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イギリス大学院で修士課程(Sports Business MSc)を終えてみて⚽️

初めまして!
現在リバプール大学院でSports Business and Management MScに在籍しているNaokiです。今回の留学は胸を張って他の人にも勧められる経験でしたが、自分が留学を検討していた際にもっと知れたら良かったと思うことがあったので、今後留学を検討する方の参考になれば嬉しいなという思いで投稿しました。あくまで個人的な意見満載なので、参考程度にしてください。
※執筆時の2024年6月末時点では修論の合間に息抜きで書いているので、卒業はまだしていませんが全ての授業を終えての感想です。


①自己紹介

名前:江波戸直希
出身:茨城県
学歴:桜美林大学→University of Liverpool
~高校:小学1年から12年間サッカー部
大学(学部生)での活動:アメリカでのパイロット訓練、toC営業、新規事業のインターンを合計2年間経験。フルタイムの経験はなし。

19歳で上京するまでずっと茨城県にいたため、英語は好きでしたが流暢に話せるレベルとは程遠く、学部生の時にアメリカでパイロットの訓練で1年弱留学していたので、日常会話ができる程度で留学に来ました。入学条件のIELTSもOA6.5を初回で取り満足していたので、世間一般の方が思うthe 外大出身より流暢ではないです(笑)。留学期間はChat GPTなどテクノロジーを駆使して乗り越えてきたので、英語力は入学条件を満たせば問題はないかと思います。以前に留学前にアカデミックライティングの練習でお世話になったMikiさんに自分の記事を書いて頂いているので、興味のある方は下の記事をご覧下さい。

②リバプール大学Sports Business and Management MScの紹介

簡単に紹介すると、スポーツビジネス(学生や教授にサッカーファンが圧倒的多数なので主にサッカービジネス)についてビジネスの前提知識がない人でも付いていけるくらいの難易度から最後のプレゼンでは実務に近しい?レベルの統計学を用いた集客シミュレーションの計算まで求められます(教授が懇切丁寧に教えてくれるので心配はそんなにしなくて大丈夫です)。強いて言えば、Financeの基礎知識くらいを日本語で理解できるようになる程度が理想かと思います。Financeの授業はイギリスのスポーツメディアでも結構著名なキーランが教えてくれるので、留学を検討している方はキーランが配信している「The price of football」というポッドキャストを聞いてみてください(内容は超マニアックです(笑))。コース詳細はMikiさんが以前にまとめてくださっているので、これも下の記事をご覧ください(笑)。

Financeのキーラン先生配信のポッドキャスト(https://priceoffootball.com/)

③留学前に知りたかったこと

ここからが記事の本題ですが、留学の感想を全て書こうとしたら広辞苑を超える文量になるので、今回は留学前に自分が知りたかったことを3つに絞って若干ネガティブなこともありのままに自分が思ったことを書こうと思います。留学の良い思い出は需要があれば今後書きます(笑)。

1.修士号があってもキャリアにはほぼ繋がらない

講演会後の写真(Evertonの元CEO)

Liverpool FCのマーケティング責任者が講演会で学生からクラブスタッフとして入るにはどうすれば良いかという趣旨の質問を受けた時に「私達はファンが欲しいのではなく、プロがほしい。面接ではファンであるかより、プロとして何が出来るのかを知りたい。クラブ愛を語り始めたら、ほぼ不採用になる。」と話していたのが印象的で実力が問われる世界だと痛感しました。現に今のサッカー界で活躍してるビジネスサイドの人は国内外を問わずにビジネスマンとして第一人者になっている人だと思います(レアルマドリードのペレス会長や鹿島の小泉さん、神戸の三木谷さんなど) 。また、YouTube(Pivot)で岡部さん(チャンピオンズリーグの仕事を欧州でされていた方)が選手もクラブスタッフもプロであることの重要性を強調されていたので、その現実を目の当たりにした感じがしました。
実際にコースの卒業生の話でも卒業後クラブに入った方は国籍関係なく、ごく少数でした。そのため、フルタイムでの実績がない学生は、①プレミアリーグ主体、または人の繋がりで小さなクラブ、②コンサル(Big4)やスポーツ用品店(例: JD)などの関連業界のいずれかからインターン生として地道にチャンスを掴んでいくことが現実的なのかなと感じました。」ただ、今回の留学の大きな収穫の一つは「実績があればプレミアのトップクラブで働くことも夢のまた夢みたいなレベルではなく、チャンスを掴める。」と分かったこです。現在Liverpool FCで働く日本人の方の話を聞いて、努力次第でチャンスを掴めると感じることができました(笑)。(日本人の方は日本で2社ほどキャリアを積み、リバプール大学のFootball MBAを卒業後にLiverpool FCに就職)また、講演会ではプレミアリーグやスポーツコンサルなどの著名人や教授の中にも小さなクラブの経営をしている方もいるので、人脈作りという観点では優位に働くと思うので、修士課程に参加することで気持ちばかりのメリットがあります。 

