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生まれ変われよ日野自動車~古き悪しき企業文化が招いた不正~

日野自動車のデータねつ造事件。
かつて、三菱ふそうでも不正があったけど、今度は日野が。
私は15年くらい前ごろ、日野自動車のグループ会社の人事にいました。
まさに、古き悪しき企業文化によって起きた事件です。

現場のパワハラ気質を見てきた

日本市場向け車両用エンジンの認証申請で、排出ガスおよび燃費性能を偽っていたことが発覚した日野自動車。外部有識者で構成される特別調査委員会は、少なくとも2003年から「パワートレーン実験部」で不正が行われていたと認定したが、「(当該部署における)局所的な問題に矮小化することは、問題の本質を見誤る」として、企業風土や体質を問題視した。

2022年08月04日 J-CASTニュース

そのニュースを見たとき、やっぱりな、と思ったのと同時に、今頃遅いわ!と思いました。
子会社だし、事務部門なので、少し体質は異なるとは思います。しかも私が在籍していたのは15年くらい前のこと。
でも、パワハラ、精神論、根性論は当たり前。ザ・男性社会。それはグループ挙げて変わってないようですね。

パワハラは、特にプロパーが派遣(期間工)に激しくしてたし、上長から部下もあった。
男社会というか、ほぼ現場は男しかいないので、気合根性丸出しな職場環境だった。
期間工はほとんどが外国人。日本人はわずかで、日系ブラジル人などが多かったか。
1日でも休むと(わかりやすく言うと)イエローカード、2回目、3回目になるとクビです。
ケガは労災ですが、しばらく職場を離れるような人はクビにしてたんじゃないかなぁ。
私は期間工担当ではなかったので何も言えなかったんですが、あれはひどい扱いだよ・・・

事務部門も何も言えない雰囲気、精神論に根性論。そして極めつけは・・・

現場だけじゃなく、事務部門も。
私がいた総務・人事の部門は、半数は現場から異動してきた社員なので、精神論、根性論で成り立っていました。
入社1日目で、こいつら無理やわ、って思った。
それでも1年9ヶ月ほど在籍しました。
(転職後は、待遇と社風が全く逆な会社に行きました)

8時半出社なのに、総務と人事の課長以下男子社員は、7時45分までに出社して事務棟の掃除をさせられるのです。
それが終わってからの打刻。
当然、サービス残業なので、労基に訴えてもいいんですが、雰囲気的に何も言えないのです(今なら絶対言ってた)。
また、夏の繁忙期には、我々人事や総務も品質管理に借り出されて、トラックの荷台のチェックとかで17時頃まで現場に放り出されます。
それが終わってから本来の仕事に入るわけで、帰りも当然遅くなります。
なんなら土日出てこいと。

産業カウンセラーの資格を取ろうと思ったきっかけに

プロパーも、当時トラック不況で(親玉のトヨタは儲かってたけど)、低賃金な上に、ボーナスはわずか。冬のボーナスが1ヶ月なかったこともあった。
(さすがにボーナスは今は多くなっているだろうけど)
製造部門は3交代制もあったので、きつくてやめていく人も多かったし、メンタル壊して休職する人も多かった。
そんな職場だったから、不正の内容はわからないけど、その原因を聞くと、やっぱりな、って思う。

10数年前なので、今みたいに働き方改革とかないし、サービス残業もそれほど問題視されてなかった。
パワハラっていう言葉もなかった気がするし、公には少なかった気がする(実際は相当あったと思うけど)。
自分も理不尽な働き方が苦しかったけど、現場の人らに人事として何も手を差し伸べられなかったのが悔しくて。
それで後に産業カウンセラーの資格を取りました。

上にものを言えない、世の中の変化に取り残されている、縦割り・・・
古い会社、特に大企業ではいまだに残っている、日本の悪しき企業文化。
古い体質を徹底的に排除しなければ、絶対また不正は起きる。
この際、どんどん膿を出し切って、悪しき文化と体質を排除して、生まれ変わってほしい。

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