【「ワンダヴィジョン」第6話最速レビュー】今回もまためちゃくちゃ面白い!行動を起こし始めたヴィジョン!そして明かされる衝撃の事実たち
「ワンダヴィジョン」は、「アベンジャーズ エンドゲーム」(2019)のその後の世界を舞台に、スカーレット・ウィッチことワンダ・マキシモフ(エリザベス・オルセン)とヴィジョン(ポール・ベタニー)の姿を描くドラマシリーズ。
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のフェーズ4の幕開けを飾る本作では、コメディ作品の幸福に満ちた雰囲気から徐々にホラー映画のような不穏な空気が漂い始めるという、マーベル・スタジオらしい衝撃的&壮大な展開が待ち受ける。
映画.comでは、「三度の飯よりマーベルが好き」な編集部員の尾崎秋彦とクチナシ、広告担当の蛯谷朋実(ときどき広告担当のSEKI)が、毎週「ワンダヴィジョン」を配信開始と同時に鑑賞&オンライン座談会を実施。リアタイするガチ勢の皆さまはもちろん、ちょっと興味あるな……という皆さまも、ぜひお立ち寄りください。
今回は、2月12日午後5時に配信された、第6話「ハロウィーンの不気味な夜に」について語っています。
<第6話あらすじ>
ハロウィーンの騒ぎのなか、ヴィジョンはワンダと離れ、ウエストビューの異常活動について調査する。
クチナシ 第6話、ずっとうーーーーーーわーーーーーーーー!!!!!! でした。
尾崎 はーーーーーーーー、ほ~~~~んま……面白すぎる。もう1回言っておこ、面白すぎる。
SEKI あっという間の30分間でした! 楽しかった!
尾崎 本当にあっという間でしたね、マジで。
クチナシ 今後数年続くであろうMCUフェーズ4楽しめそう、ありがとうマーベル。まず順を追うと、シットコムのオープニング曲の歌詞、「すべては幻想さ」「このまま続けよう、こんなゆがんだ毎日でも」「次は誰が登場するのかな」ってめっちゃ煽ってきましたね。
SEKI 「次は誰が登場するのかな」は煽られました!
尾崎 オープニングの子どもたちがいたずらしまくるビデオカメラ映像。前回のラストで登場したピエトロが、何事もなかったかのように普通に馴染んでいるのが笑える。いや、おまえ別の世界のピエトロだろ。
クチナシ 思いました(笑)。そしてMCUのピエトロとキャラ違いすぎてワンダ困惑(その気持ちわかる)。
SEKI 今回は「マルコム in the Middle」っていうシットコムのパロディなのかな……? ピエトロおじさんと双子のやり取りが終始可愛かったです! ずっと見ていられると思いました(笑)。
尾崎 双子がピエトロになついてる感じ、ほっこりしましたね! あのくらいの年頃の男の子は、ちょっと悪いあんちゃんに憧れるんですね。
クチナシ わかるし、可愛かったです。(が、ピエトロおじさん実際いたら迷惑だよなあ……)
尾崎 双子に“大人こども”とか言われてたし。「マルコム in the Middle」を調べてみたら、「番組内でマルコムはカメラ目線で本音をしゃべったり、回想シーン前に効果音を入れたりするなど、さまざまな工夫が凝らしてある」とのこと。なるほど!
クチナシ 今回初めて第4の壁破ってきましたしね!
尾崎 第4の壁無視もそうですし、今回は双子のキレ味が印象的でした。双子のセリフは、さり気なく物語を進める感じで非常に巧み。「ピエトロが来てからママがちょっと変」「ママとパパが前とはちょっと違う関係」とか。
クチナシ 双子が、ヴィジョンがワンダの計画にないことをやり始めたことをシットコムの設定内で説明してくれて、不穏な感じがマイルドになりましたよね。性格の違う双子のビリーとトミー、それぞれの役割がハッキリしているのが今後活きてきそうな予感です。
尾崎 あと今回は、メインのモチーフがハロウィーンでした。それぞれの仮装も注目ポイント。ワンダとヴィジョンとピエトロと双子の仮装は、原作コミックのコスチュームでした。これはコミックファンがニヤニヤするやつですね。
クチナシ そうなんだー!! これは原作ファンには最高に嬉しい演出!
