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【あとがき】 Fall in

あとがきの前に

 こんにちは、ほわいときのこです。
 この記事を見てくださっている方は、おそらく前記事の【小説】Fall inを読んでいただいていると思います。ありがとうございます。未読の方はまずそれを読んでいただいてからの方が、このあとがきを楽しめると思います。こちらがリンクです。

あとがき 

 あとがきには、執筆当時何を思いながら書いていたのかなどを綴ることができればなと思っています。
 
 前提条件として、私は中学一年生から5年間文芸部で執筆し、5作品+αの小説を輩出してきました。中学3年間で書いた作品はシリーズものなのですが、なぜか最初の作品のデータがなくなっていたので、今回noteに投稿するのは先送りにしました。紙媒体のものを書き起こした後、黒歴史が過ぎなければ投稿しようと思っています。
 そしてこの『Fall in』は高校1年生の時の作品です。当時ハマった作家さんの影響もあり、宗教団体が絡む作品にしました。その作家さんが誰なのかは、私のTwitter(X)の #名刺がわりの小説10選 を見ればわかるかもしれません。今も大好きです。
 そんなわけで私は、6年前の記憶まで遡らなければならないわけです。
 
 当時この小説を書き始めたときは、「教室で目を覚ましたら周りのみんなが眠っていた」というシーンが書きたくてプロットを作っていました。小説のほぼ冒頭のシーンですね。出オチです。おそらく自分が授業中に寝落ちて起きた時にでもこういうことを思いついたんでしょうね。
 プロット作りでは「このシーンが成り立つには背景でどんなことが起きている?」「島田の心情の移り変わりは?」「どういうオチにしよう?」などなど、いろいろ考えていました。実は小説を書くときの一番の楽しみはここかもしれません。また、「このセリフかっこいい!」というお気に入りのセリフもいくつか思いつきました。どのセリフが私のお気に入りだったのか、皆さんにはわかるでしょうか?

 主人公の島田は、少し卑屈なところはあるものの、どこにでもいる普通の男子中学生です。このキャラクターを作ったとき、きっと無意識ではあるんでしょうが、自分と重ねてしまったなと6年ぶりに読んでみて思いました。ステータスは違うのですが、性格が私と似てますね。そういう主人公の方が小説として書きやすいというのもあったと思います。主人公の心理描写がやりやすいですからね。今後他の小説を書くときには少し自分と離れた人物を描くことを目標にしています。

 そして、この小説には宗教団体が出てきます。人間がユートピアに行くことを目指している宗教団体です。私もユートピアに行けたらなと思います。冗談ですが。
 この宗教団体がユートピアへ人々を導くのに取った方法は、社会のあり方を変え穏やかにその方向へ向かおうとするものではなく、人々に無許可でまやかしを見せて満足させるというものでした。このアイデアは既にいろんな物語で出されていて二番煎じだとは思いますが、実際に夢を見るだけではあるものの自分の思い描く世界に行けるのであれば人間はどうするんだろうと想像するのが楽しくて小説にしました。この小説を読んでくださった皆さんの答えはなんでしょうか?コーリンフラワーに顔を近づけ甘い香りを嗅ぎますか?
 主人公の島田は最終的に自発的ではないものの自ら香りを嗅ぎに行ってしまったわけですが、その花が自分を眠らせるものだと分かっていながら近づいている時点で、深層心理ではもう眠ってユートピアにいきたかったんでしょうね。何か罪悪感を感じて、自発的に嗅ぎに行ったのではないと、見えない誰かにアピールしていたのかも。

 島田のクラスの様子はもっと詳しく書きたかったところの一つです。もっと自然に描写できれば創作の腕も上がったのではないかなと思います。想像で作ったクラス。クラスの様子は想像だけれど、一人一人のキャラクターは当時高校1年生の私の周りにいたクラスメイトたちを所々切り貼りして作りました。私の個性も混じっています。いろいろなクラスメイトがいましたね、懐かしいです。
 Aという男も出てきました。たしかあのキャラクターは、書くうちに必要になって作った人物だったと思います。だからそこまで思い入れはないです。しかし、周りの人たちがいなくなる中で、人間らしい生活を続けようと一人決心できるのはすごいなと思います。自分の作ったキャラクターながらあっぱれです。いつまでそれが続くかわかりませんが。

あとがきのあとがき

 というわけで、ひたすらこの小説について思うところを書いていってみました。いかがだったでしょうか?皆さんの読んだ『Fall in』の様子と食い違うところがなければいいなと思っています。
 今は新しい小説を執筆中なので、皆さんがまた私の作品を読んでくれると嬉しいです。
 それでは今回はこの辺りで失礼します。読んでいただきありがとうございました。

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