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And the livin' is easy

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他のクリエイターさんの記事で感銘を受けた記事。ブルース調。
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2021年12月の記事一覧

残されたもの The rest of the time

最後の時間っていうのは The last time 天国へ行く人の為にあるのではなく Not for those who go to heaven 残された人の為にあることを知った I knew it was for those who were left behind たぶん本人は Maybe you yourself もう違う場所にいるんだ You're already in a different place 私の覚悟を待っているのではないか Isn't it

わたしは狡いから。

ごめんなさい、私はあなたの気持ちに報いることができない。 純粋で鮮やかな色を纏った瞳が、私の身体を隅々まで刺す、刺す。 大きな感情には力がある。私はその強さだけで骨抜きにされてしまいそうになるし、うっかり受け入れてしまいそうになる。しかし、それは決して許されないこと。たった一つしかない私の右側にある枠は、すでに埋まってしまっているのだから。 そのことを知っていながらも。あなたはどれだけの時間、その想いを募らせてきたのだろう。それはどんなに果てしなく、苦しい戦いなのだろう。

noteに転がり込んで転がって

中年男性は変化しない。 世の物語の主人公は思春期から30代。 本棚にある小説やまんがを眺め、そして今まで見た映画を思い出す。中年男性が主人公になるものは少ない。あったとしても彼らは薄らぼんやりしている。そう、中年男性は物語にならないのだ。 物語とは、主人公が何かをきっかけに選び、変化をする。 変化出来なくても、もがく。呆然とする。 中年男性は選択しないし変化しない。変化できなくても、もがかないし、呆然ともしない。その場にいるだけだ。 一概には言えないが、中年であっても女

2つの鋼

ある年の12月31日が終わる頃。 4℃と表示された薄暗い冷蔵庫の中で、魚から出るワタ(内臓)と大量の血と頭にまみれ、手鉤を持って50キロ近くなる最後のプラスチック製の樽を動かしていた。 __________ 高校も卒業間際、後輩の紹介により、魚屋でアルバイトを始めた。 ただ時給が高いという、シンプルな理由で。 魚屋といっても、バイトがやることは店頭の対面売りと、職人が次々に魚を卸した際、樽に溜った魚のワタを、ひらすらゴミ捨て場へ運び続ける。 野球で鍛えた身体でも、慣