厄が呼んだ福

2013年3月25日
川崎大師に厄除に行ってきました。
私も厄年ですが、ここ最近、特に厄厄している友人達がいて。
そのうちひとりは、もう、「きっと悪霊が取り憑いているに違いない!(爆)」
というテンションで。
「これは、ちゃんと護摩を焚いてもらわんといかん」ということになり。
まずは仲見世で腹ごしらえ。
腹が減っては戦はできぬ。
…戦か?
明治17年創業のお店で、天丼をいただく。
一人暮らしだと、天丼なんて食べる機会ないのさ。
衣はさくさく、エビはぷりっぷり、タレは濃厚で、かなり感動的な美味しさ。
悪霊が取り憑いている友人にも、
「ほら、七味とかめっちゃかけたら悪霊の力も弱まるかもしれんから…」
とか言って、鴨南蛮ソバに大量に柚子七味をかけてやる。
どのお料理もかなり素敵でした。
車いすでも入れるって言うところもポイント☆
今後、川崎大師に行く時には、あそこでご飯をする事にしよう。
うん、そうしよう。
満腹の満足で、危うくそのままお花見にでも行きたい気分になりそうだったが、
「はっ!これから戦に向かうのだった!
危ない、危ない…これも悪霊のしむけた罠に違いない…
その手に乗るか!いざ参ろう!
( ̄□ ̄9」
と、気を引き締め直す。
護摩焚きの申し込み時間直前に到着。
申し込みの時に、誕生年を聞かれたので、××年です、と言うと、
「ああ、中厄で、八方塞がりの年ですね!」って、
爽やかに言い放たれました。
「八方塞がり」って…。
そんなにはっきり断言しなくたっていいじゃないですか…。
本堂の、畳スペースには車いすは入れないものと思い、
手前のお賽銭コーナーからご本尊とお坊様達を見守るフォーメーションを組む。
悪霊の取り憑いた友人、本堂に上がったとたん、
気管切開のカニューレの中に、ごぼごぼと痰が上がってきて、
「あう…苦しい…息が…!!」
………えぇ!?悪霊騒ぎだした!?
悪霊って、カニューレの中にいたの!?
私たちが、その怪奇現象に衝撃を受けていると、
スタッフの方がするりと近づいていらっしゃって、
「あの、もしよろしければ、中に入れるエレベーターがつきましたが…?」と。
え?まぢで?(←もう悪霊の大騒ぎの事は忘れてる)
そこで、一度外に出て、隠し扉の中にあるエレベーターに乗り、初めて中まで侵入!
やった!ご利益が近くなった感じ!
たくさんのお坊さん達がいろんなお経を唱えながら、
護摩の火はだんだんと大きくなって、パチパチと火の粉が天井に昇る。
「それでは、皆様、順番にご参拝をどうぞ。」という声を機に、
沢山の人たちが、護摩の火の向こうにあるご本尊に祈願しにぞろぞろと歩き出す。
でも、どうやらその通路上に何段か段差が有り、車いすでは行けないらしい。
代わりに介助者に拝みにいってもらう。
その間、ご住職様は、護摩の火にお札をかざして、お札を清める作業。
護摩焚きが終わると、清められたお札がひとりひとりに手渡されて、終了。
さて、帰るか…と思ったその時、
参拝経路の「出口」は、段差ではなくスロープである事に気づく。
あれ?これ、行けるんじゃない?
ダメ元で、お札を配っていたお坊さんに
「あのー…こっちから入って参拝しちゃダメですか…?」
と聞いてみると、
「あ、いいですよ、どうぞ、どうぞ」と、快い返事。
わーい。
言ってみるもんだねー。
さらりとまわってみるだけのつもりだったんだけど、
そのお坊さん、一緒についてまわってくれて、ひとつひとつ、丁寧に解説が始まる。
(°▽ °
両脇の不動明王、愛染明王の説明、
曼荼羅の説明、
ご本尊の説明、
ご本尊を海から拾い上げた平間さんの説明、
ちょうど今の時期、1年に1度、
ご本尊がちょっとだけ見える御影供祭の最中であるという話、
護摩焚きの道具や方法の説明、
その他諸々、ここぞとばかりにいろいろ質問して、ご本尊を堪能しました。
なんて親切な。
その後も、川崎大師を去るまで一緒についてまわってくれて、
おみくじの説明や、経典の説明、近所の公園の紹介まで、
本当に丁寧に対応していただきました。
いやー、一言声をかけてみるものですね。
ありがたや、ありがたや。
護摩の効果かどうか分かりませんが、
友人のひとりは、なんと「大吉!」
お坊さんもびっくりなラッキー運勢☆
私のおみくじは「吉」!
2番目にいい運勢。
そして、悪霊に取り憑かれている友人は、もちろん「凶」(笑)
「大丈夫ですよ。南無大師遍照金剛と3度唱えれば吉に変わります(笑)」
と、慌ててお坊さんがフォロー。
川崎大師のおみくじは、7割が凶なんだとか。
「しっかりお大師様にお祈りをしてほしいからです」
と、お坊さんの解説。
なるほど。
川崎大師をこんなに隅々まで堪能したのは初めて。
「いつでもいらしてくださいね。
私は、大抵あそこの受付のところにいますから」
と、ウェルカムな気持ちがうれしい。
来年は、10年に1度の「大開帳」の年なんだって!
その時にだけ配られる「赤札」は、
ものすごい厄除の効果があるんだとか!
来なきゃ、来なきゃ。
うきうきしながら帰宅後、早速お札をセット。
お坊さんは、
「場所はどこでもいいんです。
 お大師様なので、毎日、丁寧に敬っていただければ大丈夫。
 綺麗な布を敷いた上にお札を据えて、毎日お水をお供えしてください」と。
うちは、家中、オカメインコのぽーちゃんがカジカジするから、ちょっと迷いましたが、
キッチンの食器棚の上にしました。
ぽーちゃん、ダメよ、お大師様カジカジしちゃ!
あと、お大師様のお水も飲んじゃダメだからね!!
厄年だからこその出会いがありました。
厄が呼んでくれた福に感謝。
さて、厄年、乗り切れますように。

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