SEKI メタすぎる(笑)!
尾崎 一方で結界の外では、まーた長官がきな臭い動きしてました。「マキシモフを始末すれば悪夢が終わる」とも言っていて、これはもう戦争だ。
クチナシ 本当ですよ。「始末すれば」とは何事か!!
尾崎 それに対し、モニカは「力では勝てない」「ワンダの問題は彼女しか解決できない」と主張します。ワンダの精神力に賭ける、と。俺もモニカに同意見だな。
クチナシ そりゃそうだ。正直、毎回SWORDがワンダに銃で応戦しようとしてるのもちょっと無理あるぞ……!
SEKI そんな簡単に始末できる相手じゃありません(笑)。
クチナシ あと、ヘイワード長官の口からキャロル・ダンバース(キャプテン・マーベル)の名前がついに出ましたね!! すごく苦々しい顔してましたし、モニカがパッチンで消えていた5年に何があったのか……! この負の感情はフェーズ4の映画、ドラマにも繋がっていきそう。
尾崎 ヘイワード、高圧的で狡猾なので僕はちょっと苦手なキャラですが、セリフはいちいち面白い。モニカに対して「1度消滅した連中は楽観的だな」とか言っていて、そんな煽りあるのかよ、と思いました。あの世界には消滅してた人たちにかますお約束ジョークとかありそうだな。消滅した側と消滅してない側で格差もありそう。
クチナシ 実際、消えてた人たちはそれ言われたら何も言えませんよね。サノスの指パッチン後の世界で5年間耐えた人たちの能力者への気持ちはどんなものなんでしょう……。恨んでいてもおかしくはないですよね。
SEKI 「一度消滅した連中は楽観的だな」ってセリフ、奥深いですね……。
尾崎 あと今回、個人的に好きだったのは、ウー捜査官の活躍でした。SWORDのセキュリティを叩きのめしたり、ダーシーが長官にからかわれているときに「勝ち目がない戦いを前に仲間の悪口とはね」と言って庇ったり。彼は人格者で、言動が“フェア”に根ざしていることがよくわかるシーンが多かったです。「アントマン」で見たときは冴えないキャラだと思っていたけど、「ワンダヴィジョン」で株が爆上がりです。
クチナシ うんうん、フラットな正義が感じられるいいキャラクターですよね!
SEKI 確かに好感度上がりっぱなしです!
尾崎 スーパーパワーなんかなくても、実はウー捜査官が本当の意味で“ヒーロー”なのかもしれない。ところで、今回のシットコム内CM、あれはなんだ……?
SEKI CM、全然分かんなかったです! なんなんですかー!?
尾崎 クレイアニメで、無人島に漂着した少年のもとにサメがやってきて、“ヨーマジック”なるヨーグルトみたいなものを渡す……。でも少年は蓋を開けられず、だんだん弱っていき、最後は白骨化するという。キャッチコピーは「ヨーマジックで生き延びな」。ナニコレ?
クチナシ アニメとはいえ、「ヨーグルト(?)の蓋を開けられなくて子どもが死んだんですけど……え?」ってなりました。つらい。読者さま、どなたか教えていただきたいです。
尾崎 ちょっとこれはあまりピンと来なかったので、どなたか教えてほしい……。これまで通り、CMはワンダのトラウマが顕在化したものだとすると、順番から言えば多分「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」の出来事が象徴されてるんだと思うけれど……。蓋を開けられず、ってところが“無力感”の比喩っぽいけれど、目の前でサノスにヴィジョンを殺されて、自分が何もできなかったこととかかな?
クチナシ ワンダとピエトロが飢えてつらい思いをするところとかありましたっけ……? ところで、ヴィジョンが見つけた家族が不気味すぎる。動きが変だったし、表情変えずに泣いてましたよね。街はずれにいる人たちは動けない。ワンダの力がそこまで及ばないのか、シットコムへの出演のディテールが決まっていないからなのか…。
SEKI あの家族ずっと同じ動きをリピートしてましたね。不気味というか切なかったです……。
クチナシ キーパーソンのご近所さんなアグネスも街はずれに行ってしまったせいか動きが鈍くなっていたし。そして発覚した驚きの事実……ヴィジョンがアベンジャーズを忘れてる!