2.自分に向き合う時間が長く、自己管理(≒メンタル)が大事

バイトでテイラーのライブに関わりましたが、プレミアの試合より感動しました(笑)

大学院生活は論文と向き合う時間が長いことは想定していたものの、いざやってみると自己管理が想像以上に大変だと感じました。振り返ると個人で自主学習や課題に向き合うことが授業時間より圧倒的に多かったです。また追い討ちをかけるように、イギリスの冬になるにつれて天気が下り坂かつ日が短い(朝8時くらいに明るくなり、4時半くらいには暗くなる)ので、気分が下がりやすいです(笑)。自分は意図的にランニングの頻度を増やして、日光を浴びて自分の機嫌を取っていました。自由な時間が多い分ダラダラ過ごすこともできますが、自分は留学当初に学費を滞在期間で割ったら1日あたり3万円弱かかる計算になったので無駄にしないように心がけて行動していました。自主的にボランティアでフットサル大会を企画したり、湘南ベルマーレフットサルクラブのインターンにリモートで参加したり、元旦に友人とマラソン大会に参加したり、一人旅に出かけたり、Liverpool FCのアルバイトに参加するなど、学生のうちにしか得られない経験をすることができたのかなと思っています。机の上の学習が全てではないと思いますし、留学先でしか得られない経験が多いほどエッジの効いた人になれると思って行動してました(笑)。

(参考)スケジュールイメージ:1コマ約2時間
9月~12月(1週目):週3コマ×3日
12月(2週目)~1月(最終週):クリスマス休暇がほぼ2ヶ月間
1月(最終週)~3月(3週目):週3コマ×3日
3月(4週目)~4月(2週目):イースター休暇
4月(3週目)~5月(1週目):週3コマ×3日
5月(2週目)~6月(1週目):徐々に修論の準備をしながらも休暇期間
6月(2週目)~6月(3週目):最後のグループプレゼン
6月(4週目)~9月(2週目):修論

3. 良い意味でも悪い意味でも色んな考えを持つ人と出会える

最後の授業後の集合写真

これに関しては専攻に関係なく、多くの留学経験者が感じることだと思います。写真を見て分かる通り、コースにはインド人と中国人が多く、グループワークで彼らと組むことが必然的に多かったです。自分以外全員が中国人のグループになった時は中国語で会話されてしまい、自分が英語で発言した時に隣の英語が得意な人が中国語に通訳して、少し煙たがれたことがあった。また、インド人が多いグループでプレゼンをやることになった時は前夜に「資料は当日までに完成させる」とグループチャットで言い張っていた3人のメンバーが当日に音信不通になり、2人で5人でやるはずだったプレゼンを凌いだこともありました(次の日の授業には普通に参加してました(笑))。成績には大きく影響しないグループ活動だったので良かったものの、これら以外にも日本では経験できないほろ苦い経験を良い意味で何度かすることができました。当然全ての中国とインド友人が同じような行動をするわけではありませんが、授業に対する姿勢が違うなと感じました。ただ日本で長く生活していた自分に取っては実感があまりなかったのですが、日本の人口1.2億人と世界の人口80億人を考えると日本人の価値観はマイノリティーだと実感しました(笑)。振り返るともっと自分が周囲のために出来たことがあり、グループワークの結果も良くできるなと思うことが多々あるので、それは今後の社会に出た時に活かせたらと思います。

今回は留学前に知りたかったことという感想でネガティブ面も書きましたが、ポジティブ面も数えきれなくらいあったということはリバプール大学や友人の面子のためにも再度強調したいです(笑)。この記事が留学を検討している方の参考に少しでもなったら嬉しいです。ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました!!

トルコ人、中国人、台湾人の友人とエティハドスタジアムにCLを見に行った時




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