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企業の目的は顧客の創造。仕事の本質は問題解決であり、価値を創造することである。有名なドラッカーの言葉である。では商売はというと「価値の交換」であると思われる。「価値」というものはモノにもありコトにもある。つまり、「価値」というのは「感動」にあって、モノやコト自体にあるわけではない。個の感情の部分である。至極納得するものである。

そして、商い(商売)を行う上で最も重要なことは「利益の最大化」である。これは、住宅産業にあらず飲食産業しかり、町場の八百屋でも同様である。全ての「商売」の法則なのである。この単純な法則が長続きをしないで、業績不振などによって倒産に陥ってしまい廃業となるケースが多くあるのです。企業の平均寿命的なデータがあり、中でも30年以上も継続できるのは3%とか5%などと言われており、他にも3年説、5年説、10年説など、どのデータの根拠が正しいかとはおいといて、現実的に企業が長く存続できることは、とても大変な事なのです。圧倒的なリーダーシップを発揮できる創業者が健在だとしても、いずれどこかで引退するでしょうし、引き継いで行ったとしても、様々な社会情勢や経済事情に見舞われることになります。冒頭に記したように、利益の最大化を図る上で、規模を大きくすることも大事だが利益が生まれなかったら社員の雇用にも支障が出るどころか、肝心のお客様へのサービスが停滞する事になってしまいます。そうなると、市場から淘汰される事に繋がり、負の遺産を築き上げることになるのです。商売は需要と供給のバランスによって、この原理原則論をどこまで継続的に維持又は向上できるかに尽きる。産業には成長期もあれば成熟期があり、衰退期という時期がある。この波(需要と供給)に乗るように企業にも創業期があり、同様の成長期、成熟期と辿っていくのであるが、闇雲に規模を拡大する事もできるし、法外な利益を得ることもできる。老舗と言われる定義は、30年以上継続できる企業とある。数十年、百年単位で持続可能な経営の在り方を追求するのであれば、売上の拡大よりも利益水準の確保、つまり「適正価格」を設定できるかどうか、また、時流に対応できる品質を維持できるか、商品を提供できるか、また、そのミッションを声明として掲げられるかどうかであろう。

会社の成長は経営トップの資質が最も大きな影響力を及ぼすものだが、組織を成長さえる上では経営幹部含めた社員の育成に左右されると良く言われます。トップが末端まで目が届くのは、何人まででしょうか。30人とも言われているし、50人とも言われています。どんなに頑張っても組織全体を見れるのは、せいぜい100人程度が限度とも言われています。これらは業種にもよるのでしょうが、住宅(建築)業界に至っては、売上高として約30億前後でしょうか。ただ、この時点で色々と手を加えていては遅すぎるのであり、望ましいのは経過地点にあるべきです。もしくは「階段の踊り場」を見つけることである。新たなステージに向けて過去を振り返り(反省点や課題点)、そして新たなヴィジョンを掲げ上げあらゆる面において再構築する必要があるでしょう。勝つことだけが意味するものでもなく、負けない事も大事なのです。つまり、「勝つ戦略」もあれば「負けない戦略」もあるということ。

中でも、中堅社員の育成、役職者やリーダーとなる各部門の責任者、そしてトップの補佐というか意思疎通がしっかりしている執行スタッフの体制を講じることができる幹部(執行役員、上位役職者など)を育成することです。これはトップの仕事でもありますが、ヴィジョンさえ明確にしていれば、自ずと自立できる社員は育って来るでしょう、逆に付いていけない社員も出て来るでしょう。そして、引き寄せの法則による共感性を持って新しい社員も集まって来ます。

その為には、各スタッフがビジョンを共有できること、そして、常日頃から何事にも目的、目標を先に明示しなければなりません。目的も言わずに、また新たに執行する業務によってなにが改善され、成果(効果)が得られることも言わずに、指示を出す人を見かけることがあります。論外ではありますが、もちろん、そこの部署は無法地帯状態であり、業務をこなすことはできても仕事ができないので、このようなコロナ禍における社会情勢の「変化」、又は組織改革における「変化」には対応することができない。恐らく理解することさえ不能と言わざるを得ない。このようなスタッフが大勢いて、業績が上がることはないだろう。一時的なカンフル剤のような刺激を与える出来事があったとしても、それが対処療法であって根本的解決にはならない。また、車の免許と同様で取得後一年前後くらいが一番事故率が高いと言われています。運転技術が未熟(経験不足)なのに「頭」で過信してしまうパターンです。ビジネス社会においては、新人社員よりも一般社員の方が、この傾向が高いのです。だからこそ、常に勉強することが大事です。何も難しいことではありません、外に目を向けて異業種交流等もあるでしょうが、何よりも良い「師」が目の前にいるはずです、経験豊富な先輩は目の前にいます。百戦錬磨の社長や幹部が目の前にいます。そして、本を読むことを進めています。良書も経験値に基づいて出会うことでしょう。お昼ご飯よりは少し高めですが、飲みに行くよりは安価です。最近では多様なデジタルブックや、サブスクリプション形態の読み放題アプリがたくさん出ています。いつの時代も勉強している人(学ぶ姿勢が高い人)と、勉強していない人(学ぶ姿勢が低い人、自分が全て正しく、否定をする人)では、人生において大きな差が出ること、人望の差が出ること、徳の差が出ることと言われています。そして、顧客属性の分類としても顕在化されています。勉強とは個人の成長の「投資」でもあるのです。

現在、新型コロナウィルス等の影響で、社会構造全体がバージョンアップすることが求められている。企業の働き方なども大きく変化すると思われるが、こういう時代だからこそ、コミュニケーション力が求められるものである。つまり、コミュニティビジネスが重要視されるのである。デジタルになりリアルな対面や会話はできない。その場における臨場感や空気感を感じることも演出することもできない、息遣いの表情さえマスクに覆われてしまって判別することもできない。要するに情報は理解できても、感情は理解できないのである。だからこそ、コミュニティの重要性を認識することである。

社員とのコミュニティ、お客様とのコミュニティ、家族とのコミュニティ、そして、自分と向き合うコミュニティを育てよう!(総じて自己肯定感とも言う)

20210303