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静かな胸糞映画でした。『SHE SAID』観ました。

お疲れ様です。

初投稿になります。
初記事は映画鑑賞の感想記事になります。

今回は1月13日から公開されている、『SHE SAID』の感想記事になります。


『SHE SAID』

2017年にアメリカで起こった#Meetoo運動のきっかけとなった記事を作った、NYタイムズ紙の2人の女性記者を描いた、”ノンフィクションバディ映画”です。

あらすじ
女優の性被害を取材していく中で、ハリウッド映画界のドンことワインスタイン氏、自らが関わったであろう多くの被害がもみ消されていた事実が判明する。
女性記者トゥーイーとジョディーは、勇気ある証言をした被害女性たちと共に、
アメリカに数十年潜んでいた大きな問題に立ち向かった実話。

主演は『プロミシング・ヤングウーマン』のキャリーマリガン、脚本家であり女優のゾーイ・カザン。
監督はドイツ人監督のマリア・シュラーダー。

アメリカのハリウッドで数十年にも渡って潜っていた、女優たちの性被害を明るみにし、#Metoo運動という1つのムーブメントを起こしたキッカケまでが、今作では描かれています。

感想

良かった点として、主演を務めるキャリー・マリガンとゾーイ・カザンの、女優へのインタビューシーンや、ワインスタイン側の弁護士に詰め寄るシーンは、音楽も無く、至ってシンプルな画であるものの、迫力があり、2人の言葉で詰め寄る演技が最高でした。


男である私はとても胸を締め付けられるセリフばかりでしたね。


軽いネタバレになるかもしれませんが、この映画の特徴としては、
題材でもある女優への性加害シーン(いわゆるベッドシーン)を描かず、
当時の状況を、当人がセリフのみで語り、観客側に伝えてくる事です。

過去作に似た作品としては、今作と同じく主演を務めた、キャリー・マリガンが主演した『プロミシング・ヤングウーマン』と似ていましたね。(題材もですが)

さらに驚いたのは、今回の敵役でもある、ワインスタインですらも、声のみの出演という形をとっていた事です。
恐らくこれは、劇中でもセリフで言っている
『問題はワインスタイン以上に、性加害者を守る法のシステムにある』
という事を強調するための演出だと思われますが、これは結果的に良かったと思います。(鑑賞中はどんな面なのか気になりましたけど)

鑑賞後に私が胸糞悪かったのは、ワインスタインに対してで無く、歪んだ法が何年も歪んだままで、ハリウッドで、アメリカで法として威厳を放っていたことに対してでした。

作中で1人の被害者女優が『10年前にも私は言ったのに、記事にされなかった。』と言うシーンがあるのですが、
もしもこの法がもっと前に改正されていたのなら、ここまでの被害者は出てなかったのではないかと思うと、本当に胸糞が悪かったです。
ここはある意味でマイナス点ですね。(いい意味でもある)


総評

主役の2人の記者が果たした役割の大きさ、偉大さ、記者としての意地、女性としての無念。
これらをまとめて1本の作品に落とし込めた、素晴らしい作品でした。
男女とも観るべき作品であるとは思いますが、特に男性におすすめしたい作品です。
(実際私がみた時は、ほとんどが男性でした。)

最後に1言。彼女たちの声をしっかりと聞きましょう。

生意気ながら点数を付けます。

100〜90点=絶対に見るべき!
89〜80点=是非とも観てほしい。
79〜60点=お時間があれば。

『SHE SAID その名を暴け』

83点!!です!


是非とも観てほしい作品です!

キャリー・マリガンファンは今すぐ劇場へ!
最後まで読んでいただきありがとうございました。





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