📝後追い日誌［ボーディングスクールの同窓会を回想してみる①］

いよいよ、このボーディングスクール潜入旅行のメインイベントだった、母校のボーディングスクールの同窓会について振り返っていきます。

私の母校の基本情報についてもnote記事にしています。

アメリカの滞在中は、毎日の行動記録を「#日誌」というタグをつけて書いていましたが、唯一の例外は、２泊３日で開催された母校のボーディングスクール同窓会の２日間でした。

連日の睡眠不足と人との交流でさすがの私もヘトヘト、あと物理的にパソコンを開く時間がまっったくありませんでした。

そのときの更新↓

その代わり、かなり濃い2日間を過ごすことができましたので、満を持してその体験を振り返りたいと思います。

同窓会を２泊３日も何をするか想像もつかないと思うので、出発前には公式の予定表を公開しておりました。

が、実際はこのとおり進むものではないので、この記事自体は事前知識なくても楽しめると思います。

実際いろんな予想外なハプニングもあり、極めて非日常な体験でした。

それではボーディングスクールの同窓会の様子を追体験してもらいましょう。

大量の写真、コメント、昔話などを交えて濃厚にお届けします。

（2日間の話なので記事2回分で収めようと書いていたら、どんどん長くなっていきます。この記事なんてまだ同級生と誰とも再会していないのに7000文字行くとかどんだけ！？（笑））

