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続・服は脱いだけど

先日投稿した

うつ症状で風呂に入れなかったエピソード記事について、

高梨奈央子さんがTwitterで私の記事をシェアしてくださり、

さらにはご質問もいただいたようで、

うつの患者さんについて理解してくださろうとする姿勢が

大変うれしく思いました。

■ 当該記事はこちらです 

■ ゆんさん、ご質問ありがとうございます。



個人の見解も含みますが、

「やりかたなどを書いて見えるとことに貼っておく」

のは、対策の一つになると思います。

症状や程度に差はあれ、

うつは意欲低下だけでなく判断力の低下も伴うからです。


このときに、本人に支持的に関わること、

ペースを守るということを

ぜひ大切にしてもらいたいです。


ここではお風呂について取り上げますが、

他のことでも応用はできると思います。

家事がどの程度できるかも一つの指標になるかと思います。


意欲低下と行動制止

なぜ行動制止に至るのか
精神科の先輩看護師からは、こう教わりました。

意欲が低下する

→考えようとする意欲が低下する(脳が考えたくなくなる)

→思考力が低下する

→判断力が低下する

→判断ができないので行動制止する


うつの時には「退職」「転職」「大きな買い物」など重大な決断は下すな、

とよく言われるのはこのためです。

判断力は低下しているのにもかかわらず

気持ちは悲しみ、焦燥感や罪悪感、不安でいっぱいで休めていません。


入浴はたくさんの判断が必要な行為

入浴するとき、一連の動作は無意識にやっていますが、

実は数多くの判断でできています。

順番はどうあれ、

服を脱ぐ。
風呂場に入る。

その前に、すぐに体を拭けるように
タオルを用意して。
あ、新しい衣類もないと困るな。
下着はどれにしよう。

風呂場のドアを閉める。
お湯を出す。湯加減は?

さて、どこから洗う?
顔?髪?体?

顔を洗うのはボディーソープで、
髪を洗うのはシャンプー。

などなど…たくさんのことが、判断によってなされます。

そして、上がってからも
体を拭いて更衣する、
髪を乾かすなど、

判断を伴う作業が待っているのです。


一連の動作を文字に起こすと、読んでる方も疲れてきますね。

判断力が低下した状態では、

この一連の動作が、組み立てられなくなることがあるのです。

一方、最初のとりかかりさえ掴めれば

あとは流れに乗れる場合もあります。

他には、本人はできているつもりでも

全然洗えていないとか、泡が流せていないこともあります。



支持的に関わる

「やりかたなどを書いて見えるとことに貼っておく」

のが「対策の一つになる」という表現をしたのは

症状には個人差があるからです。


貼り紙があることで安心できる人もいるでしょうし、

かえって自尊心が傷つく人もいるかもしれません。

カレンダーに入浴日を書いてあると安心する人もいますし、

それが目に入ると「明日はお風呂だ」と前日から緊張する人もいます。

個人差、個人のペースに合うかかわりができれば

安心してもらえると思います。


入浴できなくても否定はせず

「今日は体拭きにしておこうか」

「午後なら入れそうかな」

などの提案をしてみるのもいいと思います。


風呂場まで行けたら、その行動を支持してください。

本人が自己肯定感を持てることが大切です。

しんどいのに風呂場まで行けたってすごいことなのです。


おすすめチャンネル

■ ほっしーのメンタルハックちゃんねる
ほっしーさんは、うつ病になった経験があり、現在も治療中です。発信することがご自身にとっても良い刺激になっているようです。コメントでも多くのうつ患者さんがほっしーさんに助けられています。ほっしーさんは医療者ではないのですが、体験から得たものは豊富で勉強になります。
うつ病はだれでもなりうる病気です。
うつ病について、ちょっとだけ知る機会を作ってみませんか?


最後に

当方のTwitterは鍵アカウントのため、
noteでの回答とさせていただきました。
SNSに疲れてしまうタイプなので、何卒ご容赦ください。

それと、思ったことを伝えるまでに時間がかかるので、
Twitterのようなスピーディーさが求められる
ツールはまだ自分には厳しいと思っています。
noteでアウトプットの訓練中の身です。
noteでもつぶやけるようにしたいです。

個人の体験をもとに書いているので、これがすべてではありません。

でも、知ることが理解につながります。

奈央子さんからご連絡いただき、

驚きましたがうつ経験者として大変嬉しく思いました。

こちらも勉強になりました。重ねてお礼申し上げます。


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