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森田未来プロジェクト〜ウェルビーイングなまちづくり探究〜(1)

2022年5月19日(木)春の校外学習
森田中学校第2学年の子供たちは福井市内で校外学習を実践した。
実行委員の子供たちが設定したテーマは
「MISSION change the Morita 〜深めよう愛郷心〜」

図1 校外学習テーマ

昨年度、森田公民館と一緒に取り組んできた「もりたSDGsプロジェクト」を通して得た視点をもとに、さらに探究を広げ、深め、自分たちが森田地区に貢献できること、まちづくりに参画できることはないかと調査活動や取材にこの日取り組んだ。
省察的実践記録として、子供たちや同僚たち、そしてお世話になった地域企業や大学の方々とのこれまでの取り組みを振り返る。


令和4年4月、2年生として進級し、新たな学校生活を始めた子供たち。森田地区の児童生徒数増加に伴い、今年度から全学級5学級となった。ちなみに、4年後には新森田中学校の新校舎が天池に新築されることも決定した。現在の森田中学校は第2森田小学校(未定)になる予定である。県内では統廃合の学校がある状況の中、特異な現状の地区である。新幹線開通に伴い、新興住宅も多いため人口も増加しており、地域コミュニティとしても変化している。

さて、昨年度は総合的な学習の時間を中心に「もりたSDGsプロジェクト」というテーマで、公民館や地域の企業の方々と連携をとりながら探究学習を行ってきた。公民館の館長や主事さんの支援のもと、年間を通じて発展的に取り組みが展開され、昨年度末には1年間の活動を振り返ってリーフレットが作成された。そのリーフレットは公民館より森田地区全戸に5月に配布された。主にSDGs17の目標のうち5つの目標をこれからの森田地区の核となる取り組みとして提言がなされた。
森田公民館 http://morita.cf0.jp/education.html

4月教員のメンバーも大きく変わり、これまでの取り組みをつなげ、さらに新しいことに子供たちと一緒にチャレンジできる探究学習が展開できないか思案がなされた。まずロングスパンな活動のデザインとして、5月の校外学習へ向けて、活動をどう展開していけるかが、教員チームにとっての大きな課題となっていった。

主題をどう設定するか

教師からトップダウンでテーマや課題が降りてくるのではなく、子供たちが自分事として学習や活動を捉え、活動の展開に参画できるような教育活動のデザインを同僚たちと考えていくことになった。4月当初「ウェルビーイングなまちづくり」をテーマに何か活動が展開できないかと提案したものの具体的なイメージはあまりなく、また同僚たちもそれぞれこれまでの経験や観点、教育観、価値観、子供観が違うわけであり、まずは同僚たちの中での合意形成が重要となっていった。

リーフレットも作成してみたものの、どのように効果的に配布し活用していくのかについてもまだ議論がすべきであることが学年会(学年ミーティング)なでで話合っていく中で気づかされた。テーマをどうしたら子供たちと一緒につくることができるか、納得して活動をみんなで進めることができるかが、4月の大きな課題となったと振り返ると感じる。

森田地区の課題を探そうと、「子供たちが保護者に土日に質問してみては」と言う案も出たが、保護者も土曜日、日曜日は忙しいのではないか、また保護者任せになってしまうのではないか、などの声も同僚の中で上がり、やはりまずは教師側で、子供たちの声を聞いて大枠を設定する必要があることが実感できた。

何のために校外へ行くのか。校外学習に行くことで次にどのようなことがつながってくるのかということを考えなければならなかった。まずたたき台としては県立大学の先生や地元の人や企業、校区にある仁愛女子短期大学の先生そして学生の方達と連携した活動ができないかという案があった。

しかし、なかなか方向性を揃えるのは容易ではなかった。しかし、動きながらも次第に合意形成がなされていった。続きは次回(とりあえず2022年5月21日執筆)

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