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小・中#14-2: It’s “Milk Chocolate Day!” 「ミルクチョコレートの日です」(後)

前回、“Milk Chocolate Day” をきっかけに、「チョコレートの種類」や「チョコレートが好きかどうか」、「夏でもチョコレートを食べるかどうか」を聞いたり、チョコレートが苦手な児童のことも考えて「どのようなお菓子(おやつ)を食べるか」を尋ねたりする、簡単な Small Talk を考えました。

What で始まる疑問文や、Yes / No で答える疑問文だけでは、せっかくの Small Talk が機械的な「質問と答え」の繰り返しになってしまいます。何か「特定の目的・場面・状況の中で、それに合わせて思考しながら」話すきっかけとなるような問いまで発展させてこそ、意味のあるやり取りとなります。

前回見た Small Talk の流れのなかで、少し児童の思考を促すことを試みたのは、以下の部分です。

T:  I like chocolate too.  But in summer, chocolate becomes soft.   On a very hot day, it begins to melt.  My hands get messy .... I like eating chocolate in winter. How about you, S1?  Do you like eating chocolate in summer?

チョコレートが好きという児童にも、「夏にチョコレートを食べていると、溶けて手がベタベタになってしまうから、冬に食べる方が好き」と指導者が伝えた後で、「夏にチョコレートを食べる」という条件を設定して、改めて好き嫌いを考えさせています。日々の授業の中で指導者が問いかけを大切にすることにより、「思考することに慣れてきた」児童であれば、指導者による「夏」の状況説明なしで、次の問いを用いてもよさそうです。

Do you eat more chocolate in summer, or in winter?

4つの季節から選んで答える形も考えられますが、2つの選択肢とすることで、ミニ・ディベートのようにどちらかの立場で意見を出し合うことができます。さらに中学校で 5W1H の疑問文を区別できるようになったら、以下のような問いを、テンポ良く、順番に(前の人と異なる問いとなるように)たずねていくこともできます。

What type of chocolate do you like to eat?
When do you want to eat chocolate?
Where do you want to eat chocolate?
Who do you like to eat chocolate with?
Why do you like to eat chocolate when you … ?
How do you like to eat chocolate?

これらの問いに含まれる “Why …?” にも近いものですが、今回は「(チョコレートなど)何かを食べるタイミング」をトピックとして、Small Talk の展開を考えてみたいと思います。

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いつものように、まず指導者が、自分のことについて話します。 “When I’m tired, …” という副詞節は小学校では扱いませんが、“I’m tired.” という文の意味は児童にも分かりますので、「原因→結果」の順番で聞かせることにより、推測できることを期待します。

T:   Umm … I’m tired.  You know, I usually come to school by car.  But this morning I came by bike.  It took about 45 minutes.  I’m very tired, … exhausted.  Well, it was a good exercise.   It was fun.  Now I want some sweets, … for example, chocolate.  When I’m tired, I want to eat some chocolate [a chocolate bar]. Chocolate is sweet.  Sweet things give me energy.

続いて S1 に「疲れた時に何が欲しいか」を尋ねます。ここも副詞節を前に出して、「疲れている→何が欲しい」という関係になるように伝えています。S1 が問いの内容に戸惑ったら、もう一度、今度は単文を並べて説明しています。

T:  How about you, S1? When you’re tired, what do you want?
S1:   ….
T:  S1, (imagine) you’re tired. Then, what do you want?
S1:  Juice.
T:  You want (to drink) some juice. Good! What kind of juice do you want?
S1:  スポーツドリンク!
T:  You want (to drink) some sports drink, energy drink, … because you’re thirsty?
S1:   Yes, … thirsty.
T:  I see. Thank you, S1.

疲れた時にS1が欲しいものは「ジュース」でした。ここは最初なので、理由を一気に求めることはせず、質問に答えたことを褒めます。そして「ジュース」の種類を特定する問いかけを続けましたが、「なぜジュースが欲しいか」という理由については、指導者が推測して確認しています。

次に、S2に同様の問いかけをしますが、今回は副詞の位置を後ろにしてみました。また、「ご飯が食べたい」と答えたS2に具体的に欲しい食べ物を尋ねています。さらに “Why do you want to eat curry and rice when you’re tired?” と理由を尋ねると、 “Hungry.” という答えが返ってきました。 “Why curry and rice?” とさらに続けることもできましたが、スモールステップを意識して、ここでは指導者が「辛くてスパイシーな料理は食欲を刺激しますね」と添えています。少しずつ踏み込んだ答えを引き出せるように、どんどん次の児童に問いかけていきます。

T:  How about you, S2?  What do you want when you’re tired?
S2:  ごはん!
T:  Oh, you want to eat a meal?  What do you want to eat?
S2:   Curry and ….
T:  Curry and rice?  Why do you want to eat curry and rice when you’re tired?
S2:   Hungry.
T:   Because you’re hungry!  Curry and rice is a nice choice when you’re tired and hungry.   Hot and spicy food increases your appetite.

やり取りを繰り返す中で、 “When you’re tired, …” の副詞節の部分の意味が児童に「何となく」分かるようになってきたら、 “tired” を、 “hot / cold / happy / sad / …” など、既習の「感情を表す語」に置き換えて続けることもできます。

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今回扱った副詞節のように、文法事項としては未習の表現であっても、分かりやすく言い換える工夫をしながら怖れずに使ってみると、やり取りの幅も広がります。そして「問いに答える際には、何か詳細を続けると良いな(話が盛り上がるな、相手に自分のことがもっと伝わるな)」と児童が気づくように、スモールステップで働きかけることも意識してみてください。児童同士のやり取りの中でも、より詳しく、より分かりやすく伝えようとする児童の姿につながります。

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