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日本で小学校の国際バカロレア校入学が加熱するわけ

前回の記事で、

-国際バカロレアは日本の文科省も推進の方向
-インター進学の加熱は日本だけではない

と書きまして、今回はそのことをお話ししようと思ったら、もう完璧にまとめている方がいらっしゃった!

さすがこの道を勉強される方!

そういうわけで、私が書く必要は全くなくなったので(リンク貼り許可いただきました
Yoshiko Matsueさま、誠にありがとうございます)この記事をもとに、

1.だから狭き門なのか!日本のインター小学校
2.日本だけじゃない加熱するインター入学

以下の2点について書きます。

今日は1。

1.だから狭き門なのか!日本のインター小学校

日本における国際バカロレア校の現状

本当に認定校は増えるのか?
官房長官がIB認定校を200校以上にするとは言っていますが、進学上肝心なIBDPについて、この文科省のページに認定校候補校のリストで見てみると、現在のIB校167校のうち、IBDP校は約1/3の57校。しかも、その半数弱の25校が元々外国人のためにできたインターナショナルスクール(もしくは外国人学校)です。したがって、日本人が規制を気にせず通える学校はわずか27校ということになります。私の身近なところでも、私立高校のIBDP導入に関して、日本の大学進学実績を優先し、費用と手間の面でも導入を見送ったという話を聞いたことがあり、認定校を増やすのには時間がかかりそうだという印象です。


引用元: Yoshiko Matsueさま著

https://note.com/ezmom/n/n79a30324b6fd

この文科省認定の国際バカロレア(IB、International Baccaraureate の略)校は、引用元のYoshiko Matsueさまも書かれている通り、そもそもインターナショナルスクールが多いのです。

国際バカロレア小学校、これだけしかない

その上、最も人口比率が高い東京だけで見ると、小学校は8校しかない上、全てがインターナショナルスクールなんです。

(*Primary Years Programm = PYPは5〜12歳のIBプログラムです。
ですので上記の文科省のリストには、小学校入学前までの幼稚園も含まれています。) 

しかも、インターに通う方はご存知の通り、ある程度きちんとしたインターなら、ダイバーシティ配慮のため、人種配分の枠があります。

これは、1クラスに特定の国籍が偏らないようにするため決められている割合で、一般的に20〜35%と言ったところではないでしょうか。

仮に1クラス20人とすると、日本国籍者は6人程度ということになります。一学年何クラスかは学校によりますが、2クラスあったとして12人。

先ほど申し上げたよう、国際バカロレア校の小学校は東京に8校。雑な単純計算でも96人分しか席がない。

(実際はそれぞれのインター幼稚部からの内部進学がある学校がほとんどなので、その半分以下と推測)

これとは反対に、こちらの記事で筆者も感じたように、幼児英語教育が加熱しているため、幼稚園、保育園までを英語で過ごしてきた児童数は急激に増えています。

こうした児童で小学校以降も英語での学習を希望するご家庭が入学希望するわけだから、そりゃインター小学校、入れないわけです。

日本で現在急増している、小学校もインターを選択するご家庭の志望動機はこちらにまとめてあります。

株式会社のインターを選ぶ親たち

ここは少し国際バカロレアと離れてインターナショナルスクール一般の話を。

幼稚園は義務教育ではないため、特に早期英語教育など先進的な取り組みの園の場合は、教育機関としての組織申請ではなく、実は株式会社であるという園が多数あります。

ですので今、何が起きているかというと、文科省認可でもない、かと言ってインターナショナルスクールの各種協会に加盟しているわけでもない、株式会社が小学校を設立する現状が起きています。

こうした園はたいがい幼稚部で成功しており、卒園する保護者のリクエストに答え進学先を用意するという側面もあると思います。

筆者もこうした学校の受験に行きましたが、幼稚部からの内部進学があるため、外部から取るのは実質3,4人程度にも関わらず、保護者はパッと見ただけで60組いらっしゃいました。

株式会社の学校で、倍率15〜20倍!!

保護者の日本での教育に対する意識の変化を、明確に目にした瞬間でした。

こうした株式会社のインター、いわば教育のベンチャー企業です。

老舗系インターの方々にはチャレンジングな学校選択に見えると思いますが、個人的にその使命感に感動する場面もありました。

安定志向の日本人としては「文科省認可」などお墨付きに魅力を感じると思います。

更にリスクを負うのは子供、という点で躊躇する親御さんもいることでしょう。

このお墨付きをアクレディテーションと言います。
日本の文科省認可校は一条校と言い、インターにもたくさんの種類があります。

入学は本人の資質だけではない!だから大変、日本国籍者のインター小学校受験

筆者の知り合いのお母さんは、3人のお子さんのうちお2人を名門私立小学校に入れられたのですが、3人目はインターを、と準備されています。

「上の子たちのお受験が本当に大変で、下の子は伸び伸びさせようとインターに入れようと思ったら・・・それの比じゃない大変さです!」

「大変」の質が違うのですが、このように表現されていました。

この私立小学校受験の比じゃない倍率の高さである、インター小学校受験。

別に本人の資質がどうこうではなく、単純に受け入れ数が少ないから。

インター小学校を検討される方のために、その前段階の保育園、幼稚園でどのような学校を選ぶべきか、こちらにまとめました。

この記事では、先ほど挙げた、インター選びにおいて最も大切な要素の一つ、アクレディテーションについてもわかりやすく説明しています。

有料ですが、記事に価値がないとご判断された場合は読後でも返金ご自由です。

筆者家庭がインター受験にあたり「これ、知っておきたかった!」という内容をまとめています。

2.日本だけじゃない加熱するインター入学

次回は、冒頭に挙げた2のテーマについて考えたいと思います。

今回引用させていただいたYoshiko Matsueさまもこのように考察されています。

最後に日本のIBプログラム
ASEAN諸国のインターナショナルスクール事情を見ると、日本のインターナショナルスクールが36校なのは貧弱に見えるし、IBプログラムが日本人による日本語で内向きであることが気になってきます。インターナショナルスクール教師としてIBやケンブリッジなどの経験積み、国際引越しをしながら世界の様々な子どもに教えている先生が英語で教えているプログラムを、日本国内の学校では、日本人の教師が日本語で行います。どれくらいプログラム本来の良さが結果としてあらわれるかは未知数のように思います。また、インターナショナルスクールではIBDPスコアの実績を上げるためには、経験のある教師(高額)を引き抜くのが学校経営として一般的な戦略と聞きます。つまり、教師による差が大きいプログラムだとも言えるのでしょう。できれば、タイやマレーシアのようにインターナショナルスクールを誘致する形でもIBプログラムが身近になるのも良いようにも思うのですが、みなさんはどう思われますか?

引用元: Yoshiko Matsueさま著

https://note.com/ezmom/n/n79a30324b6fd

株式会社の小学校に通わせる親御さんが続出するほどになった、インター小学校進学。

教師の育成は喫緊の課題に見えますが、制度の問題にも高い壁が!

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

インターナショナル小学校、願書のコツはこちら



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