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ネットで検索して出てこないものは、それは「存在しない」。

ある時期より前の、記録に残らない様々な人々の小さな行いは、それがどんなに素晴らしい思索も行動も表現でも、ネットに存在しなければ、それは「無かった」ことになる。そんな境界がかつてありました。

でも今はSNSもあります。個人で自由にWikiの項目を追加して、無名のアーティストが大言壮語で情報を飾ることもできます。
そうしたデータは日々、時々、秒毎に大量にアップされる情報の海に沈んでゆき、その後誰の目にも触れず顧みられることもない。

そんな今のアーカイブ空間から自由で、さらに豊かな存在が、データではないフィジカルな物、印刷物、書物なのだと思います。
一枚のポスター、ささやかな一葉の紙片、郵便物やエフェメラも、それを愛し、大切に持っていてくださる方がいれば、それは記憶され存在し続けます。

今回ラボラトリエさんにお声がけし、eavam書店を開くのは、そうした書物の、私たちの素となった記憶と情報の豊穣さを、共に現在の行いと並列に接続する試みでもあります。

スキンケアアイテムは、データではなく極めてフィジカルで身体的なもの。それは直接的な感触と生身の反応、肌触りの上に存在するものです。

ギャルリーワッツさんが、今回の展示会のためにDMを作ってくださいました。シンプルなカードには数グラムの確かな質量があって、微かなインクの匂いがする。

いつも告知はオンラインで済ませている身としては、こうした心遣いはとても嬉しいな。
身体の栄養と心の栄養の展示会。


|eavam展|
2024.9.5(木)〜9.11(水)
https://eavam.co.jp

(場所)ギャルリーワッツ
港区南青山5-4-44
ラポール南青山54-103号室
https://www.wa2.jp

(選書)ラボラトリエ
https://www.laboratelier.jp

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