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チガサキ⊿ライフ117 : 揺れ

1. 木造住宅

 当時を振り返ると、東北地方太平洋沖地震は茅ヶ崎にも達し、震度5弱を記録した。幸いにも我が家に損害はなく、熱帯魚の水槽の水がこぼれていた位であった。しかし、茅ヶ崎駅前のスーパーでは、コンクリートにひび割れが入っていた。居住空間を広くした為、強風では当然の事、洗濯機の脱水時にも少し揺れを感じる我が家であるが、揺れに強い木造住宅の真骨頂で何とか持ち耐えた。

2. 安全地帯

 木造家屋では、1階よりも2階の方が安全である。それは阪神淡路大震災のデータで明らかであり、1階部分の建物倒壊による圧死(窒息死)が死因の断トツであった。倒壊のみならず津波の影響を考えても、やはり2階の方が安全であろう。ただし、津波に飲まれると、木造住宅ではひとたまりもなさそうであるが…。

3. 高層ビル

 オフィスビルで最も安全な場所はと問われると、難しい問題である。高層ビルでは上階ほど揺れが強くなるが、万が一ビルが倒壊した場合は低い階の被害が大きそうである。いずれにせよ、高層ビルで大きな地震を受けた場合は、じたばたしてもしょうがなく、出来る事はせいぜい出入り口を開けて、窓ガラスや棚から離れる程度である。6階での会議中に地震があった為、当分の間エレベーターが止まり、席に戻れたのは夜遅くだった。会社で配られた震災時のサバイバルパンは、堅い乾パンのイメージとかけ離れており、もはやチョコレート・ケーキに近かった。サバイバルにそんな贅沢は不要と思うが、“今時”の贅沢な保存食を夕食に、贅沢とは言い難いエアコン設定のオフィスで寒い一夜を過ごした。

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