好きこそ人生の上手なれ~キラキラムチューを観て~
先日放送されたNHKスペシャル「キラキラムチュー~発達障害と生きる~」を観た。以前Eテレで放送されていた「キラキラムチュー」を再編集し、発達障害についての最新研究を入れたバージョンになっている。
「キラキラムチュー 〜発達障害と生きる〜」 - NHKスペシャル - NHK
Eテレの「キラキラムチュー」の方も観てたんだが、Eテレでは鉄道や数字など、好きなものに夢中になる発達障害の子供たちを中心にフォーカスしていたが、NHKスペシャルでは発達障害の子どもたちへの支援のあり方について焦点が当てられていた。
中でも驚いたのは、発達障害の子ども向け学習塾や児童発達支援事業所など、支援するための環境が整ってきているというところ。私が小さい頃は、まだまだそんな施設なんてなかったからさ。今の子たちがすごくうらやましいと思ってしまった。
だけれども、発達障害の生きづらさを少しでもラクにするためには、支援の環境を整えるだけでなく、好きなことや興味のあることを見つけるというちょっと違ったアプローチだった。今回登場した4人の子どもたち全員それぞれに夢中になれるものがあって、とても生き生きして見えた。
最新の研究データでも、社会参加や自立した生活に満足している人たちの多くが好きな趣味を持っている人たちだったという結果が出ている。もちろん、家族や同じ趣味の人たちといったまわりからのバックアップもあってのこともあるんだろうけど。
確かにつらいことや大変なことがあっても、好きなことや夢中になっているものがあると、それを支えに生きていける。私の場合、小学校の時にマンガや大河ドラマを通して歴史と出会っていなかったら、いったいどうなっていたんだろうなと思うときがある。歴史と出会えたことをきっかけに大学に行けたし、社寺巡りや博物館めぐりも楽しいし、今では落語や歌舞伎にまで興味が広がるようになった。
好きなことは、生きるためのうるおいにもなれば、道しるべにもなるし、可能性にもなる。好きなことが見つかったおかげで、ここまで生きていけたと本気でそう思っている。
すぐにとはいかないと思うが、好きなことや夢中になれるものがひとつでも見つけることができれば、人生が良い方向へ変わっていけるだろう。この番組を通して、発達障害の生きづらさを打開するためのひとつのヒントが提示されたと思う。ただ、登場した子どもたちのほとんどが男の子だったのが唯一の不満かな。女の子も一人ぐらいは登場しても良かったのではと感じた。
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