ドキドキは2段構え

同窓会は行く前から始まります。

決まりとして当日の陰性証明持参が必須だったので、朝はボストンで抗原検査を受けました。

結果待ちは、たとえ15分だろうとドキドキです。

そして陰性だとわかると、短時間だけ、無敵感に襲われます（マリオのスターみたいな笑）

でもこの日はすぐに、違う緊張感に変化します。

同窓会。

誰が来るんだろう。

予想外の人が来ていたらどうしよう。

昔好きだったひとが来ていたらどうしよう。

どの寮になるだろうか、同じ部屋、同じフロアには誰がいるんだろう。

などなど、ボストンから約2時間の道中、もんもんとしながら（実際には1時間ほど昼寝しながら）向かいます。

誰が来ているか、手がかりを求めてSNSをチェックしたりして。

学校の公式アカウントは、同窓会の準備が万端なようです。

ノスタルジアは突然に

学校に向かうこの車の風景。なにもないただの道だと思うじゃないですか。

ここも私の高校生活圏内だったので、こんななんにもない道から急にノスタルジアが始まるんですよ。謎に。

いま千葉県の自宅でこれを書いていてもなんだかドキドキします。

母校はめちゃくちゃ田舎なんです。周りが農家や農場だらけなのは相変わらず。

途中の道路標識さえ懐かしく感じる自分と、それにドン引きする自分が二人います。

途中、インターネットが少し怪しい。（私の在学当時はそもそもスマホもwifiもない）

でも太陽光パネルが存在感を放っていたり、明らかに私の思い出にないものも、そこに増えている。

農家にまでついている。

大陸広いな〜いい天気だな〜と外を眺めていたら、川の向こう岸に見慣れたキャンパスを発見してしまって、また急にノスタルジアレベルアップ。

写真だと肉眼より見にくいけど左半分の奥に小さく写っています。

いよいよだ！とわかるのは、この学校標識を見たとき。

近づくと…

見えにくいですが、母校NMHの正門入り口の標識です。ここからまだなかまで1kmくらいあります（笑）

途中の関所で陰性証明書を見せて、無事キャンパス・インしました。

『千と千尋の神隠し』のごとく、夏の緑が生い茂る道をガタゴト入っていきます。

ちなみに運転しているのは、私が手配したカーサービス（ハイヤー）の方です。

臨戦態勢で受付を済ませる

さぁ昼の13時半ごろに到着しました。

ここからはいつ誰か知っているひとに遭遇してもおかしくないので、気が引き締まります。

総合受付はこちらの学生センター（Student Center）。東海岸のレストランチェーンFriendly's創業者のBlake兄弟の名前を冠した建物です。

上の階には教室があり、私はそこでSenior English（高3の国語）を受けていました。

もしアサインされた寮がここから離れていたら、荷物との移動が大変なので、車を外で待たせて受付を済ませます。

普段はソファやビリヤード台があるこの空間が、一時的に受付仕様になっています。

3年前にちらっと非公式訪問をしたときの様子

おやつや飲み物ステーションは有り難い

ここで自分の学年から、自分の名前を探します。私は2005年。

記念品が水筒、タオル、バッグから選べました。私はタオルをチョイス。

受け取った名札には、泊まる寮の名前と部屋番号が書かれています。

車を待たせているし、誰か知り合いに急に話しかけられたらどうしようとビクビクしていましたが、なにごともなく過ぎました。

金曜の昼間なので、まだ到着ラッシュアワー前だったのでしょう。

いざ寮へ

名札に書いてあった寮の名前を見て脱力。

わざわざ車に待っていてもらっていましたが、学生センターのすぐ隣の寮でした。私が在学中に仲良かった子が住んでいた寮でもあります。

奥が学生センター、手前左が今回泊まった寮

こちらが、今回お世話になった寮です。左に突き出ている部分は寮母の先生の住宅です。

寮の名前はManchesterですが、似たサイズ感と建築様式の建物（コテージ）が並んでいるのでCottage 5、通称はC5と呼ばれています。

なにげに1882年設立（御年140歳）…

でも中にはいると、まぁまぁキレイです。私の在学中と比べてもかなりきれいになっています。年数を考えたら、卒業後だけでも2回くらいはやり直しているのでは。

1階の角部屋でした。（窓のロールスクリーンが目隠しになります）
奥のドアはクローゼットです。

もちろん土足で入ります。靴を脱ぐのはベッドに足をあげるときだけ。

この椅子、ロッキングチェアでした。

荷物を置いたら、することもないので外に出ます。廊下も、建物もシーンと静まり返っています。

（あとから来た元住民の同級生の証言では、「見た目はきれいになっているのに、なぜか匂いは昔と一緒で不思議」だそうです）

ドアには名前が貼ってあるので、一つひとつ見てチェック。このフロアには5~6部屋あります。

この学校の寮はどこも性別ごとにわけられているはずですが、名前を見ていると学年＞性別の順いるみたいで、このフロアの女性は私の部屋だけ。つまり残りは男性。

男女兼用の寮ってアメリカの大学時代に少し体験したきりで、これまた久しぶりの感覚にちょっと戸惑いました。

まだドアが開けっ放し（つまりチェックイン前）の部屋ばかりでしたが、ひとつだけ閉じているドアに知っている男子同級生の名前を発見。（年齢的に「男子」って変だけど、やっぱり使ってしまう）

「出てきたらどうしよう」と矛盾をいだきながら声をかけるけど、返事はなく。（あとで再会）

そのまま一人で散策を続けます（むしろ好都合）。

共有スペースでは、クーラーボックスのなかにドリンクが。

こっちのスペースには、冷蔵庫横の箱の中にさりげなくスナックが。（なんの案内もなくてわかりにくい。RPGか。）

ちなみに、寮のなかでは共有スペースでは要マスク、外していいのは自室だけというルールでした。

共有トイレはフロアに1箇所ずつ。これを男女でシェアするのか…知っている人同士とはいえ、さすがに若干気まずいです（笑）

Ally McBeal（邦題：アリー My Love）という昔のドラマ知っている人います？2000年前後当時のあのドラマでも、男女兼用トイレがよく話の舞台になっていたのを思い出します。

そしてシャワー個室は２つ。いやこれは流石に男女で鉢合わせたくないわ〜と30代女子（既婚・子持ち）が申しております。

あとで登場するルームメイトと協定を結び、抜け駆けせずに同時に使うことで解決させました（大げさ）

この場にいる同級生はみんな寮生活経験者。あと、年齢も経て同棲したり家庭を持ったりしてるし。

だからか、トイレやシャワーの譲り合いで気まずくなることはびっくりするほど心配ありませんでした。もはや、あうんの呼吸です（笑）たった2泊3日でしたが、すごいよ。

一人キャンパス巡礼

空っぽの寮を堪能したあとは、誰も来ないうちに一人でゆっくり思い出の場所を巡りました。

実はこの学校、私が在学中は２つのキャンパスを併用していました。

現在地から車で15分ほど離れた立地に、Northfield（元女子校）というキャンパスがあったんですが、2005年に併用を廃止。今はもう別の教育機関に売却されてしまいました。

2キャンパスを併用していた頃は、どちらのキャンパスにも学生が住んでいて、教室や体育館や図書館も両方にあり、授業や放課後活動や交流のために専用バスで行き来をしていました。

寒い日や雨の日は、バス停ではなく近くの建物の中から外を覗きつつ、バスが来た瞬間走り出すのも恒例行事でしたが、今はもうありません。

もう一方のキャンパスに住んでいた恋人と離れがたくてバスが発車するギリギリまでバス停でしゃべるみたいな、天の川体験も、もうありません。

その廃止されたNorthfield Campusから卒業した最後の学年であることは、学校の歴史上でも一種のステータスなんです、実は。

私はNorthfield Campusで4年間住んでいたので、こちらの現キャンパスには「通って」きていたというほうがしっくり来ます。

ノスタルジアレベルではNorthfieldが100だとすると、現Mount Hermonキャンパスは正直60くらいです。それくらい思い入れが違います。

（みんな自分の住んでいたキャンパスを贔屓します）

とはいえ、こちらのキャンパスにしかない施設や授業やクラブやアクティビティもあったので、多くて毎日、少なくても毎週のようにバスで通っていました。

Mount Hermonキャンパスにはこっちだけの思い出もあります。ラウンジ、合唱、チャペルのコンサート、教室棟や図書館。体育館。坂道。ベンチ。好きな人が住んでいた寮。

このタイミングで、Mount Hermonキャンパスの思い出の場所をゆっくり巡ってみました。

学生センターの後側にある建物を回ります。おそらく正規のキャンパスツアーでは通らないと思います。新しい建物からは遠いので。