えはら医院
最近の記事
WISHING 04/21/23 もはや病院でマスクが不要な理由 Why masks are no longer needed in hospitals
昨日の続き 実際に、カリフォルニア州、オレゴン州、ワシントン州は、4月3日に医療施設における、患者、スタッフ、訪問者のマスク着用義務を廃止した。すべてのスタッフと患者に対してマスク着用義務を維持している医療機関もまだ多いが、米国のほとんどの州では、医療現場でのマスク着用義務は段階的に廃止されている。 今週、欧州臨床微生物・感染症会議(ECCMID)で発表された研究によれば、ロンドンの大規模病院で、オミクロン登場以降の10カ月間(2021年12月から2022年9月)、マスク
WISHING 04/20/23 医療現場でのユニバーサル・マスクを止める時がやって来た‼(Annals of Internal Medicine発表論文)~いつかはやらねばならない決断 It's Time to Stop Universal Masking in Medical Practice
ハーバード・メディカル・スクール、マサチューセッツ総合病院、ベス・イスラエル医療センターなど、ボストンをはじめとして全米の医療機関の感染症や疫学の専門家が、医療現場におけるユニバーサル・マスキングを止めるべき時が来たと、Annals of Internal Medicine誌に発表し、医療関係者の世界で待ってましたといわんばかりにバズっている。 医療現場は、パンデミックの進化と風土病への移行にもかかわらず、広範囲に及ぶマスキング要件が継続されている最後の砦である。医療施設で
WISHING 04/17/23 哺乳類に適応した遺伝子変異をもつ鳥インフルエンザAvian influenza with genetic mutations adapted to mammals
回復途上のヒト社会に不都合な真実は、実現した場合にきわめて甚大な結果をもたらすものであっても、まず一般報道されることはない。 今年3月、チリで53歳の男性が、咳や喉の痛みなどの呼吸器症状から、状態が悪化して入院し、サンプルから鳥インフルエンザウイルスが検出された。 H5N1が鳥からヒトのウイルスに変化するためには、3つの変化が必要だと考えられている。分離されたサンプルには、哺乳類に適応する兆候の一つであるPB2遺伝子変異が見つかった。 これは、H5N1が哺乳類の細胞でも
WISHING 04/05/23 マールブルグ病というブラックスワンThe Black Swan called Marburg Disease
コロナ騒ぎが収まり安堵の空気に包まれたように感じられていても、地球上のどこかで常にブラックスワンの萌芽がある。人は見えるものしか見えないので、それはいつも人目につかず静かに進行する。 すでにコロナを卒業した世界の感染症専門機関は、もはや次のパンデミックを探し始めている。 マールブルグ病は、エボラ出血熱の近縁種で、感染した人の90%が死亡する、コウモリ媒介ウイルスによる1類感染症である。1967年にウイルスが発見されて以来、わずかな数の感染症が報告されているに過ぎないという
WISHING 01/15/23 致死率は語る~貧乏自殺大国日本Fatality Rate Speaks for Itself: Japan, a Poor and Suicidal Nation
3年前、コロナは生死を分ける大問題、生活と社会の100%を占める大問題になった。それは今、社会の小さな一部にすぎないものになった。 XBB.1.5の次はすでに存在している。その次も必ず出てくる。モグラたたきは終わらない。けじめある人間は、価値のないものにさっさと見切りをつける。ニューヨークタイムズは、コロナのニュースレターを終了した (1160)。 致死率は、報告された感染件数に占める死亡件数の割合である。医療水準と救命率にさほど違いがなく、仮に同じ致死率の国どうしでも、
WISHING 01/03/23 5類議論とコロナ予算のゆくえ~「おめでたい人達へ」ハイエクよりClass 5 Debate and Future of the Corona Budget - "To Congratulatory Japanese" from Hayek
令和5年度国家予算114兆円に占める新型コロナ及び原油価格・物価高騰対策予備費は3.5%分の4兆円になった。もちろん国家予算全体の30%以上が借金によってまかなわれている (1144)(1145)。 国会の承認を得ずに使い道を決められる「新型コロナウイルス感染症対策予備費」であるため、4兆円のうちいくらがコロナ対策に充当されるのかは不明であるが、2020年1月〜2021年12月までを平均すると、医療機関への支援やワクチンや感染防止対策に1年当たり2兆5千億円ずつが投じられて
WISHING 12/29/22 今さら入国制限?黒に何色を加えてもこれ以上黒くならない。検査よりワクチン接種を。Restrictions on entry now? Do you know that no matter what color you add to black, it doesn't get any darker? Vaccination, not testing.
