ほわいときのこ

久しぶりに文章を書くので、お手柔らかに。

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  • 東京彩ふ文芸部

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    書くのは、楽しい。 あなたも何か書いてみませんか? 2024年1月より、彩ふ読書会は文芸部活動を行います。東京会場の読書会に過去一回以上参加経験のある方でしたらどなたでも部員になれます。入部・退部は自由です。 入部お待ちしております!

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【小説】 Fall in

    Prologue    ……次のニュースです。明日、十一月八日は大コーリン祭です。  大コーリン祭はもともと、日本を始め、アジア諸国、さらにヨーロッパやアメリカの一部にまで広まっているROU(Religious Organizations Utopia)―通称ロウ―の設立記念日であると同時に、ROUの一番大きな行事の日でした。しかし、今ではハロウィーンやクリスマスなどと同じように全員が楽しめる、一大イベントとなりました。  ここで、ROU代表・那須野さんからのメッ

    • 【小説】木になる話

       いつの頃からか育てている一本の木が、折れた。一番大きな枝に見える幹が折れた。数年前までは木の育て方を教わっていたけれど、もう一人前と認められてから、初めて折れた。今までも風が吹いたり、雪の重みだったり、もしくは大雨などで小さな枝がポキポキ折れていくことはあったけれど、こんなに大きな枝、というより幹が折れたのは、木を育て始めてから初のことだった。小さな枝が折れた後は、慰めてくれたり、補修の仕方を教えてくれたりする人がいたけれど、今はもう一人でやらないといけない。やらなきゃいけ

      • ショートショート 3本

        初めに このショートショートは、私が中高生の時に入っていた文芸部の部誌の企画として書いたものです。  「フレーズガラポン」と言って、部員がワンフレーズを書き出し、クジで各フレーズの担当者を決め、そのフレーズが必ず出てくる400字程度の作品を作る、という企画でした。私の友人の発案で部誌の四冊目から始まりました。  いかに相手に書きにくいフレーズを渡すかを考える、意地悪な高校生でした。そうすると、自ずと相手からも書きにくいフレーズが渡ってくるものです。一つ目の作品は、本当に無理矢

        • 【練習】錦糸町の夜

           ここは錦糸町の居酒屋。長机の隣の客は笑って何度も肩をぶつけてくるが一向に謝らない。こちらも負けじと無視を決め込む。  ジョッキの下の方にリキュールの色が溜まっているので、まだ綺麗な箸を突っ込み、回す。下品だなと、慌てて引き抜く。向かいの男は重い前髪をしきりにつまみ伸ばして視界を狭めているので、見えていないかもしれない。何事もなかったかのようにジョッキをあおる。 「後藤サン、久しぶり。来てくれてありがと」  男はいつの間にか前髪から手を離し、箸で氷を回している。なんだ、こ

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          【あとがき】 Fall in

          あとがきの前に  こんにちは、ほわいときのこです。  この記事を見てくださっている方は、おそらく前記事の【小説】Fall inを読んでいただいていると思います。ありがとうございます。未読の方はまずそれを読んでいただいてからの方が、このあとがきを楽しめると思います。こちらがリンクです。 あとがき   あとがきには、執筆当時何を思いながら書いていたのかなどを綴ることができればなと思っています。    前提条件として、私は中学一年生から5年間文芸部で執筆し、5作品+αの小説を

          【あとがき】 Fall in