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サポーターを長く続けられるのはなぜか?「魅力は水面下にある」サポーター氷山理論で考える。

サポーターには「ゴール裏3年周期説」という定説がある。ゴール裏のメンバーは3年間で入れ替わるというものだ。アツく短期間で燃え尽きることがサポーターの華なのか? 果たしてそれは幸せなことなのか?一方で、この道二十年、三十年というベテランサポーターも多数存在する。なぜ3年間でスタジアムを去るサポーターがいるのか?なぜ、長く続けられるサポーターがいるのか?その分かれ目は!?

「ゴール裏3年周期説」をサポーター氷山理論で説明する。サポーターを長く続けられる魅力は水面下にあるのだ。

「サポーター」と聞いて、あなたをどのような姿を思い起こすだろう。ゴール裏で飛び跳ね、声を振り絞り声援を贈り、選手バスをチームカラーのディスプレイで迎え入れ・・・。勝利のために、全身全霊を賭けて応援する姿が、まず脳裏に浮かぶのではないだろうか。自分の応援が、愛するクラブの勝利に結びついたと思える瞬間や、選手・クラブ関係者がゴール裏の応援に感謝の表現をしてくれたときに応援のカタルシスを感じる。そんな経験を私もしてきた。

バージョン 2

スタジアムでの応援で得られる満足は、なにものにも代えられない。しかし忍耐力も必要だ。

ホームスタジアム、アウェイスタジアム共に、すべての試合をスタンドから応援するゴール裏のサポーターを続けるためには時間、金銭、精神の多くを費やさなければならない。忍耐力の限界を超えるとスタジアムから離脱することになる。この限界が、スタジアムに通いはじめてから概ね3年間で到来することが多いため、サポーターには「ゴール裏3年周期説」という定説がある。なぜ、スタジアムから離脱してしまうか?それは、スタジアムでの応援で得られる満足だけしか知らないサポーターの悲劇といえる。何らかの事情でスタジアムに行くことができない日が増えると「ゴール裏で応援し続けられなくなったら自分の居場所はない」「ゴール裏で応援し続けられなくなったら頑張っている仲間に顔向けできない」といった心理が離脱という結論に至らせてしまうのだ。

スタジアムでの応援で得られる満足は「氷山の一角」。それに気づいた人はサポーターライフを長く続けられる。

氷山理論

当初3年間のゴール裏サポーターライフの間に水面下にある魅力に気づかないと、冷たい氷の壁にぶつかって沈没してしまうサポーターが多い。

サポーターライフの魅力は仲間の輪にもある。スタジアム外の連携で得られる満足を知るとサポーターライフは長く続く。

サポーターは多種多様な価値観を持った人の集合体だ。共通項は「同じクラブを応援している」ということだけに過ぎない。ただ、その共通項から、たくさんの仲間の輪が無限に広がっている。

長くサポーターライフを続けている人は、スタジアム内だけではなく、スタジアム外でも仲間の輪の広がりを持っている。試合にない日に酒場で飲んだりすることは当たり前。仕事を受発注する関係になっていることすらある。住んでいるエリアは全く違うけれど、お子さんが仲良しになり一緒に子育てをする仲間になっている家族もいる。ずっとスタジアムには来られないけれどネットでつながりを保ち続けている人もいる。そんな人が、ふっと5年ぶりにスタジアムに帰ってくることもある。「週末の家族」のような存在だ。

氷山理論シーン

ゴール裏で忍耐力をすり減らしながら応援し続けているサポーターには、氷の壁にぶつかる前に、ぜひ、水面下の魅力にも気づいてほしい。水面の上と下は両立する・・・というより分離することはできず一体だ。自分の居場所は必ずどこかにある。そして・・・

水面下の魅力は氷山の一角」よりもずっと深くて大きい。その大きさが選手にパワーを与える「氷山の一角」を支えている。

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最後に、新型コロナウイルスとの戦いが続くサポーターへ。

サポーターが選手を支えるのはスタジアム内。サポーター同士が支え合うのがスタジアム外。

新型コロナウイルスの感染拡大で、サポーターはスタジアムに足を運ぶことができない。しかし、氷山の水面下にあたるスタジアム外の連携がサポーター同士を支えている。これまで自分が恵まれた環境の中でサポーターライフを続けてこられた幸運と仲間の支援に感謝する。いつの日か、またスタジアムで再会しよう。





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WE Love 女子サッカーマガジン主宰。元なでしこリーグ冠スポンサー担当者。著書「横浜F・マリノスあるある」「サポーター席からスポンサー席から: 女子サッカー 僕の反省と情熱」「日本のサポーター史」等。FIFA女子W杯は2007,2011,2019を現地観戦。