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親子国内留学ー12月の気づき

2022年4月より国内親子留学中。

年末に入り、とうとう学校から手紙がきた。
全校生徒あてだと思われるが、来年度継続して在籍するか転校するかの予定を問う手紙。小規模校だけに、来年度の学級・教員配置のために年内から準備を進めたいようだ。

たくさん考えて、葛藤を経て、来年度の継続はしないことを決めた。娘は残りたいと言った。私も娘の気持ちを叶えたい思った。ここでの親子での暮らしにも慣れて快適になり継続もありだと思った。先生達からも「来年もいてほしい」とラブコールをもらい、心のなかは「もう1年いようかな」と思っていた。

でも父親はそうはいかなかった。それはないとすぐに却下された。そこで目が覚めた。

そこからは自分を納得させるための理由ばかり探した。事実になり得るのかは知るよしもないけれど、期間限定でいるから周りから大切にされて優しくされているんだよ、と。新年度、先生の入れ替えがありクラスも変わったら今と同じように楽しいという保証はないんだよ、と。2年目は1年目ほどの新鮮さや成長は得られないんだよ、と。

その時、何も行動していなくても、心が変わるだけで周りの景色の濃度は変わるんだと感じた。もう無邪気に楽しみだけを追いかけていた季節には戻れない。私たちはこの山を下りはじめているんだ。

学校からの手紙に3月で転校する旨を記入した。わざと何も感じないようにそっけなくペンを走らせて。子どもにも、普段の提出分と同じように託した。

数日経って、いつもは提出物をさっさと出す娘のランドセルからその手紙が残っているのを見た時。ドキっとした。親の決断に対して大きな感情を見せなかったけれど、そのまま包まれて流されていくしかない子どもの中に何か思うところがあったのか、なかったのか。もう敢えて尋ねることはしなかった。

そして、いつからか先生達からのラブコールももう聞かれなくなった。
そんな12月。


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