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# 植物図鑑 『花姿編』

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開花の写真をセレクトし、ここに掲載しています。
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#hydrangea

柏葉八重咲紫陽花

柏葉八重咲紫陽花

柏葉八重咲紫陽花
(カシワバヤエザキアジサイ)

ミズキ目、アジサイ科、ハイドランジア属

紫陽花(アジサイ)は、日本原産のものだが
その花の美しさから、中国経由で欧州にも渡り
その気候や風土に適した形や性質へと進化して
日本に逆輸入された品種も色々とある。

柏葉紫陽花は、それら欧州からの紫陽花群と
一線を画し、アメリカを原産とする紫陽花。

日本の紫陽花とは違う進化を遂げてきた紫陽花
であり

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ダルマアジサイ

ダルマアジサイ

達磨紫陽花 (ダルマアジサイ)

装飾花の花弁が貝殻状に、器の様になったものを
指し、渦紫陽花(ウズアジサイ)と呼ばれる。

この紫陽花の歴史は、江戸時代の珍奇なる植物に
関心が高まった時代に見つけられたもので、本来
は変異による異形のものだったが、可愛いものと
巷で評判になり、オタフク、オカメ、ダルマなど
馴染みの愛称が付いた紫陽花となる。

ダルマアジサイの名称とは、ウズアジサイの中の
濃紺色

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金平糖

金平糖

金平糖 (コンペイトウ)

静岡県は掛川にある加茂荘花鳥園による作出の
紫陽花の園芸品種。

白覆輪が美しい紫式部(ムラサキシキブ)と
八重咲紫陽花(ヤエザキアジサイ)とを交配し
作出されたもの。

星型八重咲の花姿の可愛さから、砂糖菓子の
金平糖(コンペイトウ)の名がついている。

和名 八重咲紫陽花
   (ヤエザキアジサイ)
洋名 ハイドランジア ダブルフラワー
   (HYDRANGEA

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雲居鶴

雲居鶴

雲居鶴 (クモイヅル)

アジサイ科、アジサイ属、ヤマアジサイ種

伊豆半島を原産とするヤマアジサイをベースと
して生まれた品種で、園芸品種ではなく自然が
生み出した美しいもの。

元々は、伊豆ノ紫風(イズノシフウ)という名
だったが、農林水産省に正式品種登録された
名がタイトルにした名称である。

大型ながら風通しの良い姿の淡青色の装飾花が
とても涼しげで美しく、両性花の青との対比も
素敵な紫陽

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糊空木

糊空木

糊空木 (ノリウツギ)

ミズキ目、アジサイ科、アジサイ属、

アジサイの仲間に数えられる中で最も高い位置
に花を咲かせるのが糊空木(ノリウツギ)。

その高さは最大で7mの高さまでになるもの。
今回の神戸市立森林植物園にて撮影したもので
高さは4〜5m程になる。

この植物の樹皮から採れる粘液成分から製紙用
の糊として利用されてきた事や、この植物の
茎と根が空洞の構造となっているのを利用し
煙管

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DARK ANGEL

DARK ANGEL

ダークエンジェル
(DARK ANGEL)

欧米など海外で人気の高い園芸品種のアジサイ
が、ブラックダイヤモンドシリーズのもの。

その葉は日本のものと大きく違うのは外周部が
黒く縁取られていて、ブラックダイヤモンドの
園芸品種の特徴となっている。

撮影した花は、桃色と紫色が絶妙な混色編成と
なっているもので、欧米諸国好みなカラフルさ
がありながらも、全体にまとまり上品な印象も
受けるものとな

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蜜柑葉額紫陽花

蜜柑葉額紫陽花

蜜柑葉額紫陽花
(ミカンバガクアジサイ)

額紫陽花(ガクアジサイ)の品種の仲間。
伊豆半島で見つかったものである。

この品種の葉は、一般的なアジサイの葉に特有
の鋸歯がなく、そのエッジは真っ直ぐに仕上り
葉の表面には光沢が見られ、蜜柑(ミカン)の
葉にその特徴が似る事からこの名が付く。

