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【読書感想文】宮崎尊『メキメキ力がつく受験英語の集中講義』草思社、1987年

夫がその昔愛用した参考書だそうだ。受験期になると、毎年高騰して、とても手に入らない値段になるそうなので、端境期にそこそこのところで手を打ったと、私と娘にプレゼントしてくれた。一読、確かに、受験英語のプロである。英語と日本語の構造の読み解きから始まって、いかに70点を取る基礎力を身に着けるかが、懇切丁寧に説明してある。しかも、わかりやすい。だが、本当にそうだろうか。かなり高度なテクニックを要求していやしないか?もう受験から30年経とうとしている私からすると、まだまだ難しいと感じられるテクニックもあった。英語の長文を単語ごとにマーキングして、構造の読み解きをするというところである。確かに理解できるならば、それもできるだろうが、難関校の小難しい問題でそれができるかというと、心もとない。この本と並行して読んでいる、「東大英語講義」という本の例文は、本当に難しくて、問題にチャレンジして、正答率10パーセントに満たない私である。東大の教養学部の英語の教科書も復習しているのだが、辞書なしだと、さっぱり理解できない。かといって、速読を否定したくもない。宮崎先生は、速読より正確な読みをと言ってらっしゃるが。私ははっきりい言って、語学が苦手である。かつてドイツ文学の研究者を目指していたが、語学力のなさがネックで諦めた経緯がある。英語はましてや、である。これだけ世の中、誰しもが英語ができなければやっていけぬ世になりつつある中、完全に取り残されている。でも、私は日本語が好きだ。徹底的に日本人なのである。どうしてくれよう、この敗北感…(笑)。

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