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ライターに必要な真の「センス」とは?ミーハーになることから始めてみよう。

こんにちは。エディマート代表の鬼頭です。

フリーのライターを経て編プロの経営者となった私が、自らの経験から体感した「こうしたら、仕事が増えた!」について、僭越ながら記事にまとめさせていただいています。

今回は「適応力」にひもづく、センスの磨き方について。

以前の記事で、ひとつの業界・お客様・案件に固執することは、ライターとして生きていく上で、リスクが高いと書きました。

リスク回避のために「適応力」が必要だと考えていますが、センスを磨くとはどういうことでしょうか。

簡単にまとめると「ミーハーになる」がその答え。さっそく解説していきますね。

1.ライターは専門性より汎用性

以前の記事の繰り返しになりますが、私は世の中がめまぐるしく変わる以上、ひとつのジャンルに固執するよりも、社会の流れに順応したキャリアを形成したほうがいいのではと考えています。

私自身、特定の業界を専門にしているわけではありません。20年ほど前にそのような状態でフリーランスとして起業したのですが、当初、周りのライターさんに「自分はこの業界が得意です」という方がたくさんいて、正直焦りました。

特に、エディマートがある愛知県名古屋市は自動車産業のメッカということもあり、そちらを専門としている方がたくさん。かといって、付け焼き刃で専門性を高めても太刀打ちできません。そこでとったのが「汎用性を高める」という作戦です。

実は私、好奇心が旺盛でありとあらゆるホビーに手を出してきました。
参考までに、新旧手を出したホビーを並べてみます(笑)

<コレクション>
ミニカー、古本、岡本太郎、街の誤植
<アクティブ系>
バイク、キャンプ、ゴルフ、ランニング、自転車、筋トレ、ジェイボード、史跡めぐり
<クリエイティブ系>
うどん打ち、料理、ステッカーづくり、本棚づくり、パラコード編み物、インテリアDIY、レゴ、プラモデル、Youtuber、ギター、ハーモニカ

ちなみに文学に疎く読むのは雑誌ばかり、音楽に関しては好きなアーティストがいても基本的にノンジャンル。映画はよっぽどの話題作しか観ません。

これって、ライターとしては致命傷でしょうか?

2.ミーハーだからできた、ライターから経営者への転身

どっぷりとハマる趣味が少なく、本も音楽も映画も何かにこだわるというよりは、まんべんなくさらって人より少し詳しい程度。特に専門性があるわけでもない私が、ライターとしてどうだったかといえば……約20年にわたり仕事に困ることはありませんでした!

もちろんこの20年間にはいろいろなことがありました。雑誌の廃刊、連載の終了、担当者の離職や異動にともなう付き合いの断絶などなど。

それでも仕事が続いたのは、この「ミーハー精神」であらゆるジャンルの仕事に興味をもったことと、その仕事を極めようと瞬発的にがんばったことにほかなりません。

おそらく、ひとつのジャンルの専門性を高めようとしていたら、こうはいかなかったと思いますし、私の周りのライターさんで忙しくされている方はみな、少なからず「ミーハー精神」をお持ちだと感じています。

ミーハーになるということは、興味をもとうとしたり、好きになろうとしたりすること。これって発注者側の視点に立つと、とても大切なポイントなんです。

私もディレクターとしてさまざまなライターさんにお仕事を依頼しますが、否定から入る方もなかにはいます。そうすると、「このライターさん、仕事を前向きにやってくれるのだろうか」という不安が先に立ちますし、次同じ仕事が来てもお願いしようとは思いません。

あらゆることに興味をもち、好きになろうと努力してみてください。仕事が終わるまでの間でも構いません。私はこうすることで、驚くほど仕事が増えました。

3.「センスを磨く」を勘違いしてはいけない

クリエイターにはセンスが必要でしょうか?
そもそもセンスとは何でしょうか?

ライターさんの中にはたまに、「人とは違う自分オリジナルの文章を創造する」ことをセンスだと思っている方も見受けられます。

もちろん、名指しで仕事が来る方なら、それこそ求められているその人の「センス」かもしれません。

でも、みなさんにお願いされる仕事をよく考えてみてください。
求められているのは、ライターの存在感ではなく、ターゲットに的確に情報を伝える力ではないでしょうか。

私は職業ライターに必要な「センス」とは、場の空気を読む力や、求められるミッションを見誤らない嗅覚だと思っています。取材やライティングの場数を踏むことで養われていきますが、手っ取り早いのがミーハーになって、あらゆることについて人以上の知識を蓄えること。

私は本も音楽も映画も専門性はありませんが、そんじょそこらの人よりは詳しいレベルになるよう情報収集は欠かせません。
流行りものにもすべて手を出します。ポケモンGoやドラクエウォークで街に出ましたし、タピオカやBTSも娘と一緒に楽しみました。オリンピックがあればビール片手にテレビ観戦、最近はキャンプにはまり、焚き火に癒やされています。

やっていることはミーハーですが、続けることでさまざまな知識や経験がストックされ、場の空気を読む力や、求められるミッションを見誤らない嗅覚は、人一倍養われたと自負しています。

ちなみに「人とは違う自分オリジナルの文章を創造する」ことがどうかといえば、結果的に副産物として磨かれました。今では指名で仕事をいただくことも少なくありません。

サービス精神をもっていろいろな仕事を経験すれば、センスも文章力も自然に磨かれていくと思っています。

4.まとめ

いかがでしたか?

「適応力」を高める方法のひとつとして、センスを磨くことを提案させていただきました。

その「センス」は独自性というよりは、場の空気を読む力や、求められるミッションを見誤らない嗅覚であり、あらゆることに興味をもち、一般の方よりは詳しい状態になるよう意識することで磨かれるとまとめています。

オリジナリティにこだわりすぎると息が詰まってしまいますよね。
いったん肩の力を抜き、あらゆることに興味・関心をもつことから始めてみてはいかがでしょうか。


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