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「邦キチ」への評価で男性を振ってしまったことがある

この間、従姉妹が結婚したという報告が届きました!めでたい!私より1個下の彼女は昔からリア充だったので逆に今まで結婚してないのが不思議なような子だったのですが、それはさておき、結婚のきっかけはマッチングアプリでの婚活だったらしいです。

私も以前はマッチングアプリに登録したり婚活パーティに参加したり、結構頑張ってた時期がありました。今思うとそこまで結婚したかったかというより、ちゃんと恋愛をしてみたかったんですよね…。(別の機会にnoteで書こうと思いますが、いい歳して実は一回も恋愛をしたことがないのです)

んで、無理して色々やってみたけど、恋愛どころかちっといい雰囲気になることもなく、全然だめで疲れてしまい、もうさっぱり活動してないです。そういう生き方でいい…。いつかご縁があればとは思ってはいるけれども…。

婚活をやってる中で、一回だけ明確に「お付き合いしませんか」と言われて振ってしまった方がいます。(ほとんどは一度会ってそのあとメールだけしてそれっきりパターン)その方とは3回くらいお会いしたんで、向こうも行けると思ったのでしょう。でも私の方では2回目会ったときに決定的なことがあって、(次お会いした時にお断りしよう)って思ってたんですよね。

その方は漫画が好きということで、お互い漫画の話で盛り上がりました。お互いにオススメ漫画を紹介したり、会話は普通に楽しかったです。優しかったし。んで、初回私が紹介して、めっちゃ食いつかれ、2回目にお会いしたとき「読みました!めっちゃ面白かったです!」と言ってくれたのが「邦キチ!映子さん」だったのです。

「邦キチ!映子さん」とは、ニッチな邦画のニッチな部分をこよなく愛する主人公、邦吉(くによし)映子さんが、「映画について語る若人の部」の部長、小谷洋一と出会い、割と「一般的な映画好き」の感覚の彼に、偏狭な邦画愛全開のプレゼンを行う、「掟破りの邦画レコメン漫画」(1話煽り抜粋)です。何しろ邦画のチョイスがすごい、1話から「実写版 魔女の宅急便」ですよ!

とにかく映子さんの邦画へのマニアックな愛がすごすぎる!作者の服部先生のことも昔ジャンプSQでやってた「かおすキッチン」の時から好きだったので、めちゃくちゃハマってしまい、毎回楽しみにしている漫画なのです。普通だったら「クソ映画」と散々言われるアレやらソレをめちゃくちゃ熱くプレゼンしてくれるので、「確かにあれ面白かったな」とか「そこに注目する!?」とか「これは見てみなきゃ…!」と思わされるのです。

で、なんでこの漫画をおすすめした方を振ったのかなんですけど。その「面白かったです!」の後に「めっちゃ邦画をdisってて!」て言われたことが決定的だったのです。

え?disに見えたの?この邦画への偏狭な愛溢れるプレゼンに対して??作者が邦画をバカにしてると捉えたの???ていうか、あなたは「それ」を「面白い」と捉える人なの?????って脳内がハテナでいっぱいになって地雷が爆発してスーーーーっと気持ちが南極大陸くらいに冷え切ってしまったのです。振った時に理由はそれだとは言えなかったですけど。

なんか、同じものを見て同じものを面白いと思っても、決定的に感覚が違う人っているんだな、きっと分かり合えないな、と思ってしまったんですよね。

私が邦キチで一番好きなのは「他人の『好き』を否定しない(馬鹿にしない)」ところなのです。部長は邦キチの邦画愛に訳がわからなくなっていながらも絶対否定しない、他にもアジア映画を愛する子や、イケメン好き、映画部のライバルに「特撮部」「女児アニメ部」なども出てきますが、誰も他人のプレゼンを一切否定しないのです。(かと言って進んで見ることもなかったりする)「好きを否定しない」これって最強じゃないでしょうか。

この部長の叫びが一番この漫画で好きなところなんです。

人間誰しも物事の好き嫌いはあって、それに対しての感覚もみんな違ってて当然だと思います。でもなるべく自分が一緒にいる人とは、感覚が近く、違うものが好きでもそれを否定しない人がいいな、と思った出来事でした。

(ちなみに彼は私の地雷を踏んだ以外は普通にいい人だったので、多分今頃はもう彼女できてるんじゃないかな〜、幸せになってたらいいな、と思ってます。)

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