アジサイの仲間にも、リーフデザインが色々と
ありコレクターにも人気がある。

ただ、花季以外にはこれが何

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星組

星組

星組 (ホシグミ)

三室戸寺の中、多くある紫陽花の中にあって
際立って美しかった紫陽花のひとつ。

お寺の中の紫陽花ゆえ、品種を示す札はなく
それでは勿体無いと品種を調べての掲載。

八重咲の花弁の多さから、星咲となる事から
この園芸品種名が付いた紫陽花となる。

赤み掛かった紫色に、白い覆輪が入っており
上品な佇まいを見せる。

和名 八重咲紫陽花
   (ヤエザキアジサイ)
洋名 ハイドラン

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HYDRANGEA ARBORESCENS

HYDRANGEA ARBORESCENS

アナベルの原種のアジサイ

ハイドランジア アルボレッセンス
(HYDRANGEA ARBORESCENS)

ミズキ目、アジサイ科、アジサイ属

紫陽花の中、純白の花を咲かせる事で人気の
高いアナベルの原種となるのがこの紫陽花。

アメリカを原産とし、周囲を装飾花が囲んで
その真ん中には小さな両性花が沢山並ぶ清楚
な印象を与えてくれるアジサイとなっている。

これをベースとして交配を重ねて作られ

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御多福紫陽花

御多福紫陽花

御多福紫陽花
(オタフクアジサイ)

ミズキ目、アジサイ科、アジサイ属

花が器状にそり返った形が可愛らしい紫陽花の
品種のひとつ。一般に渦紫陽花(ウズアジサイ)
と呼ばれるものとなる。

このウズアジサイの中でも花の色が青色傾向の
これらは御多福紫陽花(オタフクアジサイ)の
名前でも呼ばれている。

花弁の弾けた様子の見た目からポップコーンの
名称もある。

この紫陽花の色は、昭和時代の赤ん坊向

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白鳥

白鳥

白鳥 (ハクチョウ)

山紫陽花(ヤマアジサイ)の品種の中で純白
の花をつけるもの。

装飾花(中性花)の八重咲が美しく、両性花
にも八重咲が混じる特徴をもっている。

八重咲のその段数を数えてみると、七段に
近いものもあり、その名の付く七段花より
七段花の名に近いヤマアジサイである。

花弁が幾重にも重なり、星型八重咲の純白
の花は清楚さと華やかさ両方を兼ね備えた
逸品と云えるものである。

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紅

紅 (クレナイ)

ミズキ目、アジサイ科、ヤマアジサイ種

関東地方より西の地域の山林の中に分布する
山紫陽花(ヤマアジサイ)の品種のひとつ。

湿度を好む性質で、初夏に印象的な花をつける。
額咲紫陽花(ガクザキアジサイ)の特徴である
装飾花が、このクレナイは名前にある通り鮮烈
な紅色花を咲かせる事から人気ある山紫陽花。

写真からもわかる通りこの額咲花は、三枚額咲
なのも、逆にシンプルで鮮烈な印

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130年間、幻とされた花

130年間、幻とされた花

七段花 (シチダンカ)

ヤマアジサイの変種となる。

10~15枚の水色、又は濃青色の装飾花の
うち、外側のものは楕円形で大きく、内側に
いくほど小さく星型に重なり合った可憐な花
として形成される。また、両性花も八重化、
雌雄の蕊自体が退化しており、咲くに従って
枯れてしまう事から種子が出来ぬアジサイの
品種となる。

江戸時代に、オランダ商館付きの軍医として
やってきたドイツ人のシーポルトは、

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紫陽花 三室戸寺編

紫陽花 三室戸寺編

紫陽花 (アジサイ)

関西圏内に於いて紫陽花(アジサイ)の名所と
呼ばれる場所は何ヶ所かあり、その内のひとつ
が今回紹介する三室戸寺(ミムロトジ)となる。

名称 三室戸寺 (京都)
所在 京都府宇治市菟道滋賀谷21
最寄 三室戸駅 京阪線
本数 紫陽花地植 約20,000株
種類 紫陽花種類 約50種

植物園ではない事から、それぞれのアジサイに
品種などの表記は一切ない事から、ここで品種

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