

その後、大手メーカーが立ち上げたDXコンサルティングファームの初期メンバーとして参画した後にeiiconに転職しました。

ーーeiiconを転職先に選んだ理由を教えてください。どのような軸で転職活動をされたんですか?

僕は「日系企業のグローバルな勝ち筋を見つけること」に関心があり、それを仕事に結び付けたかったんです。どうやって日本の産業界、ビジネスを盛り上げるか、そして存在感を世界に示すかが軸にありました。

転職活動を考えている時に海外の、特にシリコンバレーや深圳などの地で体感した「イノベーションを生み出す」ことに立ち返って転職先を探そうと思いました。実は昔から情報収集の一環としてeiiconの存在は知っていたんです。

他にもいくつか転職先を探していて、イノベーションの創出支援を手がけている企業を対象に探していました。さまざまな業界を横串で見ながら、新しい価値を生み出し世界で活躍する企業のサポート役を担いたかったんです。

ーーそんな中でeiiconを選んだ「決め手」は何だったんでしょうか?

eiiconの代表/ファウンダーである中村さんや富田さん、エンタープライズ事業部長の村田さんが面接でいきなり出てきたのは印象的でした。普通は最初に採用担当の面接からスタートですよね。それが逆だったのでびっくりしました(笑)

採用に意思決定者がコミットしているんだなあと印象に強く残ったことを覚えています。経営陣が貴重な時間の中で自分をしっかり見てくれて、そのうえで来てほしいと言われると嬉しい。ここに賭けてみようという思いになりました。

ーー成富さんがこれまで在籍していたような企業とは違い、eiiconはスタートアップです。将来のリスクは考えませんでしたか?

抽象的な言い方ですが、シリコンバレーなどのイノベーションが多く生み出されている場所で感じたのは「チャレンジ」と「良い失敗」には価値があるということ。会社が潰れたとしても、それまでに得た経験はきちんと認められます。チャレンジした結果、失敗しても、その失敗理由を明確にできていれば同じような失敗はしないだろうと判断され、むしろ貴重な人となる。チャレンジすることの重要性と、たとえ失敗したとしてもその失敗を通じて「人としての価値は上がる」ということを実感していました。

ですから、「将来のリスクが…」という発想はあまりありませんでした。やるべきことをやっていれば自分の価値になると思っていますから。


印象に残る「漁業DX化」の共創プロジェクト

ーー成富さんのeiicon入社は2021年9月ですね。エンタープライズ事業部 セールス/コンサルタントとしてどのような仕事をされていますか?

大企業や自治体が手がけるイノベーション創出や新規事業の支援に携わっています。ここ最近では、大企業はデンソー様など、自治体は神奈川県様を担当しています。

ーー入社後成果を残した印象深い仕事は何でしょうか。

入社1年程度なので、成果を出すのはまだ先だとは思っています。それでも宮崎県庁が推進する『デジタル・イノベーションフィールド構築事業』において始動しているオープンイノベーションプロジェクトは印象的です。

私が支援させていただいた同プロジェクトは、宮崎県で近海かつお一本釣り漁船「第五清龍丸」を操業する浅野水産様がホスト企業になり、オーシャンアイズ様やライトハウス様といったスタートアップが参画し、市場ニーズに基づく船舶操業の最適化支援ソリューションに取り組んでいます。

このソリューションが社会実装されれば、漁業者は経験や勘に左右されがちな魚倉の温度管理や漁場の選定などをデータに基づいて実施でき、また市場からのニーズに応じた船舶操業の実現により魚価の最大化も期待できます。さらに漁業の最適化を通じて水産資源を守るSDGsの要素もあり、個人的にも面白いプロジェクトでした。漁業という一次産業をオープンイノベーションによってDX化することで、美味しい魚を適切な価値で確実にマーケットに届け続けることに貢献できるでしょう。

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▲宮崎県庁が推進する『デジタル・イノベーションフィールド構築事業』デモデイ(成果発表会)の様子。https://tomoruba.eiicon.net/articles/3378

ーーeiiconでの支援業務を通して、オープンイノベーションに可能性を感じていますか?

はい、非常に感じています。業界や企業の垣根を超えて、新しい価値を生み出していくという潮流は止まらないでしょう。それを自発的に仕掛けるeiiconの役割は今後ますます重要になってくると思います。

先ほどお話しした「船舶操業の最適化支援ソリューション」のプロジェクトで3社の垣根を取り外し、将来的に新しい市場を生み出す可能性ができたと思っています。僕らの取り組みが「●●市場」といった、新しいフィールドを生み出すことができ、そんなことを実感できる人間は、なかなかいないし幸せなことだと思います。

ーーeiiconでのセールス/コンサルタントの仕事の醍醐味はどこにあるのでしょうか?

決して組織の人数が多いわけではないので自分の手を動かすことが多い仕事だと思います。そこが体制が整っている企業との違いだと思っていて、この部分を面白いと思ってくれる人はeiiconにはまるんじゃないかなと思います。

そして、オープンイノベーションに取り組むがゆえに、大企業やスタートアップや自治体など、さまざまな組織の間に入ることができるのも醍醐味です。異業種・異業界の「はざま」で様々な調整を行い、新しい価値を生み出す。意思決定の方法、時間軸、キャリア感、その他さまざまなギャップの間に入って、異文化を繋いで新しいものを作るのはとても面白いことです。

新規企業の立ち上げはある程度科学されている部分もあり、ロジックもあります。それでも「千三(せんみつ)」という言葉が示す通り、ロジックに基づいてもすべてが成功するわけではありません。ロジックも熱量もあるけれど、それでも事業が失敗する例もたくさんあります。

正解はない中で、新規事業を築いていくというのは、まさに新しい地図を作る作業と同じ。少しずつ道を作り、川を見つけ、山を認識して、自分たちの行きたい世界・方向を見据える。前に進んでいくしかないんです。でも、それを乗り越えたところに新たな価値創出があり、パイオニアになれる。そこが仕事の面白さに繋がります。

新しい何かを作るって、実はそんなに格好いいものではなく、もがいて、あがいて、泥臭い部分がほとんど。しかし、それをやりがいに感じられる環境だと思います。

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「型」を作り、世界に通用するサービスを提供していきたい

ーー泥臭い仕事を続けられているモチベーションは?

eiiconのメンバーが当事者意識が強く、セクショナリズムもないように思います。それに、eiiconでは現場感を大事にしていて、そういった環境がモチベーションの要因になっています。モノづくり業界から社会人生活をスタートさせた僕は「現地・現物・現実」と常々言われていました。「現地・現物・現実」を見て、新規事業やオープンイノベーションを語ることができる、それがeiiconだと思います。

ーー成富さんはどんな人と一緒に働きたいですか?

eiiconで活躍している人は「すぐ行動する人」なのかなと。フットワークが軽い人、何でもすぐやってみよう、という人がeiiconのカルチャーに合っていると思います。あとは大企業や自治体のパートナーとしてプロジェクトの全体をマネジメントすることも多く、トータルでソリューションを完成させ、価値提供する力が求められていると感じます。ゴールから逆算して活動をブレイクダウンできる人、全体感を持てる人は向いていると思います。

ーー今後、eiiconでどんなことを実現したいですか?

課題先進国と言われる日本の中で、オープンイノベーションを足掛かりにそれらを解決していきたいです。また解決策をグローバルに発信することが「日系企業のグローバルな勝ち筋を見つけること」にもつながるのではないかと思っています。そのために常に仕事の広がりや、アウトプットを世界に繋げていくことを意識したいと思っています。

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