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ネーミングとは。

手前味噌だけど、改めて自分を褒めたくなるのは、事務所の名前を「サンポノ」にしたことだ。

日本人にしか通用しないことを踏まえた上でこの名前をつけた(英語では必ずと言っていいほど、ポルノと思われるが、これについては始めから分かっていた)。そして、事業がたくさん枝分かれすることを見越してつけた。

これは経験則だが、仕事をしていて一番悩むのがネーミングだ。そして、一番どーでもいいのもネーミングだ。どうでもいいっていうのは言い過ぎだけど、あまりに酷いものでない限り、ネーミングを思案している人が思うほど、それほど悪い影響はない(本のタイトルとかは違うよ)。

ここで、会社(個人事務所含む)のネーミングと商品のネーミングの違いを話すと、商品のネーミングではそのものが理解できたり、感じたりできた方がいいが、会社のネーミングではその必要はない。
むしろ、最初の事業内容を関連づけて社名にしてしまうと、事業が成長して色々な事業に派生すると、社名と事業内容が一致しないで勘違いされることが増えてしまう。
社名で多い後悔は、展開しづらい不便さや事業と合っていないなどというものだ。
だから、社名をつけるなら展開しやすい方がいいし、ふとした時に帰って来れる名前の方がいい。

例えば僕は神経質なぐらい細かい。
丁寧や真面目、よく気付くなどの評価もあったけれど、マイナスに働くことも多かったので、いい評価に甘んじてはいけないと考えていた。
だから、僕の帰る場所としては、相反するところがいい。
呑気で、日和見と思われるぐらいが丁度いいと考えていた。

そこに、仕事で体を壊してふと思った。
「仕事は人生という散歩のついでだ」と。
散歩中に思いついたら百点満点だったろうが、たしか違った。
その後は「サンポノ」という名前が使えるかどうか、散歩中に考えたり、喫茶店で考えたり、湯船に浸かりながら考えたり、実際に名刺などのツールに当てはめてみたりと、考える打席に何度も立った。
思いつくのは早いけれど、決める時に大事なのは、それが実用に耐えられるかという精査だ。
そうして、一年ぐらいが過ぎて決まったのだった。

コピーライティングの仕事はそれよりも前からあったけれど、ネーミングの仕事が増え始めたのは、たしかこの当たりからだったような気がする。
名は体を表すと言うが、あれから四年が過ぎて、少しずつだが、性格も呑気になってきた気がする。

ちょっと、長々と書いてしまったけれど、ネーミングのお話でした。

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