入れてよ…

2014年6月30日
久しぶりに遭遇しました。
「入店拒否」
車いす何人かで行ける居酒屋って、ないんですよ。
ほんと。
ほとんどの居酒屋は、車いすユーザーには狭すぎる。
1人か2人なら、まだ入れるけど、3人、4人になってくると、難しい、っていうところも多し…。
でも、最近、東大和市駅前に、
「車いすユーザーイケるでしょ!」っていう居酒屋発見!
ほとんどお座敷なんだけど、真ん中に大きなテーブルがあって、10人くらい座れるの。
一度予約して行ってみたら、割とスペースも広めだし、料理も美味しくて、みんなで気に入った訳です。
で、今回も、「あの店行こうぜ~!」ってなって、入ろうとしたら、お店の店主が入口で、
「車いすの方たちねぇ…
金曜日とか土曜日は、お客さんがいっぱい来るから、ちょっと狭くなって、人が通れなくなっちゃうんだよねぇ…。
平日ならいいんだけど…ちょっと土曜日は困るんだよねぇ…。」
とな。
いやいや、前回土曜日だったけど、車いす3人で入れたでしょ。
あの時、そんなに通せんぼ状態じゃなかったでしょ。
っていうか、もし邪魔なんだったら、なんでその時に言ってくれなかったのよ。
そして瞬時にいろいろ作戦が頭を駆け巡る。
1、「なんだとこのやろー入店拒否する気か!?
障害者権利条約を批准した今や、邪魔だから拒否は差別にあたるんだぞ!(怒)」
と、真っ正面から闘う。
→入店拒否の背景がまだ特定できておらず、明確ではないので、ただの暴れん坊障害者に見られる。
お客さんからクレームがあったのか、
店員さんからの訴えなのか、
店主が気になったのか、
はたまた実はスペースの問題じゃなくて、障害者がじゃんじゃん来ると他のお客さんがびっくりしてお店の印象が悪くなると思ったのか?
ちょっとまだ分からない。
闘うポイントがズレると余計な労力を消費するので却下。
2、「そんなこと言わずに、どうにかしてもらえませんかねぇ、
ここのお店、大好きなんですよー。
お料理も美味しいし。
他のお店、段差があったりして、
なかなか入れるところないんですよー。
なるべくテーブルにくっついて座るからさぁ~。」
と説得、交渉を開始する。
→「ど~しよっかなぁ…どうなのかなぁ~…。」
って迷いの余地が少しでも見られれば交渉してうまく説得できる可能性もあるが、この店主の雰囲気だと、物言いは柔らかだが拒否感ははっきりしてる。
グダグダ説得しても多分無理な感じ。
外、雨だし、寒いし。却下。
3、とりあえず
「そうなんですかぁ…せっかく雨の中来たのに残念で仕方ないなぁー…。」
って顔しながら引き下がる。
→店主ほっとする。
聞き分けのいい障害者達、っていう印象を与える。
その分どこか「罪悪感」みたいな気持ちを残させる(?)。
次に行った時には断りにくい(?)。
採用。
どうでしょうね?
どうなんでしょうね?
今回の入店拒否、明らかにあからさまな差別なのですが、
なんとなく、
障害者に馴染みがないからやってしまった感が感じられるんです、私。
私たちを、お客さんである前に、
「障害者来たぁ~!Σ(°□°)」
っていう受け止め方しかできなかったのかなぁ?って。
ちょっと、どうなるかは分からないんだけど、
店主、はっきり「平日ならいいんだけど…」って言ったので、
平日に通ってお店の人とも交流して、仲良くなって、障害者に馴染んでもらえたら、変わるかなぁ?
酒飲みに行くのも障害者運動ですわ…。
障害者が地域に生きるって、大切ね…。
平成28年からは、障害者差別解消法が施行されます。
障害があることを理由に、
他の人と異なる取り扱いをすることは差別であり、
改善が求められます。
でも、差別したからと言って罰則規定がある訳ではなく、
緩やかに意識改革を求める雰囲気。
今回の入店拒否のような例に対して、どんな風にアプローチしていけばいいか、今後、事例を重ねて検討が必要ですね。

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