見出し画像

モラハラは技術

世の中にはさまざまなハラスメントがある。セクハラ、パワハラ、モラハラ、マタハラ、アカハラ…
日々、世の中の嫌な気持ちに名前がつけられていく。
上記のハラスメントの中で仲間はずれを探したら、私は一つ異質なものがあると思う。それはモラハラだ。

主なハラスメントは、まず上下関係がある。パワハラ、アカハラはもちろんのこと、マタハラなんかも妊婦の罪悪感につけこんで行われるハラスメントだ。力を持ったものが、その権力を使って下のものを追い詰める。そこには下のものは逆らえないという前提がある。

しかし、モラハラはどうだろうか。夫婦間で起こることが多いとされるモラハラだが、「モラル」という曖昧なものがハラスメントの力になっている。どちらが正しいとも言えないものが、なぜハラスメントの原因になるのか。

私はこう思う。モラハラはテクニックだと。モラハラは、元々上下関係があるとされていない夫婦や恋人、友人間に、上下関係を生み出すための技術なのだ。

少しずつ相手の自己肯定感を削ぎ、相手の「正しさ」を否定する。自分が正しくないと思わされた人は、少しずつ正しいものに従うようになる。
これはパワハラなどでも用いられる技術なのだが、強いストレスを与えると人間は判断力が鈍り、判断を他人に委ねてしまう。
私もモラハラを受けていた時、自分の頭を相手に渡してしまっているような感覚を持っていた。

モラハラは判断を相手にさせないことで、正しさで相手を追い詰める。よく考えればおかしなことを言っていても、判断ができないと受け入れるしかなくなる。

モラハラを受けて苦しんでいる人は、まず自分で判断する力を取り戻してほしい。自分が食べたいもの、自分に自分がしたいことは何かを問いかけて、選択する。小さい選択を積み重ねる。
次によく寝て疲れを癒やしてほしい。疲れていると判断力や、抵抗力が鈍る。
最後に、反旗を翻して抵抗してほしい。情けは無用、できれば縁をすっぱり切ることである。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?