アラフィフ女子アル中タラレバ日記 入院②

入院中の話しが続きます。
ひたすら化粧と洋服と美味しいもののことしか考えてなかった私が、アル中の精神病院に入院。
毎日薄汚れたパーカーと色褪せたデニムにすっぴんで、うなだれたアル中の人たちと日々過ごすわけですよ。
まぁ、私もその仲間なんですけどね。

いやいやいや!!!私だけは違うと言い聞かせるものの、周りの人は皆わかるわけですよ。
顔はパンパンに浮腫んでるし目はうつろ。
死人のようだったと思います。

そんなこんなで過酷な入院生活が始まったわけですが、人間てすごいですね。
適応能力があるわけですよ。
とりあえず、暇そうな人に声をかける、同室の人ととにかく話す。それしかないわけで。
あとは、両親の差し入れを待つわけですよ。
それと、美味しくないご飯と、暇つぶしにしかならないアル中のプログラム。
あとは、作業療法とか言われる手先を使うプログラムと、夜の大貧民。
タバコと差し入れのおやつ。チョコパイとかめちゃご馳走に感じました。
チョコとか。
で、入院中の人には強者が沢山いて、何度も入院してて手荷物チェックの隙をついてなんかいいもの持ってる人たちいるんですよ。
そんな人たちと一緒につるんで、看護師や医者の目を盗んでやりたい放題やってました。
あと、作業プログラム中に唯一飲める、砂糖たっぷりのインスタントコーヒー!
これが、絶妙なわけです。
1人一杯まで、砂糖はってケチで決められてるんですがこれも看護師や作業療法士の目を盗んでガバガバいれるわけです。
そのひとときを楽しみにして作業療法やってました。今考えても懐かしいですが二度と行きたくない、入りたくない。
それを思えばお酒もやめれるかも。
でも、それでもやめられないのがアル中なんですよね。厄介な病気です。
コンビニで手軽に買えますからね、薬とかと違って。歩いて5分、携帯持ってレジでPayPayで買えちゃうんですよ。
そりゃ、人目盗んで昼休み中にでも飲みますよね。
リモートの時にしか飲んだことないですが。
お酒って怖いですよね、それのために万引きしたり、妻の財布からお金抜き取ったりするわけで。
もう命より何よりもお酒が優先なんです。
とにかく酒さえ飲めればいいんです、
家族より子よりも仕事より
生活より人間関係より大切にいうのまにか
大切になってしまって抜け出せない。
1人で暗闇の中えんえんと酒だけ飲んで
過去の栄光とかを思い出してるんですよ。
虚しい日々ですよね。
今考えてもなぜそうなったのか不思議です。
つまづくんですよね、ある時、あっという間に。
90度の坂道まっさかさまに落ちるみたいに、
すとん、と。どすん、かな。

で、慌てて上を見ても誰も助けはこなくて、かすかな光が見えるだけ。絶望の日々なんです。
声も届かない。
ひとりぼっちで、ただお酒だけ手に持ってて、
驚愕するんです。
何故こんなところにいるんだろ、って。
そんなところにいました。
どうして人間てそういうところにハマっちゃうんでしょうね、
お酒以外にも中毒は多々ありますが、
ギャンブル、セックス、スマホ、などなど
キリがないくらいある。
私だけは違うと思っても、同じ道を辿るわけです。

で、ある時気がついて思うんですよね

あの時、両親や友達の助言を聞いてレバ、
昔やめれてされすレバ、
タラレバタラレバ言ってるわけです。
もう遅いのに。
周りのみんなが順調に結婚やら子育てやらやってる間に自分は全く違う道を歩んでるわけですよ。
亡霊のように。

続きます。

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