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ビジネス出張記024 : ビンツル (赤い魚)

1. Mid Valley Seafood

 マレーシアの偏狭の地・Bintuluでは、ホテルの周りにあまり綺麗な酒の飲めるレストランが無かった。繁華街と思われる路を一通り歩いたが、結局2泊の両日ともに同じ店での夕食となった。それは、”Mid Valley Seafood”と言う名の、中国系と思われるレストランであった。

2. 相場

 店員は素朴な可愛さを持つ女性・リンさんで、呼ぶと走って注文を聞きに来る純粋さがあった。メニューには全く値段が書いておらず、現地の物価と店の雰囲気からボッタクられても払えるかと思いながらも、探り探りの注文となった。初日は、タイガービールの大瓶2本と大皿の料理三皿(海老、豆腐、マトン)を同行者と二人で取り分け、更にナシゴレンをそれぞれ頼んで腹一杯になったが、値段は2,000円程度であった。

3. スジアラ

 翌日は、店名にちなんで、魚料理を頼む事にした。店に対する警戒心は消えており、メニューから適当に料理を選ぶと、水槽から魚を選んでと言われた。顔馴染みとなったリンさんのお勧めを聞いていると、その店のボスらしき太った主人が出てきて、人相の悪い赤い魚(タイトル写真)が良いと言って来た。値段を聞くと、1キロ200RM(6,000円程度)で、重量は後から測るとのこと。単価は高いが、せいぜい重さは500グラムくらいだろうと目測し、お勧めの魚を注文した。調理されて出てきた魚はボリューム満点で、白身の美味しい魚だった。満腹になった頃、リンさんが身に覚えの無いフルーツの盛り合わせを持ってきた。確認すると、店からのサービスだとの事。この盛り合わせを見て、やってしまったなと気付いた。食事を終え、恐る恐る金額を確認すると、請求額は12,000円で、前日の6倍・約1週間分の夕食代となっていた。魚の重量は1.4キロだそうで、見た目よりも重たかった。その風貌から帰国後に調べると、食べたのはどうやら“スジアラ(Leopard coralgrouper)”のようで、同じ熱帯の沖縄県では三大高級魚に位置付けられるそうである。マレーシアの赤い魚は、着やせしているのでご注意を。

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