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(1)〝デジ力〟の前に〝読書の筋力〟ー「よく読む子」に育つ5歳頃からの本好き大作戦 ~前置きとして~

 こんにちは。
 私は今日から、主に次のような方に向けてこの文章を書いていきたいと思っています。・・・と言っても偉そうなものではなく、子育て中の主婦が書いた「こんなのどうですか?」という提案だと思って気軽に読んでいただけたら嬉しいです。 (※できるだけ毎日更新。全部で25~30回くらいになります)
 
〈主に届けたい方々〉
・子育て中の方(主に5歳くらいまでの子どもを育てている方)
・子ども達がもっと本を楽しんでくれたらいいのになぁ…と思っている方
 
 5歳くらいまで・・・としたのは、そのくらいの年齢から始めてほしい「本好き大作戦」についてこれから書いていくから。
 
 「うちの子、もう〇年生なんだけど・・・でも、本を読んでくれたら嬉しい」 「毎日ゲームばかりでつい怒ってしまう」
 ・・・という方にも、「子どもと読書」の関係について何か少しでも参考にしていただけることがあるかもしれない・・・そう願って書いていきます。

 
 私は本が大好きです。
 本は人類が生み出した最高の娯楽のひとつだと思いますし、読むのは主に小説ですが、ノンフィクションや研究本など、あらゆる「本」が大好きです。
 子どもの頃から数え切れないほどの喜び、楽しみ、癒し、元気、考え方のパターンを本から受け取って生きてきました。あの本を読んでいなかったら、生きることを諦めていたかもしれない・・・という体験もあります。
 
 40代という年齢になり、2人の子どもを授かりましたが、子ども達にも本が好きになってほしいという願いを抱いていますし、そういう願いを込めて、試行錯誤しながらどうにかこうにか育ててきました。
 
 今、子ども達は小学6年生と2年生。長女も次女も本が大好きで、家にいる時間はよく本を読んでいます。が、決して「本の虫」というわけではなく、ゲームもアニメも公園遊びも好きですが、「本を読む」ということを自分の娯楽のひとつとして身に付けている様子です。
 
 今の世の中、ゲームやスマホなどに対する子ども達の「デジタル力」はぐんぐん伸びていますよね。
 論理的思考を育む教育も専門家によって研究され、子ども達にさまざまな形で提供されているな・・・と日々感じます。
  それでも私は、それら「デジタル力」の前に子ども達に身に付けて欲しいと願っている「力」があります。
 そう、「読書の筋力」です。なぜ単に「本好き」とか「読書習慣」と言わず「読書の筋力」という言葉を使うのかも、追々お話できればと思います。
 
 さて、子どもが読書習慣を身に付けると、家庭に明らかな変化が訪れる・・・と思います。少なくとも我が家ではそうでした。
 


〈本が好きになると子どもの情緒&親子関係が穏やかに〉

  子どもが本好きになると、親子間でも良いことがたくさんあります。
  飲食店や病院での待ち時間も本を読んで過ごせますし、特に意識していなくても語彙力や文脈への理解が自然と高まることで、親の言葉を「ああ、そういうことね」と本質的に理解してもらいやすくなり、親子関係が穏やかになったと感じます。

 また、長女いわく「ゲーム以外にも楽しみ(本)があるから、ゲームはもう終わりね』と言われても絶望感を感じないし、出かける用事がない時も本を読めばいいや…と思える」そうです。
 確かにゲームに時間制限を設けている家庭は多いでしょうが、「読書は1日30分まで」という家庭はほとんどないと思うので、本が娯楽なら子どもは親に注意されずに楽しいことをし続けることができます。
 
 ただ、私が一番嬉しいのは、本を読んでいる時の子ども達の「表情」が素晴らしいこと。
 一冊の本に心をときめかせ、ドキドキしたり、ワクワクしたり・・・時には声をあげて笑うこともあります。
 ・・・なんて、かなり親バカですが、何かに夢中になっている時の子ども達の顔って輝いていますよね。子どもは、本を読んでもそういう顔ができるんです。
 
 ・・・ですが、自然に育ててこうなったわけではありません。
 自然に任せていても本好きになる子もいるでしょうが、それはたぶん少数派。
 我が家の場合、振り返ってみると長女が5歳頃から私が始めた(我流の)「本好き大作戦」によって、こうなったのだろうと思います。
 
 試行錯誤しながら最初の1年くらいは集中して取り組み、その後は様子を見ながら長女の「読書をサポート」してきて5年くらいが経ちました(次女に関してはそのうち書きますが、長女の影響で自然と本好きになりました)。
 
 私がこれから書く文章は、その「本好き大作戦」についての具体的なレポート(のようなもの)。
 けっこうな長さ(本一冊くらい)になりますが、どんな本を選び、どんな読み方をし、本と一緒にどんな時間を過ごしたのか、詳しくお伝えできたら・・・と思っています。
 
 ―ただ、もし興味を持って読んでいただけるのなら、ひとつお断りしておきたいことがあります。
 
 

<賢い子になるのは結果で、幸せを感じるのが目的>


 「本をたくさん読むことによって、賢い子、成績優秀な子に育てたい」・・・というお考えの方とは、たぶん私は意見が違うので、参考にならないと思うのです。ごめんなさい(第一、私自身人に誇れる学歴がありません)。
 
 子どもに本を読んでほしいのは、「読む」時間のなかに少しでも幸せな時間があると思うから。
 日々の生活のなかに、幸せの断片を「感じる」力 ―その土壌―を本が耕してくれると思うから。
 だから私は子どもに本を勧めたい。
 成績優秀な子に育っても、幸せでなければ意味がないと思っています
 
 私は、すべてとは言いませんが大半の子どもは、段階を踏めば小学生の早い段階で「小説」―つまり「文字だけの本」を立派に読める力があると思っています。絵がなくても(もしくは少しの絵と)文字だけで物語を理解し、情景をイメージする力を子どもは持っています。そしてそれは、素晴らしく豊かな体験だと信じています。
 
 私のささやかな体験談を伝えることで、もしかしたら1人でも多くの子どもが「本好き」になってくれるかもしれない・・・笑顔が増えるかもしれない、本と友達になって楽しい時間を過ごしてくれるかもしれない・・・そんな願いを込めて書いていきます
 
これは、私から本への恩返しでもあります。
 
つづきます。
 
 
 

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