尾崎 予告編で衝撃的だった、アグネスの「私、死んだの?」シーンがついに登場しましたね! 街の外れの人々は、動かないで止まっているんですよね。ということは、ワンダを中心としてパワーがドーム状に広がっていることがここからもわかる。このフリが今回、後々効いてくる……。
クチナシ アグネス、ヴィジョンが1回死んだことを本人に教えちゃったよ! という大きな物語のターニングポイントを、ヴィジョンがそもそもアベンジャーズを知らないっていう新たな事実が越えてきた。
尾崎 ヴィジョンの「僕が必ず、この街をもとに戻す」というセリフしかり、物語がまたも大きく動いてきましたね。
クチナシ 今回、ヴィジョンがいよいよシットコムの世界のおかしさに気が付いて結界の外に出たことで、ヴィジョンがあの結界の外に出るとどうなってしまうのかも分かっちゃいました……。次回本当どうなるの!!!!!
尾崎 ピエトロはいちいち核心を突く発言を吐きまくるし、やっぱ物語をかき混ぜるトリックスターじゃん、と思っていたら、終盤のあれよ……。ワンダの胸中を「話してみなよ」と聞き出すシーンが泣ける…。それで、第6話は時間を追うごとに、「愛ゆえに」という言葉が頭をめぐっていました。ワンダがこの世界を作ったことも、ヴィジョンが結界にたどり着いたことも、すべて愛ゆえになんですよね。
クチナシ ピエトロのおかげで分かったけれど、ワンダはやっぱりどうしてこの世界を作ったかも、その方法も自分ではわかってないんですね……。つらすぎたんだなあ……。
SEKI ワンダとピエトロのシーン良かったですよね……。ワンダの「覚えてるのはただ……深い孤独だけ」という言葉が胸に突き刺さりました(涙)。
尾崎 そして28分ごろにワンダが起こした行動は、ひたすらショッキングでした……。ワンダの最後の行動を見て、うわ、こんなことができるのか……と。ワンダのあまりにも恐ろしいパワーが発揮されて、どんなパニック映画よりもゾッとしたかも。これは、サノスとかウルトロンとかとは次元が違うくらい強力……。これをやられたら、どんなヒーローもヴィランも敵わないな~って。古今東西、あらゆる作品のどんなキャラよりも強いかも……。「ドラゴンボール」の孫悟空も勝てないんじゃないの、あれ。
クチナシ 本当に……! ヴィジョンを助ける方法がハイパーすぎて。でもワンダのヴィジョンへの愛の強さと、それゆえの利己的な行動……SWORDや能力者をよく思っていない人たちと対立してしまいそうでした。どうなる「ワンダヴィジョン」、そしてMCUフェーズ4……!
尾崎 そして今回、第1話から気になっていた「物語に子どもが出てこない(双子を除く)」理由がわかりましたね。物語の謎がだいたい明かされてきたので、クライマックスに向けてラストスパートをかけ始めた、という感じでしょうか。
クチナシ うんうん! そこはワンダの良心が見られて良かったです(涙)。今回ワンダがシットコムの物語設定を子どもがわんさか出てくるハロウィーンにしたのは、前回ヴィジョンに「街に子どもがいない」って指摘されたからしょうがなくだったんですね……。今後の展開は、ワンダの心が本当の意味で癒されるか否かにかかっていると言っても過言ではないです。この問題が「ワンダヴィジョン」で解決するのか、「ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス(原題)」に持ち越されるのか……どちらにせよ気になりすぎますね!
尾崎 アグネスの言動の真意も気になるところ。あの感じ、多分ただ者ではない……。そしてモニカ&ダーシー&ウーのトリオはSWORDから力づくで離脱し、ワンダたちのいるヘックス内部でも混乱が拡大するなど、対立や動乱があちこちで表面化してきました。物語はギアを一段も二段も上げ、猛烈にアクセルを踏み出したように思えます。第7話、果たしてどうなる!?
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