バイデン政権は、中国からの旅行者に、米国入国前に検査で陰性証明を義務づけることになった。 しかし、外交的戦略としての妥当性についての賛否は脇に置いて、それが米国内の感染状況に何らかの効果をもたらすかどうか疑問視する科学者は多い。 日本はさらに、中国本土からの主な乗り入れ口である沖縄、福岡空港への乗り入れまでも禁止するという事実上の入国制限までも課すらしい。 これらの措置は科学的に妥当なのか? 感染波が始まり終わるまでの物事の順序は、まずそれまでの免疫を回避する変異株が
WISHING 12/24/22 インフルエンザの大流行によってコロナが駆逐される可能性 Corona may be eradicated by influenza pandemic (*1)
便を全て洗い流すと、元の腸内細菌叢に戻るのに1週間以上かかる。便移植における腸内細菌叢の定着には8週間を要する (1134)。 シアトルインフルエンザ研究(米国ワシントン州シアトルの地域呼吸器ウイルス監視コンソーシアム)は、パンデミック前後の呼吸器ウイルスの流行状況を教えてくれる(図)(1135)。(*2) 2020年3月から6月にかけての前例のない世界一斉ロックダウンと、マスクや社会的距離を置くというパンデミック対策によって、SARS-CoV-2以外の全ての呼吸器ウイル
WISHING 11/21/22 いまだに緊急事態気分が抜けない人達へ~(その4)コロナはライノウイルスになる For those who still can't shake the feeling of emergency - (Part 4) SARS-CoV-2 may be starting to resemble rhinovirus
米国では、オミクロンBA.4/5期に、すでに感染した者のうち17%が再感染している。 デルタ型による既感染のオミクロンBA.4/5に対する感染予防効果は12%に過ぎず、入院防御効果も11%でしかなかった。 スウェーデンでも、オミクロンより前の変異型による過去の感染によって、BA.5に再感染しない防御率は11%と同じような結果であった。 米国における、BA.1/BA.2への自然感染は、BA.4/5に対する感染予防効果が46%、入院防御効果が19%認められた。 スウェーデンで
WISHING 11/20/22(2) いまだに緊急事態気分が抜けない人達へ~(その3)春以降の感染者はBA.2亜系統の間は有効免疫を持っている
ファイザー・ワクチン接種後オミクロンBA.1感染者は、オミクロンBA.1、BA.2および以前の変異型に対する強い中和活性を持っているが、以前の変異型を駆逐した感染力の強いオミクロンBA.4とBA.5に対する活性は低い。 しかし、BA.4とBA.5はオミクロンBA.2に由来するため、BA.2によるブレークスルー感染を経験したワクチン接種者では、BA.2由来のBA.2.12.1およびBA.4とBA.5、過去の変異型すべて対して、広く中和活性を持っていることが示された。 さらに
WISHING 11/20/22 いまだに緊急事態気分が抜けない人達へ~(その2)ワクチンによる致死率低下の見落とされている理由
一般に、中和抗体がワクチン防御の重要な役割を担っていると信じられている。 ところが、最近、ワクチン接種によってオミクロンに対する中和抗体が産生されなくても、オミクロン BA.1 による入院を70〜85%減らしたとする報告が南アフリカから発表された。 CD8T細胞は、ウイルス感染細胞を認識し排除する役割を担っている細胞性免疫の細胞で、感染症の重症化防御において、抗体反応よりもずっと大きな役割を担っていると考えられている。 オミクロンに対する中和抗体を作らないワクチンを接種
WISHING11/12/22 外面(そとづら)マスクが全く役に立っていない証拠Evidence that the masks are not helping at all
マスクは、してもしなくても、感染者数は全く変わらないという本当の話。 似ても似つかぬ二つの島国、英国と日本。 アカデミック分野で米国さえひよこ扱いするオックスブリッジの英国は、科学と経済で世界最先端を行く国である。利点と欠点とを天秤にかけ、2022年1月には屋内であっても公共の場でのマスク義務を撤廃しました。一方、日本はその正反対の国である。 1.全員マスクをしない英国と全員マスクをしている日本で、オミクロン感染者数に違いはなかった 英国でも日本でもオミクロンのシェ