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サウジアラビア駐在記006 : ダンマン空港

1.入国審査

 着陸の時間が近づいてくると、地上の景色が見えてきた。まさに巨大な砂漠が一面に広がっていた。ただし、空港自体は緑も整備され、近代的な綺麗な空港であった。入国審査は、やはり厳しかった。スーツケース、かばんはすべて中をひっくり返された。こちらの目をしきりに見ながら、探っていた。中身に当然問題は無く、OKのサインがでた。

2.ベルトコンベア

 そこまでは問題無かったが、その後にトラブルが発生した。スーツケースを移動させる為に、ベルトコンベアの上で荷物のチェックを行った。かばんの中の資料や本をその上にぶちまけたまま、次の人の荷物検査の為に検査官がベルトコンベアを稼動させた。慌てて資料を取ろうとしたが、間に合わず一部すきまに吸い込まれてしまった。検査員に落ちた物を取ってと頼んだが、無理と首をふっただけで次の荷物のチェックを始めた。

3.係員

 その光景を見て、違う係員が、「何か問題があったのか?」と近づいてきた。「Bookがベルトコンベアの下に落ちた」と説明をしたら、「Bombが !?」と聞き間違いで声を荒げ、危うく爆弾を落としたテロリスト扱いされるところだった。一生懸命説明すると、「OK」と言ってどこかに言ってしまった。落とし物を拾う道具でも取りに行っているのかと思い、すこし待っていたが二度と帰ってはこなかった。落とした物を調べてみると、無くなったのはデジカメの説明書だけであった。運転手も待っているし、説明書ぐらいは仕方ないとあきらめたが、苛立ちは当分の間収まらなかった…。

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